マーケットアウトルック - ニュージーランドドル -

投資の視点は2017年9月19日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2017/10/10 現在

投資の視点

ニュージーランド(NZ)ドルの対米ドル相場は、2017年3月初めにニュージーランド準備銀行(RBNZ)による通貨高牽制などを受けて軟化しました。5月下旬から乳製品価格の持ち直しを背景に急上昇し、7月26日に1NZドル=0.752米ドルと年初来高値を付けました。8月以降は軟調に転じています。米国金利上昇を受け、足元で下げ足を強めています。一方、対円でも7月下旬に83円台まで増価しましたが、円高進行を受け下落しました。9月中旬に反発しましたが、9月23日に実施された総選挙で連立与党が過半数に達しなかったため、連立政権樹立を巡る不透明感が台頭し、再び軟化しています。2017年10月10日15時現在、NZドルは対米ドルで0.70米ドル台後半、対円で79円台半ばで推移しています。
ニュージーランド経済は底堅く推移しており、2017年4-6月期の実質GDP成長率は前年同期比+2.5%と1-3月期と同水準となりました。移民の流入増加等が内需を下支えしています。 足元の政策金利は1.75%と最低水準にあります。4-6月期の消費者物価上昇率は前年同期比+1.7%と1-3月期の同+2.2%から減速しました。当面、低インフレ基調は続く見通しです。9月28日のRBNZの定例理事会後の声明文では「インフレ率の回復とより均衡ある成長を実現するためには、NZドル安が必要である」との文言が維持されました。
米国との金利差縮小を背景にNZドルが対米ドルで下押しする可能性は否定できません。もっとも、ニュージーランド経済の底堅さや、高利回りの先進国通貨という魅力を踏まえると、下値リスクは限定的と言えるでしょう。中期的に円安米ドル高圧力が強まると期待されることもNZドルの対円レートを下支えするとみられます。今後1年間の対円相場のレンジを1NZドル=78~89円と予想します。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2017年10月9日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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