マーケットアウトルック - ユーロ -

投資の視点は2018年11月19日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2018/12/10 現在

投資の視点

2018年6月14日に欧州中央銀行(ECB)は年内の量的緩和(QE)終了を決定したものの、利上げに慎重な姿勢を示し、ユーロは下落しました。8月中旬にはトルコショックでユーロ圏銀行への悪影響が懸念され、ユーロは急落しましたが、その後、トルコへの懸念が後退し、ユーロは反発しました。
9月に入り、イタリアの財政を巡る政権内の対立などが嫌気される局面もありましたが、9月24日にドラギECB総裁が欧州議会で物価見通しに強気の姿勢を示したことがユーロを支えました。
しかし、27日にイタリア政府が2019年度財政赤字目標を対GDP比2.4%とし、2020-2021年度も財政赤字を続ける方針を示したことで、長期金利がイタリアで上昇する一方、ドイツでは低下するリスク回避的な動きが強まり、ユーロ安基調が始まりました。さらに10月23日に欧州連合(EU)委員会が、イタリアが提出した2019年予算を差し戻す決定を行い、対立激化が嫌気されてユーロは続落しました。
その後は英国のEU離脱交渉進展報道などで持ち直しましたが、イタリアの予算を巡る対立の長期化懸念、英国のEU離脱に関して閣僚辞任などの英国政権内の対立激化、中国景気への懸念などからユーロは急落し、11月12日に対ドルで同1.12ドル台に下落しました。米中通商摩擦の休戦観測が浮上し、ユーロは下げ止まりましたが、イタリアとEUの対立を巡る報道などに左右される展開が続きました。
米中首脳会談で通商摩擦問題は休戦状態となり、ドイツ自動車メーカーのトップらがトランプ米大統領と面談するなど安心感が浮上しましたが、中国通信機器大手最高幹部逮捕などから米中摩擦の激化が嫌気され、12月7日15時現在1ユーロ=1.13米ドル台後半、同128円台前半と軟調な推移が続いています。野村證券では、今後1年間のユーロの対円相場予想レンジを同125~150円とします。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2018年12月6日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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