マーケットアウトルック - 欧州市場 -

投資の視点は2019年11月18日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2019/11/25 現在

投資の視点

米中通商摩擦や英国のEU(欧州連合)離脱(ブレグジット)など政治的な不透明感が続き、欧州景気・物価の見通しが弱い中で、9月12日、欧州中央銀行(ECB)は金融緩和に踏み切りました。またECBは物価目標実現まで金利水準を現状以下にすることも述べており、金利面の魅力が乏しい中、ユーロは軟調な推移が見込まれます。ただし金融政策効果の限界が囁かれる中、財政刺激策発動への期待があり、これはユーロ支持要因と考えられます。

金融政策

ECBは、景気減速と物価低迷、米中通商摩擦・英国のEU離脱問題など政治リスクの高まりなどに対応して、9月12日の金融政策理事会で、利下げや資産買い入れの再開など広範な金融緩和パッケージを発表しました。また先行きについて、消費者物価が目標値を下回る限り、金利水準は現状以下にすることも明示されました。11月に就任したラガルド新総裁の下でも現行の緩和的な金融政策姿勢は引き継がれているとみられます。ラガルド総裁は財政政策発動への期待を述べており、各国政府当局との連携がみられるかが注目されます。

金融政策

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2019年11月21日)

欧州株の注目点と今後の見通し

米中通商摩擦や世界景気減速懸念を受けた業績下方修正の動きは止まりましたが、欧州ストックス600指数(以下欧州ストックス)の1株当たり純利益予想は、2019年年間で前年比2.6%増益と低い水準にあります(リフィニティブ調べ、11月19日時点)。2020年については、エネルギー、インダストリアル、テクノロジー等の業種で業績改善が予想されていますが、それらを織り込んだ予想PER(株価収益率)は14.4倍と欧州債務危機後の2013年以降の平均14.7倍に近い水準となっており、割安度合いは低下しています。欧州ストックスの1年後の予想レンジを360~460ポイントとします。

株式市場動向

欧州ストックスは、2019年年初以降、一進一退しながら上昇が続いています。ドイツ経済が2019年4-6月期にマイナス成長となるなど欧州景気には減速の動きがみられましたが、米国連邦準備理事会(FRB)やECBなど金融当局の姿勢が緩和的になっていたことや、米中の通商協議が進展することへの期待などが欧州ストックスの支えとなっていたとみられます。
2019年8月は、米国による3000億ドル規模の対中制裁第4弾の発動が表明されたことや、米国財務省証券10年債の利回り水準が同2年債の利回り水準を2007年以来初めて下回ったこと(逆イールド)で景気後退への警戒感が高まったことなどから欧州ストックスは軟調に推移しました。
9月は、米欧の追加金融緩和への期待が欧州ストックスを支えました。9月12日にECBは広範な金融緩和パッケージを発表、先行きについても緩和政策の維持を明示しました。また9月18日に米国FRBも利下げを実施しました。これらを好感して欧州ストックスは年初来高値を更新しました。
10月は、月初に発表された米国の弱めの景気指標をきっかけに世界的に株価が下落した場面がありましたが、一時的なものにとどまりました。10月中旬以降、欧州ストックスは、米中通商交渉への期待感やブレグジット問題での英国・EU間の新合意成立などが支えとなって上昇に転じました。11月は、米中通商交渉進展期待に加えて、企業業績の下方修正の動き(エネルギー、テクノロジー、通信等)が止まったことも支持材料となりました。11月21日現在、欧州ストックスは402ポイントとなっています。

株式市場動向

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2019年11月21日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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