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2017.05.08 NEW 境界線の越えかた

メタップス・佐藤航陽が語る
選択肢の中から一番難しい道を選ぶ生き方

早稲田大学を1年で中退し、20歳のときに資金150万円で起業。それから10年で世界8カ所に拠点を持つグローバルビジネスを育て上げ、日本を代表する若手起業家として注目されている佐藤航陽氏。「世の中の仕組みを変えていきたい」という氏の発想法や判断基準を伺った。

創業のきっかけは?

高校生のときは弁護士を目指していました。世の中のルールや社会のフレームを作っている「法律」というものに興味があったからです。しかし、大学に入ってすぐに、弁護士になるにはお金と時間がかかり過ぎると判断して断念。起業することに決めて退学しました。

弁護士と起業家ではまったく方向が違うようですが?
弁護士と起業家ではまったく方向が違うようですが?

私の中ではそんなに違いはありません。世の中の仕組みを良いものに変えるということが私の人生の目的ですが、法曹界から法律面でアプローチするのと、実業界からビジネスでアプローチするという手段が異なるだけです。
それに、当時はほかに選択肢がありませんでした。大学1年生では就職は無理ですし、士業で独立するにも資格が必要です。残された道は事業を興すということだけでした。

早稲田大学を1年で退学。学歴に未練はありませんでしたか?

日本の大学は入るのは難しくても、出るのはどこも簡単。入学できたらほぼ卒業はできますから、残念とは思いません。それに学歴が必要なのは会社に入るときですが、事業を興す人には学歴は不要です。従って、未練はまったくありませんでした。むしろ、若くてエネルギーがあるうちに起業しようという気持ちの方が大きかったですね。

デジタル社会を象徴するようなお仕事ですが、若いころからパソコンが得意だったわけではないんですね?
デジタル社会を象徴するようなお仕事ですが、若いころからパソコンが得意だったわけではないんですね?

コンピュータに詳しくなったのは、自分で事業をするようになってからです。そもそもそれ以前はパソコンを持っていませんでした。とにかく本を読みながら独学で勉強して、分からないところはどんどん友だちに聞いたりして、スキルを高めていきました。
仕事を受けながら、それに必要なことを覚えていった感じですね。できるかどうか分からない仕事でも、とにかく受けてしまって、それから書店で参考書を探したりしていました。

今でもいろいろな仕事を自らされているのですか?

自分のこだわっている部分ではかなりうるさいかもしれませんが、任せられる部分はどんどんスタッフに任せてしまい、何も口出ししません。
私は自分でやればできると分かっている仕事は、基本的にやらない主義なんです。できるに決まっていることに手を出すのは、時間の無駄ですから。

今では会社がグローバルに成長してきましたが、それを象徴するようなことはありますか?

社内では、基本的に、日本語、英語、中国語、韓国語の4カ国で会議が開かれていることがその象徴でしょうか。どの言語で会議を開くかは、そのミーティングの性格によります。といっても、言葉が分からない人でも自分に関係があると思ったら、どんどん参加していきますね。自分の分かる言葉で質問したりしています。

まだまだ会社は成長すると思いますが、今現在は山に例えるとどのあたりの高さまで来たと思いますか?

あまりそういうことは考えていません。ゴールが固定していれば、「今は三合目くらいです」とか言えるのかもしれませんが、常に山の形や位置が変化し、高さがどんどん高くなっていきますからね。
それに、私は「こうなりたい」というイメージをあまり持っていないんです。関心があるのは目的が実現できるかどうかだけなので。幸いなことに、今集まってくれたスタッフの多くが、そんな私の意識を共有してくれています。

創業から現在までで、一番苦労されたことは何でしょう?

いつも苦労の連続だったので、何が一番だったとはなかなか言えません。とにかく、スムーズに物事が運んだという記憶がありませんから。起業家といわれる人たちは、皆そうなのではないでしょうか。
ラッキーな成長物語に見えたとしたら、それは後から振り返ったときに、よいことばかりが話として残るからでしょう。私は常に、選択肢の中から一番難しい道を選んで進むようにしていますから、毎回苦難の連続です。

そんな難しいことにチャレンジするときの自信のほどはいかがですか?

半々というところです。自分の中で「成功率50%」と思ったことだけに挑戦してきましたから。「成功率80%」ではできて当たり前で、時間の無駄です。難易度が高いチャレンジだと、仮に失敗しても「自分の時間を使ってチャレンジした価値があった」と自分で納得できますしね。

同世代の30代のビジネスパーソンに向けて、何かメッセージをいただけますか?

今は「やりたいことが見つからない」という人が増えているそうですが、別にやりたいことがなくてもいいんじゃないでしょうか。それよりも、自分の人生を時間軸で眺めてみて、時間を無駄に使わないことです。
「どうしても、何かやりたい」のでしたら、まずはご自分の持っているものを全部捨てることをおすすめします。自分のポジションなり居場所なりにこだわっていてはいけません。
すべてを捨てることで自分の退路を断ち、心の支えになるものをなくしてしまえば、前に突っ込んでいくしかなくなりますから。そして、明確な目標はなくても、今やっていることにひたすら熱中し、周りの人間を巻き込むようにすることが大切です。

佐藤航陽(さとう かつあき)
1986年生まれ。早稲田大学在学中の2007年に株式会社メタップスを設立し、代表取締役に就任。2011年にアプリ収益化プラットフォーム「Metaps」を開始、世界8拠点に事業を拡大。2015年に東証マザーズに上場。「テクノロジーでお金のあり方を変える」というミッションの下、FinTech戦略を重点投資領域として掲げ、「決済・通貨・融資・投資・保険・管理」の6分野での積極的な事業を展開。フォーブス「日本を救う起業家ベスト10」、AERA「日本を突破する100人」、30歳未満のアジアを代表する30人「Under 30 Asia」などに選出。

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