マーケットアウトルック - アジア市場 -

投資の視点は2018年3月19日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2018/4/9 現在

投資の視点

全国人民代表会議(全人代)で2018年の実質GDP成長率目標が前年と同水準の6.5%前後に設定され、前年の「可能であればそれ以上」という文言が削除されました。2017年末の中央経済工作会議が「高品質成長」への転換に言及したことと整合的です。「習近平一強」体制が確立され、構造調整の進展が見込まれ、2018年の成長率は減速に向かうと見られます。しかし、金融リスクの抑制に力点が置かれ、安定を重視した政策運営が継続される見通しで、景気のソフトランディング(軟着陸)が見込まれます。
外貨準備は2月に1年ぶりに前月比で減少しましたが、3月は増加しました。資本流出を懸念する必要性は低いと考えられます。3月の政府版製造業PMIは前月から上昇し、景気に対する懸念は後退しました。
香港H株指数は2017年年央以降、中国経済の減速懸念の後退や米長期金利の落ち着きを背景に上昇局面に入り、11月22日にはザラ場で2年4ヶ月ぶりに12,000ポイントを付け、2018年1月26日に2年7ヶ月ぶりとなる13,723ポイントを記録しました。
2月に米国金利上昇から株価は急落し、3月以降は米中の貿易摩擦問題の拡大から下落しました。4月6日時点で11,967ポイントです。米国は鉄鋼等への追加輸入関税導入に加えて、知財問題などで中国からの輸入に追加関税を課す方針を発表する一方、中国が直ちに報復措置を発表して対抗し、両国の対立が市場の懸念材料となっています。今後、両国は交渉入りし、対立激化は回避されると考えられます。ただし、米トランプ政権が11月の中間選挙を意識しているため、交渉が長期化し、株価の変動性が高い展開が続くと見込まれます。野村證券は、向こう1年間の香港H株指数の予想レンジを11,500~13,800ポイントと予想します。

グラフ

(注)中国は上海A株指数、韓国は韓国総合株価指数、台湾は台湾加権株価指数、香港はハンセンH株指数
(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は、2018年4月6日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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