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【3分で読める】2種類のインフレを知っていますか?

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発生原因の違う2種類のインフレ

物価は個人や企業が、消費や投資を行うかどうかの判断基準となるため、経済において重要な指標の一つです。
日本銀行は、2013年1月に、「物価安定の目標」を消費者物価の前年比上昇率2%と定め、その持続的・安定的な実現を目指して金融政策を運営しています。各国の中央銀行もインフレ率を金融政策の枠組みに入れ、その動向を注視しています。
日本では長期にわたりデフレ傾向が続きましたが、近年は消費者物価の上昇がみられます。物価上昇が賃金や所得の伸びを上回る場合、家計の購買力が低下するため、物価上昇を負担と感じる人も少なくありません。その理由を知るためには、インフレの発生原因を考える必要があります。

経済成長につながると期待されるインフレ

一般的に、景気の拡大によって人々の購買意欲が高まると、需要(ディマンド)の増加により物価が上昇します。このように、需要サイドに起因する物価上昇をディマンドプル・インフレと言います。

高くても欲しいという需要が増えて企業の供給力を上回る状態が続くと、生産者は価格を引き上げやすくなり、物価上昇につながることがあります。その結果、生産者の売上と利益の拡大が期待できます(下図・左側)。そして、生産の増加や新たな設備投資など企業活動が拡大し、従業員の賃金上昇も期待されます。賃金上昇が広がれば、さらに消費が拡大するという好循環が生まれます。こうした好循環が生まれれば、経済成長が期待されるため、一般的に、ディマンドプル型のインフレは経済成長につながりやすいと考えられています。

ディマンドプル・インフレとコストプッシュ・インフレを説明したイメージ図

注:図はイメージ

出所:野村證券投資情報部作成

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もう一つのインフレ

一方、供給サイドである企業など生産者のコスト(原材料価格や賃金など)が上昇した場合に起こるのが、コストプッシュ・インフレです。原油などの原材料価格の高騰や人手不足によって賃金が上昇した場合に、生産者コストの上昇分を製品やサービスの価格に転嫁すると物価が上昇します(上図・右側)。

急激に生産者コストが上昇した場合には、企業が値上げを十分に行えず、利益を圧迫する懸念があります。また、値上げにより消費者の需要が減る可能性もあります。

好ましいインフレとは

物価が短期間に大きく上昇し賃金や年金などの収入の伸びが追いつかない場合、家計は支出を抑えるために外食や旅行、娯楽やレジャー、家電や自動車の買い替えなど必要性や緊急性が比較的低いと考えられる支出を見直して出費を抑える傾向が強まります。そのため、消費意欲の減退により経済活動が縮小し、景気の悪化につながる可能性もあります。

景気拡大には物価の上昇に見合った賃金の上昇も不可欠です。物価上昇が過度にならず、賃金や所得の伸びを伴いながら、需要と供給のバランスの取れた形で持続することが、安定的な経済成長にとって望ましいと考えられます。

編集協力:野村證券株式会社 投資情報部 
編集/文責:野村ホールディングス株式会社 ファイナンシャル・ウェルビーイング部

更新公開日:2026年8月26日
初回公開日:2022年9月30日

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