マーケットアウトルック - 米ドル/円 -

投資の視点は2020年2月17日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2020/03/16 現在

投資の視点

新型肺炎の拡大による景気への悪影響への対応として、3月3日、FRB(米連邦準備理事会)は0.5%ポイントの緊急利下げに踏み切り、同日開催のG7財務大臣・中銀総裁による緊急電話会合では「適時かつ効果的な施策について、更なる協力を行う用意ができている」と言及し、主要国は金融緩和に舵を切りました。日銀は緩和余地が小さいと見られ、円高が進みました。さらに主要産油国の協調減産延長の協議が決裂して、原油価格が急落したことで新興国市場、クレジット市場に悪影響を及ぼすとの連想から安全資産としての円の位置付けが意識された結果、円高が進行して一時1ドル=101円台に達しました。FRBの緊急利下げやリスク回避的な動きから、日銀の対応が注目されますが、当面は円高圧力が続きやすい環境が続くと見込まれます。

金利動向

米国10年国債利回りは、年初に米国とイランの対立激化に伴う中東情勢の緊迫化を受け、1.7%台へ低下しました。その後は、15日の米中通商第1段階合意の署名などを受けて1.8%台へ上昇しましたが、新型肺炎への懸念から30日には1.50%台へ低下、2月下旬以降はその懸念が更に深まり、FRBの緊急利下げが実施された3月3日には史上初めて1%を下回りました。 3月9日には感染拡大の加速に原油価格急落が加わり、0.5%台に低下しました。3月13日現在0.8%台で推移しています。

金利動向

米ドル・円の注目点と今後の見通し

WHO(世界保健機関)が新型肺炎のパンデミック(世界的な流行)を宣言する中で、主要国の政策協調に関して、金融政策では進展が見られますが、米国では減税などの大規模な財政政策の実現可能性が後退しています。このため、株式市場は値幅の大きな乱高下が続き、為替市場ではリスク回避的な動きが強まりやすくなっています。日銀はETF(上場投資信託)の買入目標額引上げなどを実施すると見込まれますが、円高圧力が継続する状況が続くでしょう。野村證券では、6月末のドル円相場予想を従来の112円から106円へ円高方向に修正します。

米ドル・円の市場動向

ドル円相場は年初に中東情勢の緊迫化で、一時1ドル=107円台へ下落しました。その後、堅調な経済指標や15日の米中通商第1段階合意の署名などを背景に110円台へ上昇しました。1月末から中国での新型肺炎拡大から軟調な推移となりましたが、2月に入り、一時懸念後退から同112円台に上昇しました。しかし、新型肺炎が米国、欧州など中国外で拡大している状況が懸念され、再び下落に転じ、さらに3月3日の米国の緊急利下げで同106円台、9日の原油価格急落を受けて、約3年半ぶりの同101円台に下落しました。米国の政策対応の動きに一喜一憂する展開が続いています。3月13日15:00現在、同105円台半ばで推移しています。

米ドル・円の市場動向

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2020年3月12日)

需給動向

シカゴ通貨先物市場の円ポジションは2016年11月22日以降、概ね売り持ちが続きましたが、2019年8月6日に買い持ちに転じました。しかし、2020年3月3日時点で約5万枚(約6300億円)の売り持ちとなっています。


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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