マーケットアウトルック - メキシコペソ -

投資の視点は2017年3月21日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2017/3/27 現在

投資の視点

メキシコペソ相場は、主要な輸出品である原油の価格下落と国内生産の落ち込みを背景に、2014年後半に下落基調に転じました。2016年5月以降には、米大統領選におけるトランプ候補の躍進を背景に通貨ペソに対する下押し圧力が一段と強まり、11月8日に同氏の米大統領当選が決まると1ドル=20ペソ台へ急落しました。2017年初めからは、米トランプ政権による対メキシコ通商・移民政策に関する不透明感から更に軟化し、1月中旬には同21ペソ台と史上最安値を付けました。
ペソ安の進行に対してメキシコ銀行(中央銀行)は、利上げによる通貨防衛姿勢を鮮明にすると同時に、1月5日には約1年振りにペソ買い・ドル売りの為替介入を実施しました。さらに3月6日より為替先物取引を使った新たな為替ヘッジ・プログラムが開始されたことを受けて、ペソは急速に持ち直し、2017年3月27日15時現在、対米ドルでは同18ペソ後半、対円では1ペソ=5.8円台後半と、米大統領選前の水準に戻しています。
2016年2月の消費者物価(CPI)上昇率は、ペソ安などから前年同月比+4.9%へ加速し、メキシコ銀行のインフレ目標の上限(同+4.0%)を上回りました。政府による最低賃金引き上げやガソリン価格の段階的な自由化の影響も加わり、年末にかけてインフレ圧力は高まる見通しであることから、野村證券では、メキシコ銀行がインフレ期待を抑制するため、政策金利を現行の6.25%から2017年末までに6.75%へと0.50%ポイント引き上げると予想します。
米墨の北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉など二国間の協議開始は、ウィルバー・ロス米商務長官の発言等から、2017年終盤になるとの観測が強まっています。また、トランプ政権の通商政策は現実路線に軌道修正を図るとの見方も出てきており、足元で米国の通商政策に対する懸念は後退しています。今後1年間のメキシコペソの対円相場のレンジを1ペソ=5.4~6.0円と予想しています。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2017年3月24日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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