マーケットアウトルック - 欧州市場 -

投資の視点は2020年6月15日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2020/06/29 現在

投資の視点

新型コロナウイルス(以下COVID-19)で打撃を受けたイタリアなど南欧諸国を支援するEU(欧州連合)の復興基金案は一部加盟国の反対で先送りされていますが、交渉は継続しています。経済活動再開を受けてユーロ圏PMIなど景況感が急回復しています。ドイツの一部地域では都市封鎖(ロックダウン)が再び実施され、感染第2波のリスクには留意が必要ですが、ユーロ圏の実質GDPが2020年後半以降前期比プラス成長に回復する可能性は高まっています。

金融政策

欧州中央銀行(ECB)は6月4日の金融政策理事会で、3月18日に導入した資産買い取り規模7500億ユーロ、期間2020年末までのパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)を、6000億ユーロ増額、2021年6月末までの期間延長、償還を迎えた証券の2022年末までの再投資を決定しました。市場は好感しましたが、ECBの景気・インフレに対する厳しい見通しを反映しています。ECBは6月18日に銀行への大規模な長期資金供給、25日にユーロ圏外の中央銀行にユーロ資金を供給する新しい枠組み導入と景気の下支え、金融市場の安定化を図る姿勢を強めています。

金融政策

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2020年6月25日)

欧州株の注目点と今後の見通し

欧州ストックス600指数(以下欧州ストックス)の1株当たり税引き後利益(EPS)は2020年10-12月期まで8四半期連続の減益、2020年通年では前年比31%減益となり、2021年1-3月期以降増益に転じる見通しとなっています(6月23日時点、リフィニティブ調べ)。予想PER(株価収益率)は20.6倍と過去最高の水準近くで推移し(6月19日時点)、ECBの大規模な金融緩和やユーロ圏の財政支出などを織り込んでおり、更なる株価上昇には業績改善の確信度の高まりが必要と見られます。今後1年間の予想レンジを240~430ポイントと予想します(従来は240~410ポイント)。

株式市場動向

2月19日に433ポイントと史上最高値を更新した欧州ストックスは、その後COVID-19感染が加速、3月10日にイタリアが全土に都市封鎖(ロックダウン)を導入するなど経済活動の規制が強化され、下落基調を強めました。12日にECBが利下げを見送ったことで、EUが財政赤字を対GDP比3%に抑制するルールの一時停止で合意したものの、政策対応が不十分であるとの見方が広がり、18日には6年9ヶ月ぶりの安値となる279ポイントに続落しました。
同日深夜にECBが臨時理事会で新たに7500億ユーロの資産購入枠設定を決定、さらに23日にドイツが国債発行による経済対策を発表し、株価はようやく反発しました。
4月には、経済指標や1-3月期企業決算の悪化が相次いで明らかになる一方、感染ピークアウトの兆しが現れ始め、ドイツが15日に経済規制の一部緩和を発表するなど規制緩和の動きが始まり、株価は下値を固める展開となりました。
5月に入り、経済活動が再開される一方、COVID-19で打撃を受けた南欧諸国を支援するEUの計画が加盟国間の対立から進展せず、株価を抑制しました。しかし、18日にドイツ、フランスが5000億ユーロの復興基金構想を発表したことで潮目が変わり、株価は上昇に転じました。5月のユーロ圏製造業PMIやドイツIfo企業景況感が持ち直したことも好感されました。
6月に入り、2日にはドイツ政府が自動車購入支援策を発表、自動車株を中心に上昇しました。その後、ドイツの4月鉱工業生産や輸出などの不振、ドイツにおける感染の再拡大に伴う一部地域での都市封鎖実施、ドイツの大手フィンテック企業の破産申請、米国との通商問題再燃と悪材料が相次ぐ一方、景況感の改善が進み、株価は一進一退となっています。6月25日現在、欧州ストックスは359ポイントとなっています。

株式市場動向

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2020年6月25日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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