マーケットアウトルック - アジア市場 -

投資の視点は2017年6月19日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2017/7/10 現在

投資の視点

中国経済の安定化が鮮明となっています。2017年1-3月期の実質GDPは前年同期比+6.9%と2016年10-12月期から加速し、景気の安定化が確認されました。5月の鉱工業生産は集積回路などが堅調で前年同月比+6.5%と市場予想を若干上回りました。小売売上高も同+10.7%と4月と同水準の高い伸びを示しました。一方、都市部固定資産投資は前年同期比+8.6%と4月の同+8.9%から鈍化しましたが、引き続き投資を下支えしています。また、製造業投資には回復の兆しがみられます。
香港H株指数は2016年11月の米大統領選後の米長期金利上昇などを受けて、12月下旬には9,200ポイント台まで下落しました。しかし、2017年の春節休暇明けからは、中国経済の減速懸念後退・安定化や米長期金利の落ち着きを背景に上昇局面入りしました。同指数は2月9日に1万ポイント台に乗せ、3月21日には2015年11月以来の高値となる10,644ポイントを付けました。
4月以降は米利上げ期待を受けて軟化しましたが、5月半ばから米国長期金利が低下傾向に転じたことを背景に持ち直し、6月上旬には再び10,600ポイント台を回復しました。その後は、一進一退の動きとなっています。2017年7月7日現在、10,251ポイントを付けています。
香港H株は、財政政策の強化や堅調な不動産投資、底堅い個人消費を背景とする中国経済の安定化、米国経済の上振れ期待、底固い中国本土株市場などを背景に中期的な上昇ポテンシャルは大きいと見込まれます。
もっとも、中国景気の変調に伴う人民元相場の下落と資本流出懸念の再燃や、米金利上昇ペースの加速期待が台頭する場合には、下押し圧力が強まる可能性がある点には留意が必要です。野村證券は、1年後の香港H株指数を10,800ポイントと想定しています。

グラフ

(注)中国は上海A株指数、韓国は韓国総合株価指数、台湾は台湾加権株価指数、香港はハンセン指数
(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2017年7月7日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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