マーケットアウトルック - 英ポンド -

投資の視点は2018年6月18日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2018/7/9 現在

投資の視点

2017年11月2日に英国中央銀行(BOE)は10年ぶりに0.25%ポイントの利上げを実施しました。2018年年初にかけて、英国がEU(欧州連合)離脱条件でEUと合意に達するとの期待が高まり、ポンド高となり、2月2日には対円で1ポンド=156円台に上昇しました。消費者物価(CPI)の 高止まりや、2月8日の金融政策委員(MPC)でのカーニーBOE総裁のタカ派的発言がポンドを下支えしました。
米国金利上昇による市場の変動性の高まりや、通商摩擦の広がりで円高が進行したため、対円では3月2日に同145円割れとなりました。3月21日にEU離脱に関する移行期間などでEUと暫定合意に達し、5月の利上げ期待を織り込む形でポンドは反発、4月17日に対ドルで同1.43ドル台、対円でも同153円台に上昇しました。しかし、3月の消費者物価が前年比+2.5%に減速したことから19日に同BOE総裁が利上げ先送りを示唆し、ポンドは下落に転じました。さらに1-3月期実質GDPが急減速、BOEは景気下振れリスクを考慮し、5月10日のMPCで利上げを見送り、景気とインフレ見通しを下方修正しました。
イタリアの政治リスクがポンドにも飛び火し、5月29日に対ドルで同1.32ドル台、対円で同143円台に下落しました。また、EU離脱交渉が難航している上に、与党内の親EU派と関税同盟離脱などを唱える強硬派の対立がポンドの頭を押さえました。6月21日のMPCで政策金利は据え置かれたものの、利上げ派が増えたことから8月の利上げ期待が高まり、ポンド相場は反発しました。7月6日の特別閣議でEUとの協調を重視する穏健離脱の方針で合意したことから7月9日15時現在、対米ドルで同1.33ドル台前半、対円で同147円台前半と堅調に推移しています。野村證券では、今後1年間のポンドの対円相場予想レンジを144~179円とします。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2018年7月6日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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