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マーケットアウトルック

豪州市場・豪ドル

投資の視点は2012年4月16日「野村マンスリー・リサーチ会議」に基づいています。
2012年5月15日現在

マーケット動向から

  • 2011年9月、欧米の財政・金融問題を受けて豪ドル相場は大きく調整、加えてRBA(豪州準備銀行)の早期利下げ観測が豪ドル安圧力となり、10月4日に1豪ドル=72円近辺と11年5月以来、対米ドルでも0.938米ドル台まで下落しました。
  • その後、政府債務問題解決期待から急反発し、27日に1豪ドル=1.075米ドル台、対円では31日の円売り介入を受けて84円台へ上昇するも、再び欧州債務危機が浮上し、11月23日には1豪ドル=0.96米ドル台、74円台後半へ下落しました。
  • 12月に再び政府債務問題解決期待が浮上し、2日に1豪ドル=80円25銭、対米ドルでは8日に1.03米ドル台後半へ急反発した。しかし、ECB(欧州中央銀行)総裁が国債買入れ拡大に否定的な見解を表明、またEU(欧州連合)首脳会議が合意した対応策では問題解決に不十分と受け取られた為にリスク回避姿勢が強まり、15日に一時、1豪ドル=0.985米ドル台、対円では76円台後半へ下落しました。その後、米住宅指標の改善やスペイン短期国債の入札好調などを背景に、世界の株式市場が急反発したことを受け、豪ドルも反発、20日には1豪ドル=1.00米ドル台を回復しました。
  • 年明け以降も、欧州短期金融市場の緊張緩和や中国景気失速懸念の後退などを受けて、投資家の過度なリスク回避姿勢が和らぎ、豪ドル相場は堅調に推移、1月26日には一時、1豪ドル=82円86銭へ上昇しました。2月に入り、ギリシャ債務減免への協議難航を受けて追加利下げ観測が浮上するも、RBAが政策金利を据え置いたことから、半年ぶりとなる1豪ドル=1.0844ドルの高値を付けました。また「理事会議事録」を受けて追加利下げ懸念が後退、日銀の追加金融緩和による円全面安も背景に堅調に推移しました。ただ、11年10-12月期実質GDP成長率が前期比+0.4%と3四半期連続のプラス成長ながらも、予想を下回る結果により豪ドルは軟化しました。しかし、資源価格の上昇などにより3月19日に豪ドルは対円で一時88円台半ばと、11年5月以来の高値を更新しました。
  • その後、中国の景気減速を示す経済指標に加え、4月の金融政策決定会合においてRBAが金融緩和の可能性に言及し、2月豪貿易収支が2ヶ月連続赤字となったことなども後押しし、豪ドルは下落しました。また、17日公表の理事会議事録(4月分)において、政策金利の追加利下げの可能性に触れ、さらに24日発表の12年1-3月期の消費者物価指数が前年同期比+1.6%と予想を下回り大きく減速したため、豪ドルは弱含みました。
  • 加えて、RBAは5月1日に政策金利を0.50%ポイント引き下げ3.75%とし、予想以上の利下げ幅だったために豪ドルは急落しました。4日公表の金融政策報告においても、経済成長率と物価見通しを下方修正し、今後の追加利下げを示唆しており、さらに、3月貿易収支の悪化や欧州懸念の再燃に加え、9日に豪首相が利下げ余地について言及したことにより豪ドル売りが膨らみ、一時、1豪ドル=79円台、対米でも1.0021ドルと年初来安値を更新しました。
  • しかし、10日発表の4月豪雇用統計が市場予想に反して良い結果となったことから豪ドル買いが優勢となり、5月14日15時現在、1豪ドル=1.00米ドル前後、対円では80円台前半で推移しています。

グラフ
(注)ニューヨーク連邦準備銀行資料(ニューヨーク市場正午の買いレート)より
(出所)野村證券投資情報部作成(直近値は2012年5月4日)

金利動向より

  • 豪州準備銀行(RBA)は、5月1日の金融政策会合で政策金利を予想外に0.50%ポイント引き下げ3.75%としました。豪中銀総裁は声明において、「インフレが減速する一方で、経済状況はいまだ弱く、需要を下支えする必要があった」と指摘しています。野村證券では、RBAは7月の会合において0.25%ポイントの利下げを実施し、さらに12年度中に2度の追加利下げを行い、12年末には政策金利を3.00%とすると予想しています。

グラフ
(出所)豪州準備銀行データより野村證券投資情報部作成

需給動向より

  • シカゴ通貨先物市場における投機筋のポジションは、昨年10月には一時、若干の売り持ち超過に転じましたが、その後は買い持ち超過が続いています。12年2月28日時点で買い持ち超過が約9.3万枚(約8,140億円)まで拡大しました。その後は減少し、5月8日現在、2.2万枚(約1,796億円)の買い持ち超過となっています。

今後の注目点と見通し

  • 足もとの豪州景気指標の一部はやや精彩を欠いているものの、企業部門の景況感は緩やかな回復がみられます。一方、足もとの中国経済については慎重な見方が根強いものの、年央以降は当初想定よりも早いペースで拡大すると見込んでいます。豪ドル相場は、目先の軟化地合いを経た後、中期的には堅調な推移をたどると予想しています。野村證券では、今後1年間の豪ドルの対円相場見通しを1豪ドル=81円〜91円と想定します。

  • ※内容は、「野村マンスリー・リサーチ会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • ※野村では、グローバルなリサーチ体制の下、世界各地のエコノミストやストラテジストがマクロ経済、株価、金利、為替を分析、予測しています。「野村マンスリー・リサーチ会議」は、グローバルな各資産の見方を議論するうえで必要となる、先行き1年間の主要国・地域の景気、金利、株価、為替見通しを、野村のエコノミスト、ストラテジストが解説する月例の会議です。

本ページは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身のご判断でおこなってください。なお、使用するデータおよび表現等の欠落・誤謬等につきましては、野村證券はその責を負いかねますのでご了承ください。また、本ページは提供させていただいたお客様限りでご使用いただきますようお願い申し上げます。

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