マーケットアウトルック - 英ポンド -

投資の視点は2017年9月19日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2017/10/10 現在

投資の視点

2016年6月23日実施の国民投票はEU(欧州連合)離脱となり、ポンドは対米ドルで約31年ぶりの1ポンド=1.27ドル台、対円で3年半ぶりの同130円割れと急落しました。8月4日に英国中央銀行(BOE)が金融緩和に踏み切り、10月7日に対ドルで同1.20ドル割れ、対円でも同122円割れとポンド安が進みましたが、インフレ懸念台頭に伴う利下げ期待後退を受けて、ポンドは下げ止まりました。
2017年2月2日にBOEが今年の成長見通しを上方修正したことからポンドは反発しました。3月15日の米国利上げ後に米国金利が低下した上に同日のBOE金融政策委員会で利上げを主張した委員がいたことが判明し、ポンドは底堅さを増しました。対円で2016年末以降の円高進行からポンドは下落し、1ポンド=130円台を割り込みました。4月18日にメイ首相が6月8日の総選挙実施を表明、当初は与党の圧勝が予想され、ポンドは急反発しましたが、その後は同党の苦戦が伝えられ、総選挙での保守党の過半数割れでポンド安が進みました。6月15日の金融政策委員会ではBOEのタカ派化が意識され、ポンドは上昇基調となり、対ドルでは11ヶ月振りに同1.32ドル台となり、対円では昨年の国民投票後の上値抵抗線である同147円台に達しました。しかし、8月3日の同委員会で慎重な経済見通しが示され、7月の消費者物価(CPI)が市場予想を下回り、利上げ観測が後退してポンド安となりました。8月のCPIが加速した上に、9月14日のBOEの金融政策会合で利上げが示唆され、ポンドは急騰しましたが、経済指標の悪化や保守党内でのメイ首相降ろしの動きが活発化し、再び下落に転じ、10月10日15時現在、対米ドルで同1.31ドル台前半、対円で同148円前半で推移しています。今後1年間のポンドの対円相場予想を同142~175円と予想します。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2017年10月9日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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