マーケットアウトルック - アジア市場 -

投資の視点は2017年10月16日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2017/11/13 現在

投資の視点

中国経済の安定化が鮮明となっています。2017年7-9月期の実質GDPは前年同期比+6.8%と、4-6月期から微減速にとどまりました。9月の主要月次統計は総じて底堅く、景気安定化を裏付けました。鉱工業生産は前年同月比+6.6%と8月の同+6.0%から加速し、市場予想も上回りました。小売売上高も同+10.3%と8月の同+10.1%から加速しました。一方、1-9月期の都市部固定資産投資は前年同期比+7.5%にとどまり、減速基調が続いています。もっとも、この一因は構造調整の進展であり、インフラ投資と不動産開発投資が下支えしています。
香港H株指数は、2017年の春節休暇明け後、中国経済の減速懸念の後退や米長期金利の落ち着きを背景に上昇局面に入り、3月21日には2015年11月以来の高値となる10,644ポイントを付けました。4月以降は米利上げ期待を背景に軟化し、1万ポイント割れとなりましたが、5月中旬以降は一進一退の動きの中で底値を切り上げました。8月下旬には米国長期金利の低下などから上昇し、約2年ぶりの高値を付けました。その後、軟調な動きとなりましたが、世界的な株高などを背景に10月初めから再び堅調な展開となり、足元では8月末に付けた高値を更新しています。2017年11月10日現在、11,745ポイントとなっています。
香港H株は、堅調な個人消費、インフラ投資の拡大、金融関連リスクの抑制を背景とする中国経済の安定化、米国の緩やかな利上げペース、底固い中国本土株市場などを背景に、中期的な上昇ポテンシャルは大きいと見込まれます。
もっとも、中国景気の変調に伴う人民元相場の下落と資本流出懸念の再燃や、米国長期金利が上昇する局面においては、株価の下押し圧力が強まる可能性がある点には留意が必要です。野村證券は、向こう1年間の香港H株指数のレンジを10,800~13,500ポイントと予想しています。

グラフ

(注)中国は上海A株指数、韓国は韓国総合株価指数、台湾は台湾加権株価指数、香港はハンセン指数
(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2017年11月10日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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