マーケットアウトルック - 米ドル/円 -

投資の視点は2019年4月15日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2019/05/13 現在

投資の視点

野村證券は2019年末のドル円レートを1米ドル=115円と予想していますが、これはFRB(米連邦準備理事会)の 利上げなしという前提です。2019年に利上げがないという前提では円安は進みにくいと思われます。しかし、米国金利が上昇しない、あるいはやや低下気味の中で年初の1米ドル=104円台から同111円台まで反発した背景には、FRBの景気を配慮したスタンスへの変更が株式市場などにおけるリスク選好度を改善させたことがあると推察されます。FRBの追加利上げがなくとも、米国株価が堅調に推移すれば、110~112円の水準は概ね維持できるでしょう。

金利動向

米国10年国債利回りは米国経済のピークアウト懸念や原油価格の下落を受けて2019年1月3日に2.5%台へ低下しました。その後、米中通商交渉の進展期待や米国景気の持ち直しを受けて上昇に転じました。3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)で参加者の政策金利見通し(中央値)が2019年は年内利上げなしと示されたことを受けて低下し、3月27日には2.368%へ低下しました。その後、原油価格の上昇や、堅調な経済指標を受けて、2.5%台へ水準を切り上げました。しかし、5月5日にトランプ大統領が2000億ドル分の中国製品に対する制裁関税を10日に10%から25%に引き上げるとつぶやき、7日には2.45%へ低下しました。9日現在、2.44%で推移しています。

金利動向

米ドル・円の注目点と今後の見通し

円高ドル安方向へシフトする条件は世界的な景気後退懸念の強まりや、合意なき英国のEU(欧州連合)離脱が実現する場合と想定されます。一方、円安ドル高方向にシフトする条件は世界景気の再加速が明確になり、FRBによる利上げ再開見通しが強まることと考えられます。なお、4月25日の麻生・ムニューシン両氏による日米財相会談では為替条項をめぐって議論があった模様ですが、次回の会談は秋口と考えられ、7月の参院選までは為替条項がクローズアップされることによる思惑的な円高の動きは回避されるでしょう。2019年年内はFRBによる利上げは打ち止めとなる見通しですが、日銀の現行の金融緩和政策の継続を前提にすれば、ドル円相場の緩やかな上昇が続くものと思われます。2019年末のドル円レートを115円と予測します。

米ドル・円の市場動向

2018年12月の米中の製造業景況感が悪化したことを受けて、ドル円レートは2019年1月3日に104円台後半へ急落しましたが、4日には108円台へ急反発しました。同日のパウエルFRB議長の市場に配慮した発言を受け、米国株式市場が復調するにつれドルも回復し、16日には109円台へ上昇しました。更に、米中通商摩擦に対する懸念が緩和したことを受けて、2月4日には110円台へ上昇し、3月1日には一時112円台を付けました。その後は概ね110円台~111円台で一進一退で推移しました。その後、5月5日にトランプ大統領が2000億ドル分の中国製品に対する制裁関税を10日に10%から25%に引き上げ、残りの3000億ドル強にも25%の関税を速やかに課すとつぶやいたため、8日には109円台へドルは下落しました。10日午後15:00現在、109円台後半で推移しています。

米ドル・円の市場動向

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2019年5月9日)

需給動向

シカゴ通貨先物市場の円ポジションは2016年11月22日以降、売り持ちが続きましたが、2018年3月27日に買い持ちに転じました。その後売り持ちが続き、2019年4月30日時点では約11万枚(約1兆3,600億円)の売り持ちとなっています。


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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