マーケットアウトルック - 英ポンド -

投資の視点は2017年7月18日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2017/8/14 現在

投資の視点

2016年6月23日実施の国民投票はEU(欧州連合)離脱となり、ポンドは対米ドルで約31年ぶりの1ポンド=1.27ドル台、対円で3年半ぶりの同130円割れと急落しましたが、主要国中央銀行の協調姿勢が評価され、ポンドは反発しました。8月4日に英国中央銀行(BOE)が予想を上回る金融緩和に踏み切ったことから下落局面に入り、10月7日に対ドルで同1.20ドル割れ、対円でも同122円割れとポンド安となりました。その後はインフレ懸念台頭に伴う利下げ期待後退などを受けて、ポンドは下げ止まりました。
2017年2月2日にBOEが今年の成長見通しを上方修正したことからポンドは反発に転じました。3月15日の米国利上げ後に米国金利が低下した上に同日のBOE金融政策委員会で利上げを主張した委員がいたことが判明し、ポンドは堅調さを増しました。対円では2016年末以降の円高傾向からポンドが緩やかに下落し、1ポンド=130円台を割り込みました。4月18日にメイ首相が6月8日の総選挙実施を表明しました。世論調査で同首相が率いる与党保守党の圧勝が予想され、EUとの離脱交渉に当たって国内で足並みが乱れる懸念が後退するとの見方からポンドは急反発しました。総選挙で保守党が過半数を失いましたが、直前の世論調査で保守党苦戦が指摘されていたため、ポンドの悪影響は軽微でした。6月15日の金融政策委員会ではBOEのタカ派化が意識され、ポンドは上昇基調となり、対ドルでは11ヶ月振りに同1.32ドル台となり、対円では昨年の国民投票後の上値抵抗線となっている同147円台に達しましたが、8月3日の同委員会では慎重な経済見通しが示され、ポンドは下落し、8月14日15時現在、対米ドルで同1.30ドル近傍、対円で同142円半ばで推移しています。今後1年間のポンドの対円相場を同143~170円と予想します。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2017年8月11日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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