マーケットアウトルック - メキシコペソ -

投資の視点は2017年5月15日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2017/5/22 現在

投資の視点

メキシコペソ相場は、2017年1月下旬の史上最安値を付けた後、急反発しました。2017年5月22日15時現在、対米ドルでは1米ドル=18ペソ台後半、対円では1ペソ=5.9円台半ばで推移しています。
通貨ペソが反発した背景には、(1)メキシコ銀行(中央銀行)が機動的な利上げを実施したこと、(2)北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉をめぐるトランプ政権の政策に対しての懸念が後退したこと、などが挙げられます。
2017年4月の消費者物価(CPI)上昇率は前年同月比+5.8%へ加速し、メキシコペソが急落した2008~09年の世界金融危機以降で最も高い水準となりました。これに対し、メキシコ銀行は、5月18日の金融政策会合で政策金利を0.25%ポイント引き上げ、6.75%としました。年末にかけては、政府による最低賃金引き上げやガソリン価格の自由化の影響でインフレ圧力がさらに高まる見通しであることから、野村證券では、政策金利が2017年末までに計0.50%ポイント引き上げられ、7.25%に達すると予想します。
5月11日に米上院でライトハイザー米通商代表部(USTR)代表の就任が承認され、議会にNAFTA再交渉開始が通知されました。今後90日を経て交渉が開始される運びとなりました。交渉の内容は、原産地規則、電子商取引、サービス、エネルギー分野に重点が置かれ、1994年発効の協定が現状に沿う形で改定されるなど、当初懸念されていたよりも穏健なものにとどまる見通しです。対米政策の懸念後退に加え、メキシコ銀行の金融引き締め姿勢はペソ相場を下支えすると見られます。今後1年間のメキシコペソの対円相場のレンジを1ペソ=5.7~6.2円と予想しています。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2017年5月19日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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