マーケットアウトルック - 米ドル/円 -

投資の視点は2020年8月17日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2020/09/14 現在

投資の視点

8月28日の安倍首相退陣発表を受けて一時105円近傍へ円高ドル安が進行しましたが、この流れは継続しませんでした。安倍首相後継は菅官房長官優位との報道の下、経済政策スタンスに大きな変更なしとの見方が浸透しつつあります。一方、9月に入ってからの米ハイテク株の大幅調整も他市場への影響は限定的であり、米国の短期金融市場、国債市場などの反応もこれまでのところ冷静です。金融市場全体が本格的な調整局面入りしたという状況ではないと言えます。なお、米中の第一段階通商合意の破棄といった動きがなければ、ドル円相場が過度に円高に振れる可能性は小さいものと思われます。ドル円相場は引き続き105~106円台を中心に推移するものと予想されます。

金利動向

米国10年国債利回りは、FRB(米連邦準備理事会)による緊急利下げが実施された3月3日に史上初めて1%を下回りました。9日には新型コロナウイルス感染拡大の加速に原油価格急落が加わり、一時0.5%を下回り、史上最低水準となりました。その後はFRBによる追加の金融緩和措置を受けて、概ね0.6~0.7%台で推移しました。その後、米国の第4弾の景気対策を巡る議会の紛糾から8月4日に0.50%台へ再び低下しましたが、新型コロナウイルスのワクチン開発への期待などから、0.6~0.7%台で推移しています。9月11日現在0.68%で推移しています。

金利動向

米ドル・円の注目点と今後の見通し

米国での新型コロナウイルス感染第2波のリスクが警戒されますが、全米規模のロックダウン(都市封鎖)が再導入される可能性は低く、米国経済全体への悪影響は避けられるでしょう。年末に向けて、感染第2波を注視しながらも、世界景気の復調を受けた緩やかな円安シナリオの蓋然性が高いと思われます。また、FRBはフォワードガイダンスの強化により現行の金融緩和政策を長期化することが見込まれますが、イールドカーブ・コントロールの導入には消極的であり、引き続き日米金利差維持の期待につながるでしょう。2020年12月末のドル円相場を1ドル=110円と予想します。

米ドル・円の市場動向

ドル円相場は世界経済底入れ期待などからじり高となり、6月4日には一時109円台へ上昇しました。10日のFOMC(米連邦公開市場委員会)後の記者会見でパウエルFRB議長が「今後3年かけて景気はゆっくり回復」と発言し、ドルは一時107円割れとなりました。その後、米国での新型コロナウイルスの感染再拡大を受けて、ドルは頭の重い展開となりました。7月28-29日に開催されたFOMCにおいて緩和策の長期化が確認されたことを受け、ドルは104円台後半に下落しました。その後は、感染拡大に対する懸念がやや後退し、ワクチン開発への期待もあり、一時107円台に上昇しました。8月28日の安倍首相退陣発表を受けて一時105円近傍へ円高ドル安が進行しましたが、その後は落ち着いた展開になっています。9月11日15:00現在、106円台前半で推移しています。

米ドル・円の市場動向

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2020年9月10日)

需給動向

シカゴ通貨先物市場の円ポジションは2016年11月22日以降、概ね売り持ちが続きましたが、2019年8月6日に買い持ちに転じました。その後売り持ちに転じましたが、2020年9月1日時点で約3.8万枚(約4,800億円)の買い持ちとなっています。


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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