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2017.05.08 NEW

80年代生まれのお金の平均値。あなたは、勝ち組?負け組?どっち?

80年代生まれのお金の平均値。あなたは、勝ち組?負け組?どっち?のイメージ

自分の収入と貯蓄は、同世代と比べて高いのか、低いのか。80年代生まれの平均値を、統計をもとに確認してみよう。

年収の勝ち組・負け組をわける年収はいくら?

まずは「年収」の平均から見ていこう。金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 平成28年」によると、手取り年収の平均は20代で198万円、30代では494万円。20代は意外と少ない、反対に30代は意外と多いと感じた人もいるのではないだろうか。

※手取り年収は給与などの就業に伴う年収から税金や社会保険料を引いたもの。一般的に、額面の8割程度

平成28年 20代 30代
年収平均(手取り) 198万円 494万

同調査では、平均額以外に中央値も発表している。中央値は年収が少ない順に並べたときに、真ん中にくる人の値だ。手取り年収の中央値は20代で200万円、30代では300万円で、中央値を現実像とする見方もある。

平成28年 20代 30代
年収中央値(手取り) 200万円 300万

これを見ると、30代で年収と中央値に大きな差があることが分かる。なぜ、差が出るのだろうか。

勝ち組と負け組は、どこで差がつきはじめるのか?

図1、2のグラフは手取り収入の金額帯による分布だ。20代では300万円未満が過半数。ところが、30代になると300万円未満と300〜500万円未満がどちらも約40%である一方で、1,200万円以上という人もいる。年収の平均額が20代よりもぐんと増えた理由はこの分布のばらつきにある。
20代と30代の年収の平均や分布を見てみると、20代ではあまり差がなかった年収に30代で違いが出てくることが分かる。ライバルに差をつけ始めるのは30代、ということを意識して、これからの自分が目指すポジションへのプランが求められることになる。

図1:20代の手取り収入の分布
図2:30代の手取り収入の分布

出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 平成28年」より無回答の分を除いて編集部作成

30代の平均貯蓄額は612万円!本当にそんなに持っているの?

一方で「貯蓄」についても見ていきたい(貯蓄とは、預貯金だけでなく、保険の積み立て、株などの有価証券、不動産投資などを含むものを指す)。
学生時代からの友人や同世代のライバルたちの貯蓄額も正直気になるものだ。年収はある程度予想がついても、貯蓄額はその人のライフスタイルによるところが大きいので全くのブラックボックスだ。

貯蓄額についても同じく金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 平成28年」のデータを見てみよう(図3、4参照)。貯蓄があると答えた人の平均金額は、20代で385万円、30代では612万円となっている。

平成28年 20代 30代
貯蓄額平均 385万円 612万

え?そんなに?と心の中で実は焦った人も多いのでは? そんな人は、中央値を見れば少し安心するだろう。中央値は20代で215万円、30代で410万円。30代で400万円前後が実際の平均像に近いのかもしれない。

平成28年 20代 30代
貯蓄額中央値 215万円 410万

年収よりも意外な、貯蓄額のばらつきのなぜ?

貯蓄額の分布を見てみると少し面白いことがわかる。20代のうちは200万円未満が多く、全体の3割を超える。しかし、30代になると一番多いのは500〜700万円未満だが、次いで100〜200万円未満と貯蓄額が少ない人も目立つ。
年収が多いから貯蓄額が多いとは限らない。貯めてきたお金で住宅や車などを買ったばかりで貯蓄額が少ないのかもしれない。貯蓄額が多い人は親族からの贈与などがあったのかもしれない。従って、現在の貯蓄額が平均よりも多いか少ないかは、30代ではさほど大きな問題ではない。

それよりも、「なぜ今の自分の貯蓄額がこの金額なのか」が明確になっていることが大切だ。今は貯蓄よりも自分に投資することを優先する、将来の夢のために今は貯める時期、など貯めるペースを自分の意思で決めてコントロールできているなら合格点だ。

図3:20代の貯蓄額の分布
図4:30代の貯蓄額の分布

出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 平成28年」より無回答の分を除いて編集部作成

月々の収入から支出を差し引いたものが積み重なり自分の金融資産となる。収支や金融資産年収や貯蓄は単なる金額ではなく、過去から現在までの、そして将来に向けての自分のライフスタイルや価値観を表したものともいえる。同世代の中で自分はどんなポジションにいるのかを確認することは、自分の未来を考えるきっかけになるはずだ。
(編集部)

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