マーケットアウトルック - メキシコペソ -

投資の視点は2019年3月18日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2019/04/15 現在

投資の視点

メキシコペソ相場は、ロペス・オブラドール次期大統領(当時)が10月29日に既にプロジェクトが進行していた新空港の建設の中止を発表したことを受け、メキシコの投資環境が悪化するとの見方から急落しました。通貨防衛のため、メキシコ中央銀行は11月15日、12月20日に0.25%ポイントずつの利上げを実施し、政策金利を8.25%へ引き上げ、ペソは落ち着きを取り戻しました。
2018年12月15日公表の2019年度予算案は、基礎的財政収支(利払い前の財政収支)の見通しを対GDP比+1.0%の黒字とするなど、財政規律を重視した内容であったことが市場で好感されました。2019年入り後に米利上げ休止観測が強まり、新興国からの資金流出懸念が後退したこともペソ相場を押し上げました。2月7日の金融政策会合では、金融環境の改善やインフレ減速を理由に政策金利が据え置かれました。野村證券では、政策金利は2019年中は現行水準に維持されると予想しています。
他方、政府が石油産業への民間資本の導入見直しをするなどエネルギー政策を巡る不透明感はペソ相場を下押ししました。政府は2月15日、財務状況が悪化した国営石油会社の救済策を打ち出しましたが、原油収入に依存するメキシコの財政規律を歪めるリスクが指摘されます。メキシコ国債の見通しが悪化方向へ見直されたこともペソ安につながりました。3月初旬には、2月のインフレ率が政策目標範囲の上限を下回ったことでメキシコ中銀のインフレ抑制が評価され、ペソは強含みに転じました。しかし3月下旬には、世界景気減速懸念やトルコリラ急落の影響でペソには下押し圧力が強まりました。4月入り後は、米利上げ打ち止め観測や原油高からペソ高が進みました。2019年4月12日15時現在、対米ドルでは1ドル=18ペソ台後半、対円では1ペソ=5.9円台前半で推移しています。向こう1年間のメキシコペソの対円相場レンジを1ペソ=5.3~5.9円と予想します。

投資の視点

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2019年4月11日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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