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2019.07.11 NEW

30代は何歳まで生きたいと思っているのか。希望寿命と平均寿命のギャップ

30代は何歳まで生きたいと思っているのか。希望寿命と平均寿命のギャップのイメージ

最近、「人生100年時代」という言葉を見かけない日はないほど、よく目にするようになった。EL BORDE(エル・ボルデ)でも何度か取り上げてきたが、この「人生100年時代」というのはあくまで統計的にこれくらい生きるだろうというデータに過ぎず、実際に今を生きている我々の感覚とは温度差があるのではないだろうか。

そこで、今回は「30代は何歳まで生きたいと思っているのか」という視点からデータを見てみたい。また、そこで生まれる各年代の違いをとらえてみよう。

30代の平均寿命はいくつ?

「何歳まで生きたいか」のデータを見る前に、まずはEL BORDEの主な読者層である30代の、「現在時点」での平均寿命(現在年齢+平均余命)を見ておきたい。

厚生労働省が発表している「平成29年簡易生命表」によると、35歳時点の平均余命は「男性:46.88歳」「女性:52.79歳」となっている。

これに現在の年齢を足すことで、35歳の平均寿命が「男性:81.88歳」「女性:87.79歳」ということがわかる。男女を単純に平均すると「35歳時点での平均寿命:84.84歳」となり、このあたりが30代の平均寿命ということができそうだ。

ちなみに、この平均寿命(現在年齢+平均余命)は、現在生きている人たちの余命がベースになるため、年を重ねるにつれどんどんと伸びる。10年ごとに平均2~3歳延びると言われているため、EL BORDEの主な読者層である80年代生まれなら、現在時点での平均寿命よりさらに長生きすると考えても不思議ではない。このように実際の寿命は、現時点での平均寿命に比べると長くなるため注意が必要だ。

30代は何歳まで生きたいと思っているか

さて、この平均寿命に、ビッグローブ株式会社が「年齢に関する意識調査」で聞いた「何歳まで生きたいですか?」という質問に対する30代の回答をあわせてみたのが図1となる。

これを見ると「希望寿命が平均寿命より短い人」が43.7%、「希望寿命が平均寿命くらいの人」は27.0%、「希望寿命が平均寿命より長い人」が29.3%となり、希望する寿命が、平均寿命より短い人の方が多いことが見て取れる。

図1:希望寿命と平均寿命のギャップ「何歳まで生きたいですか?」

図1:希望寿命と平均寿命のギャップ「何歳まで生きたいですか?」

出典:ビッグローブ株式会社「年齢に関する意識調査」(全国の10代~50代までの男女1,500人を対象にしたインターネット調査。2018年7月23日~7月25日に実施)、厚生労働省「平成29年簡易生命表」より編集部作成

ちなみに、同じ調査の他の年代との比較を見てみると、100歳以上生きたいと思う人の割合は、10代が18.7%と突出していることを除けば、8~9%台となっている。

図2:希望寿命の年代別のギャップ

図2:希望寿命の年代別のギャップ

出典:ビッグローブ株式会社「年齢に関する意識調査」より編集部作成
※全国の10代~50代までの男女1,500人を対象にしたインターネット調査。2018年7月23日~7月25日に実施。

これは、20代以降で社会に出ることで、自身の人生をより現実的にとらえるようになったことが影響しているのだろうか。そこで、次はこうした年代による違いを同調査の「老後不安」に対する質問から見てみたい。

「希望寿命」と「老後不安」はリンクしている?

同じビッグローブの調査で「老後不安の有無」について聞いたところ、「ある」と答えた人の割合が10代では29%。一方で20代以降では50%前後という結果となっている。

特に30代以降では約90%の人が「不安がある」「少しある」と回答。年齢に関する調査と同様に、10代と20代以降で大きな違いがあることがわかる。

図3:老後に不安がありますか?

図3:老後に不安がありますか?

出典:ビッグローブ株式会社「年齢に関する意識調査」より編集部作成
※全国の10代~50代までの男女1,500人を対象にしたインターネット調査。2018年7月23日~7月25日に実施。

「何歳まで生きたいか」「老後に不安があるか」といった意識については、これまで見てきた通り、10代のような若い年代が思い描く未来と、社会人になった20代以上がみている現実とでは大きなギャップがあるようだ。

ただ、この数字は「現時点での年代毎の環境」に左右される面がある。そこで最後に、「幼い頃に想像していた未来」と「現在の自分」にはどのようなギャップがあると感じているかを見てみたい。

「幼い頃に想像していた未来」と「現在の自分」のギャップは?

ビッグローブが実施した調査によると、そうした自分自身のギャップについての質問に対し、30代の40%が「思っていたよりも未熟だ」と回答している。また「思っていたよりもお金がない」が39%という結果に(図4)。

図4:あなたが小さい頃に思っていた、現在のあなたの年齢と現在のあなた自身を比較してどのように感じますか[複数回答]

図4:あなたが小さい頃に思っていた、現在のあなたの年齢と現在のあなた自身を比較してどのように感じますか[複数回答]

出典:ビッグローブ株式会社「年齢に関する意識調査」より30代を抽出して編集部作成
※全国の10代~50代までの男女1,500人を対象にしたインターネット調査。2018年7月23日~7月25日に実施。

30代の約4割が「未熟だ」「お金がない」と感じている結果だが、一方であと60年以上も生きていくと想定すると、今からなにか始めることは遅くないと考えることもできる。
今後の人生のために資産運用を始めたり、スキルアップのためになにか学び直すのも良いだろう。

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