マーケットアウトルック - 米ドル/円 -

投資の視点は2019年12月16日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2020/01/14 現在

投資の視点

2020年も昨年同様、円高での幕開けとなりました。米軍によるイラン革命防衛隊司令官の殺害を受けた中東情勢悪化への懸念や、2019年12月の米ISM製造業指数の低下などが材料となりました。その後、中東情勢の緊迫化のエスカレートは回避され、円安方向に戻しています。現状程度の原油高であれば、米景気への影響は限定的と思われます。2019年12月のFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録によれば、米中通商摩擦緩和や世界経済見通しに底打ちの兆候があることなどから、景気の下方リスクは小さくなっているとされ、FRB(米連邦準備理事会)が利下げを再開する可能性は限定的でしょう。

金利動向

米国10年国債利回りは、2019年8月23日に米中の追加関税措置発表を受け1.53%へと低下しました。9月3日には8月米ISM製造業景況指数が50を下回ったことを受けて、約3年ぶりの低水準となる1.42%へ更に低下しました。その後は、米中通商摩擦緩和を背景に上昇に転じました。米10月ISM景況指数の持ち直しなどを背景に11月上旬には1.9%台へ上昇しました。その後、2020年1月3日に米国防総省がイラン革命防衛隊の司令官を空爆により殺害したと発表し、中東情勢の緊迫化を受け、1.7%台へ低下しました。1月9日現在1.85%で推移しています。

金利動向

米ドル・円の注目点と今後の見通し

足元のドル円レートは米中通商摩擦の一服、グローバルな景況感の底打ちとFRB(米連邦準備理事会)の利下げ休止に支えられています。2019年12月の米ISM製造業景況指数については他の製造業関連指標との乖離が見られ、グローバル製造業PMIが50台を維持していることを考えれば、製造業活動の回復の流れが途切れたとの判断は時期尚早でしょう。米金利の低下余地が限定的と想定される中では、1ドル=105円を試すような円高リスクは限られるでしょう。一方で、中東情勢の緊迫化もあり、110円超えのタイミングやや遅れそうな情勢です。当面は105~110円のレンジで推移するものと思われます。

米ドル・円の市場動向

2019年10月上旬に米中閣僚級会合を開催することで合意するなど米中通商摩擦緩和の動きが広がり、米長期金利の上昇と相まってドルは108円台へ反発しました。その後も、トランプ大統領が農産品や為替など特定分野で中国と部分合意に達し、10月15日に予定していた中国製品への制裁関税の引き上げを先送りすると表明したことを受けて、ドルは108円台で安定的に推移しました。米中通商摩擦緩和の期待が更に強まる中、11月5日には109円台を回復しました。その後は、米中通商摩擦の進展期待が一進一退となる中、概ね108円台で推移しましたが、12月12日にトランプ大統領が中国との第1段階の合意を承認したと報道され、109円台半ばへ上昇しました。2020年1月3日、米国防総省がイラン革命防衛隊の司令官を空爆により殺害したと発表したことを受けて、ドルは一時、107円台へ下落しました。1月10日15:00現在、109円台半ばで推移しています。

米ドル・円の市場動向

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2020年1月9日)

需給動向

シカゴ通貨先物市場の円ポジションは2016年11月22日以降、概ね売り持ちが続きましたが、2019年8月6日に買い持ちに転じました。しかし、2019年12月24日時点で約3.8万枚(約4,800億円)の売り持ちとなっています。


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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