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2019.05.13 NEW

部下が目を合わせてくれないのはなぜ? 知っておきたい「視線耐性」の世代間ギャップ

部下が目を合わせてくれないのはなぜ? 知っておきたい「視線耐性」の世代間ギャップのイメージ

誰でも人生のどこかで、一度は「人と話すときは目を見て話しなさい」と親や先生などに言われた経験があるのではないだろうか。

ビジネスの場においても同様のことがいえる。ビジネスパーソンであれば、商談などのあらゆる場面において、相手と視線を交わすこと、視線を通じたコミュニケーションを行うことが常識として求められる。

しかし、そうした「見ること」や「見られること」に対する耐性(視線耐性)には、世代間で大きなギャップがあるようだ。

若者の多くが他者の視線に恐怖を感じている

株式会社マンダムが実施した調査によると、「他者の視線にストレスを感じたことがありますか?」という質問に、「とてもよくある」「たまにある」と回答した人の割合は10代男性で64.5%、20代男性で60%となっている。

一方、30代男性でも55.7%と半数以上の人が他人の視線にストレスを感じているものの、40代、50代と年齢が上がるにつれてその割合は顕著に下がっていく。

図1:他者の視線にストレスを感じたことがありますか?

図1:他者の視線にストレスを感じたことがありますか?

出典:株式会社マンダム「視線耐性とデジタルコミュニケーションに関する調査」
※15歳から59歳の男女1,091名を対象にしたインターネット調査。2018年8月に実施。

また、「他者の視線が怖いと感じたことがありますか?」という問いに対しては、10代男性の63.7%、20代男性の58.2%が「とてもよくある」「たまにある」と回答。対して、30代男性では38.9%とその割合が下がり、世代間で視線耐性に大きな差が見られる結果となっている。

図2:他者の視線が怖いと感じたことがありますか?

図2:他者の視線が怖いと感じたことがありますか?

出典:株式会社マンダム「視線耐性とデジタルコミュニケーションに関する調査」
※15歳から59歳の男女1,091名を対象にしたインターネット調査。2018年8月に実施。

ちなみに、他者の視線に恐怖を感じたことがある人の割合は、30代以降で見ると圧倒的に女性の方が高くなっているが、10代や20代では男女間で大差がない。これらの世代では男性でも女性でも同様に、半数以上が時として他者の視線に恐怖を感じているのだ。

20代男性の半数以上は「相手の目を見て話すのが苦手」

また、「相手の目を見て話すことが苦手ですか?」という質問に対しては、20代男性の55.4%が「とても苦手」「やや苦手」と答えている。一方で、同様の回答をした30代男性の割合は41.6%となっており、ここでも20代と30代では10%以上の大きな差がついている。

図3:相手の目を見て話すことが苦手ですか?

図3:相手の目を見て話すことが苦手ですか?

出典:株式会社マンダム「視線耐性とデジタルコミュニケーションに関する調査」
※15歳から59歳の男女1,091名を対象にしたインターネット調査。2018年8月に実施。

特に「相手の目を見て話すこと」はコミュニケーションの基本でもあり、それができないとビジネスの現場でも大きなマイナスになってしまう。では、こうした視線耐性にどうして世代間で大きなギャップが生まれてしまうのだろうか?

考えられる要因の1つに、SNSなどのデジタルツールを介在したコミュニケーションの台頭を挙げることができる。

同じ調査にある「友達と仲良くなるにはどんなコミュニケーションを使いますか?」という質問では、20代男性の40.9%が「LINEなどのメッセージアプリ」や「メール」と答えている。一方、30代ではその割合が28.2%まで下がっており、40代以降になると7割以上の人が「直接対面で話す」と回答しているのだ。

図4:友達と仲良くなるにはどんなコミュニケーションツールを使いますか?

図4:友達と仲良くなるにはどんなコミュニケーションツールを使いますか?

出典:株式会社マンダム「視線耐性とデジタルコミュニケーションに関する調査」
※15歳から59歳の男女1,091名を対象にしたインターネット調査。2018年8月に実施。

もちろん単純にデジタルなコミュニケーションが悪いというわけではない。しかし、そうしたコミュニケーションスタイルの変化の影響であれ、単純な人生経験の差の影響であれ、30代以上の世代では当たり前にできている「相手の目を見て話すこと」も、若手世代にとっては努力が必要なものであることは確かなようだ。

自分の世代の常識だけを当てはめず、こうした世代間のギャップを頭に入れておく。その上で、どうすればそのギャップを埋めることができるのかについて一緒に考えていく。そうした意識を持つことで、きっと部下への指導やマネジメントなどはより円滑に進むようになるはずだ。

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