マーケットアウトルック - トルコリラ -

投資の視点は2017年12月18日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2018/1/9 現在

投資の視点

トルコリラ相場は、2017年4月16日の国民投票で大統領へ行政権などを移行する憲法改正案が可決され、政治的不透明感が後退したことにより、上昇基調となりました。政府の財政刺激策に伴う景気回復や、金融引き締め継続もリラ相場の上昇を後押ししました。
ところが9月半ば以降、イラクのクルド自治政府による同国からの独立要求を受けて周辺地域の緊張が高まり、リラは下落に転じました。さらに10月8日、米国とトルコが相互にビザの発給を停止したことで、両国の関係悪化が表面化し、リラは一段安となりました。11月末には米国の対イラン制裁に違反する形でトルコの国営銀行がイランと金融取引を行った疑いをめぐり、リラは対ドルで3.98リラ、対円で28.01円と、ともに史上最安値を更新しました。
足元にかけては、欧米との関係改善、インフレ率低下に伴う実質金利のプラス転換を受けて、リラは上昇基調を取り戻しています。2018年1月9日15時現在、対米ドルで3.7リラ台前半、対円で30円近傍で推移しています。
対外関係では、2017年12月28日に米国とトルコが相互にビザの発給を完全再開したほか、ドイツの外相がトルコとの対話を通じた協調を図る意向を示すなど改善がみられ、リラ相場の上昇を支援しました。
金融政策に関しては、トルコ中央銀行が2017年12月14日の会合で政策金利の後期流動性貸出金利を0.50%ポイント引き上げ12.75%とし、その後発表された2017年12月の消費者物価(CPI)上昇率が11月の前年同月比+13.0%から同11.9%へ低下したことで、実質金利のマイナスは解消され、リラの上昇を後押ししています。
向こう1年間のトルコリラの対円相場のレンジを1リラ=28.0~30.8円と予想しています。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2018年1月8日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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