マーケットアウトルック - メキシコペソ -

投資の視点は2020年2月17日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2020/03/16 現在

投資の視点

メキシコペソ相場は、2019年12月6日に主要産油国が協調減産の延長に合意して原油高が進んだことや、11日に米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の修正議定書が署名され、12日にメキシコ上院が同協定の批准を承認したことを受け、ペソは上昇基調を取り戻しました。
2020年1月3日にイラン革命防衛隊司令官が米軍により殺害され、中東情勢が緊迫化すると、新興国通貨は一様に下落しました。8日に米国とイランとの衝突が回避される見通しとなり、中東情勢への懸念が後退すると、ペソ高に転じました。16日に米国議会上院でUSMCA実施法案が可決され、批准プロセスが前進すると、ペソは上昇しました。しかしその後、中国の新型肺炎拡散による世界景気減速懸念や原油安からペソは弱含みで推移しました。30日に公表されたメキシコの2019年通年の実質GDP成長率が前年比-0.1%と、世界的な金融危機後の2009年以来10年振りのマイナス成長となったこともペソ相場を下押ししました。
2月に入り、中国の景気刺激策への期待から同国経済の減速懸念が後退したことや、13日の金融政策会合における利下げ決定後も実質政策金利が他の新興国に比べ高水準にあることでペソは底堅さを維持しました。しかし、新型肺炎の世界的な感染拡大により市場のリスク回避傾向が強まると、ペソには下押し圧力が強まりました。
3月6日の主要産油国による協調減産協議の決裂を受けて原油価格が急落し、世界的なリスクオフの動きが加速したことから、ペソは急落しました。円高の進行もあり、メキシコペソは対円で一時1ペソ=4.6円台半ばと史上最安値を更新しました。メキシコの通貨当局は外貨ヘッジプログラムによる為替安定化措置を講じたものの、世界景気の減速懸念が増す中、メキシコ政府が効果的な景気対策を打ち出せないことが市場で嫌気され、ペソは対ドルでも最安値を更新しました。3月13日15時現在、対米ドルでは1ドル=21ペソ台後半、対円では1ペソ=4.8円台前半で推移しています。

投資の視点

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2020年3月12日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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