マーケットアウトルック - 日本市場 -

投資の視点は2017年1月16日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2017/2/6 現在

投資の視点

日本経済は今後拡大局面へ向かうことが期待されます。在庫循環の観点から生産、出荷が拡大することが示唆されます。その背景として、①米国、EU、中国、(中国除く)アジア向けの輸出数量が増加していること、②機械受注など設備投資の先行指標が持ち直していること、③米国経済が2017年に2%前後のペースで拡大することが見込まれること、などマクロ経済の環境が整ってきたことが挙げられます。2017年年明け以降は「未来への投資を実現する経済対策」の発動も追い風となるでしょう。加えて、基調としてROE(株主資本利益率)向上など日本企業の企業統治改革が着実に進展することが期待されます。2017年2月6日現在、Russell/Nomura Large Cap(除く金融)の2016年度業績は前年度比4.0%減収、同2.2%経常増益、2017年度は同5.0%増収、同13.7%経常増益を見込んでいます。

経済指標より

2016年12月の鉱工業生産は前月比+0.5%と上昇しました。10-12月期は前期比+2.0%となり、7-9月期の同+1.3%から加速しました。日本経済は2016年夏頃から輸出を起点とした回復軌道にありますが、その流れが続いています。業種別にみると、輸送機械工業(前月比+2.0%)や化学工業(除く医薬品、同+1.8%)、電子部品・デバイス工業(同+2.0%)が全体をけん引しました。同時に公表された生産計画によると、1月は前月比+3.0%、2月は同+0.8%と増産が予定されています。生産計画は未達に終わる傾向にありますが、過去の平均的な実現率・予測修正率で生産計画を割り引いても1月は同+1.0%、2月は同+0.7%となります。

株式需給動向より

2017年1月第4週(1月23日~27日)の2市場投資部門別売買状況では、海外投資家は2週連続で2,066億円の売り越しとなりました。一方、個人投資家は3週間ぶりに1,317億円の売り越しとなりました。

日本株の注目点

日本経済は2017年年明け以降に発動する景気対策や、米国、欧州、アジアの景気拡大の恩恵や円安により、景況感が改善することが期待されます。日本銀行の現行の長短金利操作付きマイナス金利政策も日米金利差拡大に伴うドル高円安を通じて2017年度の企業業績を後押しすることに加え、企業統治改革の進展が日本株のモメンタム(勢い)継続に寄与するでしょう。2017年末の日経平均株価を21000円と予想します。

株式のマーケット動向から

英国国民投票でEU離脱が選択された2016年6月24日に日経平均株価は14952円へ大幅に下落しましたが、主要中央銀行の市場安定化に向けた姿勢が安心感をもたらし、7月12日には16000円台を回復しました。日銀が「イールドカーブ・コントロール」を導入した9月21日は315円高となりました。その後、9月の米ISM景況指数が持ち直したことなどを受けて米金利が上昇するに伴いドルは104円台へ上昇し、日経平均株価も10月11日に17000円台を回復しました。次期米大統領にトランプ氏が決定した11月9日は919円の大幅安となりました。しかし、米上院、下院も共和党が過半数を制したことからねじれ状態が解消し、トランプ氏の掲げる「減税、公共投資」の実現可能性が高まったと市場は受け止め、日経平均株価は21日に18000円台へ上昇しました。12月16日には19000円台半ばまで続伸、7日連続で2016年年初来高値を更新し、2017年1月4日も更新しました。10日のトランプ新大統領の記者会見では具体的な政策が示されず、その週末には米紙のインタビューにおいて「我々の通貨が強すぎる」と述べたことや、17日にメイ英首相がEUからの完全離脱方針を発表したことを受けて、18000円台後半へ下落しました。2月6日の終値は18976円です。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2017年2月3日)

債券のマーケット動向から

10年国債利回りは2016年2月9日に-0.035%と史上初めてマイナス圏へ低下しました。英国国民投票後は更に低下、7月8日に-0.30%と史上最低を更新しました。9月21日に日銀が「イールドカーブ・コントロール」導入を発表した直後はプラス圏へ上昇しましたが、再びマイナス圏へ低下しました。しかし、トランプ氏が次期米大統領に選出されたことを受けて11月15日にプラス圏へ再浮上しました。2017年2月6日現在、0.1%で推移しています。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2017年2月3日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

本ページに記載の内容は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、将来の投資成果を示唆または保証するものではございません。投資の最終決定はご自身の判断で行ってください。なお、使用するデータおよび表現等の欠落や誤謬につきましては、当社はその責を負いかねますので、あらかじめご了承ください。また、本ページの内容につきましては当社が著作権を有しております。電子的または機械的な方法、目的の如何を問わず、本ページの内容を当社に無断で複製、転載または転送等を行うことは、固くお断りいたします。