マーケットアウトルック - 豪州市場・豪ドル -

投資の視点は2019年12月16日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2020/01/14 現在

投資の視点

2019年後半以降、豪州の南東部を中心に森林火災による被害が過去最大規模に広がっていることに対し、豪州政府は向こう2年間で20億豪ドル(1,500億円)を投じる復興支援を表明しました。野村證券では、森林火災により消費者センチメントが落ち込み、向こう3ヵ月程度は消費支出の鈍化により景気は下押しされるものの、2020年後半には住宅再建などを含む復興需要により成長は下支えされると見ています。豪ドル相場は、追加利下げ観測により引き続き上値を抑制されやすい一方、中東をめぐる緊張緩和や中国景気の底打ち期待が支援材料になると見られます。

金融政策

豪州準備銀行(RBA)は、2019年6月、7月および10月に各々0.25%ポイントの利下げを実施し、政策金利を過去最低水準の0.75%へ引き下げた後、11月および12月の会合では政策金利を据え置きました。野村證券では、2020年2月および4-6月期にそれぞれ0.25%ポイントずつの追加利下げを予想しています。

金融政策

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2019年1月9日)

豪ドルの注目点と今後の見通し

2019年6月以降、累計0.75%ポイントの利下げにより、豪州の政策金利は過去最低水準にあります。RBAは声明文において、景気下支えとインフレ目標の達成を視野に、当面低金利を維持し、必要となれば追加利下げを行う可能性を示しています。一方、RBAは低金利を背景に緩やかな景気回復見通しを示すなど、既往の利下げ効果を見極めるために利下げを急がない姿勢も見られます。
豪州景気の緩やかな回復が見込まれる中、RBAの利下げ打ち止め時期が注目されます。また、豪州は輸出を通じて中国経済の影響を受けやすいことから、中国景気の底打ち期待は、豪ドルの支援材料です。他方、中東情勢への懸念や豪州の森林火災を背景に市場がリスク回避姿勢を強める可能性には留意が必要です。向こう1年間の豪ドルの対円相場レンジを1豪ドル=71.0~77.0円と予想します。

豪ドルの市場動向

豪ドル相場は、2019年10月11日に米中通商協議が部分合意に至り、両国の通商協議に対する進展期待が高まると、持ち直し基調を強めました。11月5日の金融政策会合で政策金利が据え置かれたことも豪ドル高につながりました。中国政府が7日、「米中で段階的に追加関税を撤廃することで合意した」と発表すると、豪ドルは対円で75円台前半へ上昇しました。しかし、8日公表の金融政策報告書で2019年の実質GDP見通しが下方修正され、14日公表の10月の雇用者数が市場予想を下回ると、追加利下げ観測から豪ドルは下落しました。
12月3日の金融政策会合における政策金利据え置きや米中通商摩擦に対する懸念後退を受け、豪ドルは2019年末にかけて対円で約5ヵ月振りの水準へ上昇しました。しかし、2020年1月3日に米軍がイラン革命防衛隊司令官を殺害し、中東情勢の緊張が高まると、豪ドルは対円で約1ヵ月振りの水準へ下落しました。豪州の大規模な森林火災による影響も豪ドルの上値を抑制しました。足元では、中東の緊張緩和を受け、豪ドルは対円で小幅反発しています。2020年1月10日15時現在、対米ドルでは0.68米ドル台後半、対円では75円台前半で推移しています。

豪ドルの市場動向

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2020年1月9日)

需給動向

シカゴ通貨先物市場における投機筋の豪ドル(対米ドル)の持ち高は、売り持ち超過が続いています。2019年12月24日現在、約4.9万枚(約3,700億円)の売り持ち超過となっています。


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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