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カナダ市場・カナダドル

投資の視点は2010年8月16日「野村マンスリー・リサーチ会議」に基づいています。
2010年8月23日現在

マーケット動向から 金利動向より 需給動向より 今後の注目点と見通し

マーケット動向から

カナダドル相場と関連の深いWTI原油価格を見ると、8月上旬に一時1バレル=82米ドル台に上昇する場面もみられたものの、その後下落基調となり8月20日現在、同73米ドル台での推移となっています。

カナダの経済指標は足もとで鈍化しており、カナダ経済に対する慎重な見方が広がったことから、市場では追加利上げ観測が後退しました。

カナダドルは、原油価格が8月はじめにかけ上昇した局面では、米ドルに対しては上昇となったものの、円が対米ドルで円高基調となっていることから、円に対しては弱含む動きとなりました。

以上のように、追加利上げ観測の後退や、原油価格、対米ドルでの円の円高基調などから、カナダドルは対円で下落基調となり、8月20日現在、1加ドル=81円台での推移となっています。

グラフ
(注) ニューヨーク連邦準備銀行資料(ニューヨーク市場正午の買いレート)より
(出所) 野村證券投資情報部作成(直近値は2010年8月20日)

金利動向より

  • 7月20日、カナダ銀行(BOC)は6月に続き、政策金利である翌日物金利の誘導目標を0.25%ポイント引き上げ0.75%としました。声明では、「今後の見通しにはかなりの不透明感があることを踏まえると、緩和的な金融政策の追加解除に際し、国内や世界経済の展開に照らして慎重に検討する必要がある」と、6月と同様の慎重な見方を継続しています。
グラフ
(注) カナダ中銀が公表している残存年数10年国債の平均利回り
(出所) カナダ中銀等より、野村證券投資情報部作成(直近値は2010年8月20日)

需給動向より

  • シカゴ通貨先物市場における投機筋の加ドル買い・米ドル売りポジションは、世界経済の持ち直し期待やカナダ経済の改善基調を背景に買い越しとなり、3月から4月にかけて10万枚前後まで増加しました。5月以降はリスク回避姿勢の強まりなどから枚数を減少させましたが再び増加基調となり、8月17日現在、5.0万枚の買い越しとなっています。

今後の注目点と見通し

  • 7月20日の2会合連続となる利上げ実施時に、カナダ銀行(BOC)は景気見通しについて、予想外に慎重姿勢を強め、4月時点から成長率見通しも下方修正となっています。ただ、「未だ金融緩和状態にある」との見解を示しています。
  • また、カナダ経済と連動性が高い米国景気には減速感が強まっており、カナダの経済指標も6月の貿易収支では4カ月連続での赤字となり、7月の消費者物価指数も市場予想を下回るなど、悪影響が確認されつつあります。このような要因から、今後BOCが政策金利の引き上げを継続しつつも、利上げペースが鈍化する可能性も考えられます。BOCは慎重姿勢を維持し、あらゆる選択肢を残していると考えられます。また、カナダドルの急騰と金利上昇を回避しようとする姿勢も窺えます。
  • ただし、野村證券は引き続き緩和的な金融政策の追加解除が必要であると考えており、カナダ中銀が9月8日の次回会合で0.25%ポイントの追加利上げを実施すると予想します。
  • カナダドルは、ペースを落としながらも利上げ継続の見通しなども後押しとなり、堅調さを維持すると見込まれます。
  • 内容は、「野村マンスリー・リサーチ会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 野村では、グローバルなリサーチ体制の下、世界各地のエコノミストやストラテジストがマクロ経済、株価、金利、為替を分析、予測しています。「野村マンスリー・リサーチ会議」は、グローバルな各資産の見方を議論するうえで必要となる、先行き1年間の主要国・地域の景気、金利、株価、為替見通しを、野村のエコノミスト、ストラテジストが解説する月例の会議です。

<ご注意>
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