マーケットアウトルック - ユーロ -

投資の視点は2017年12月18日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2018/1/9 現在

投資の視点

2017年2月のユーロ圏消費者物価(CPI)上昇率が前年同月比+2.0%に達し、ECB(欧州中央銀行)が3月の金融政策理事会でCPI見通しを上方修正したことで量的緩和(QE)縮小観測が広がり、ユーロは強含みとなりました。3月中旬以降は仏大統領選への懸念からユーロ安に振れましたが、仏大統領選でマクロン候補有利の見方が強まり、ユーロは反発しました。ユーロ圏の5月CPI上昇率が減速し、ECBのQE縮小観測が後退し、ユーロは下落しましたが、6月8日のECB同理事会でQE縮小に向けた地均しを行うとの期待からユーロ高に転じました。
6月27日のドラギECB総裁の「デフレがインフレに代わりつつある」発言がECBのQEの出口を意識させ、ユーロ高基調が強まりました。9月7日のECB同理事会でQE縮小を慎重に進める方針が示唆されましたが、ユーロ高は止まらず、対ドルでは一時同1.20ドル台、対円では同134円台に上昇しました。10月26日のECB同理事会で2018年9月までQEを9ヶ月延長、同年年初からの資産購入額を減額すると発表しました。しかし、ユーロ高自体がインフレ期待を押し下げることからドラギECB総裁は慎重にQE縮小を進める方針を示し、さらにドイツの連立政権協議が決裂し、ユーロは軟調に推移しました。
ドイツの大連立政権に向けた協議開始合意や英国のEU(欧州連合)離脱に関する通商協議入りを好感してユーロは反発しました。12月21日のカタルーニャ州議会選挙の影響は軽微でしたが、12月30日にクーレECB専務理事がQEの資産購入終了を示唆する発言を行い、ユーロ高に弾みが付き、2018年1月9日15時現在、1ユーロ=1.19米ドル台、同134円台後半と堅調に推移しています。野村證券では今後1年間のユーロの対円相場を同130~160円と予想します。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2018年1月8日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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