マーケットアウトルック - 日本市場 -

投資の視点は2018年5月21日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2018/6/11 現在

投資の視点

2017年度はRussell/Nomura Large Cap(除く金融)ベースで前年度比8.2%増収、同17.5%経常増益となりました。日本企業業績は世界景気同時拡大の恩恵を享受し、増収率は2年ぶりにプラス転換し、2013年度(12.5%)以来の高い増収率が実現しました。米国税制改正の影響によって税引利益は大きく押し上げられ、2017年度のRussell/Nomura Large Capは前年度比32.2%税引増益となりました。2017年度のROEは10.3%と、直近ピークである2005年度の10.1%を上回り、1980年度(12.1%)以来、実に37年ぶりの高水準となりました。一方、野村證券アナリスト予想では、2018年度はRussell/Nomura Large Cap(除く金融)ベースで前年度比3.0%増収、同8.7%経常増益予想です。ちなみに、会社予想は同2.6%増収、3.6%経常増益予想となっています。

株式需給動向より

5月第5週(5月28日-6月1日)の2市場投資部門別売買状況では、海外投資家は4週連続で売り越しとなりました(3,076億円)。一方、個人投資家は2週連続で買い越しとなりました(2,071億円)。

日本株の注目点

日本株は3月後半から上昇してきましたが、これは105円台/ドルで2018年度の企業業績の減益を織り込んでいた状況から、一時111円/ドル台までドルが反発したことにより、増益への安心感が出てきたことの反映と思われます。現状では年末の日経平均予想を24000円としていますが、110円/ドルが定着すれば年末に25000円も視野に入ってきます。相場が上抜けするタイミングとしては、2019年度の増益を織り込む中間決算後になると想定しています。
今後の日本経済の牽引役は外需から生産性改善などを意図した国内の設備投資へ移るものと考えます。物価については原油高や円安効果でインフレ率が今後加速する可能性はありますが、2%達成のハードルは高く、日銀の現行の超金融緩和政策は続くものと予想されます。

株式のマーケット動向から

2018年1月4日の大発会で日経平均株価は終値ベースで約26年振りに23000円台を回復しました。更に18日には一時24000円台へ上昇するなど堅調な推移が続きました。2月2日発表の米国の2018年1月の時間当たり賃金が予想を上回る伸びとなり、米金利が大幅に上昇する中、同日のNYダウは前日比-2.5%と下落したことを受けて、2月5日の日経平均株価の終値は592円安となりました。3月1日にトランプ大統領が鉄鋼とアルミニウム製品に関税を課す方針を発表すると表明したことを受け、5日には一時21000円を割り込みました。その後、北朝鮮の金正恩委員長とトランプ大統領の首脳会談の可能性が浮上したことや、9日発表の米2月雇用統計の予想以上の雇用者増を好感し、12日には21000円台後半へ反発しました。しかし、22日にトランプ政権が対中関税措置を打ち出したことを受けて23日は974円の大幅安となりました。その後、米中通商摩擦が先鋭化するとの見方がやや後退する中、日経平均株価は持ち直し、27日には21000円台を回復しました。
更に、4月18日には2月27日以来となる22000円台を回復しました。注目された17-18日に開催された日米首脳会談では、対米貿易黒字に対する米国からの強硬な批判は見られず、「貿易協議を開始する」との合意がなされ、19日は32円高となりました。その後は22000円台で推移しましたが、5月20日に通商交渉に関する米中共同声明が発表され、対立姿勢が後退して具体的な交渉に入ったことを好感し、21日には終値ベースでは2月2日以来となる23000円台を回復しました。30日にはイタリア政局の混迷を懸念して一時、22000円割れとなりましたが、再び22000円台を回復しています。6月11日の終値は22804円となっています。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2018年6月8日)

債券のマーケット動向から

10年国債利回りは1月9日の超長期国債買いオペの減額を受けて上昇し、1月30日-2月2日には0.09%台を付けました。しかし、日銀が2月2日に指値オペを実施した後は概ね低下基調となっています。6月11日現在、0.04%となっています。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2018年6月8日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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