マーケットアウトルック - メキシコペソ -

投資の視点は2017年10月16日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2017/11/13 現在

投資の視点

メキシコペソ相場は、主要な輸出品である原油の価格下落を背景に、2014年後半以降に下落基調となりました。2016年5月以降には、米国の大統領選でトランプ氏が保護主義的な発言を繰り返したことを受け、ペソへの下押し圧力が強まりました。同年11月8日にトランプ氏の米大統領当選が決まると、ペソは対米ドルで20ペソ台へ急落しました。2017年入り後も、米トランプ政権の対メキシコ通商・移民政策に関する不透明感から更に軟化し、1月中旬には1ドル=21ペソ台と史上最安値を付けました。 
ペソ安に歯止めをかけるため、メキシコ銀行(中央銀行)が機動的な利上げを実施し、新たな為替ヘッジプログラムを発表すると、ペソは持ち直しに転じました。さらに、「トランプリスク」の後退に伴い、ペソ相場は上昇基調を強めました。
しかし、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉をめぐっては、米国が保護主義的な通商政策を打ち出す可能性や、交渉不成立の場合に離脱するリスクが市場で意識され、ペソ相場を下押ししました。11月13日15時現在、対米ドルでは1米ドル=19ペソ台前半、対円では1ペソ=5.9円台前半で推移しています。
ペソ相場の安定を図るため、メキシコの通貨当局は10月下旬に為替ヘッジプログラムによるペソ買い介入を再開し、メキシコ中央銀行は政策金利を7.00%と高水準に維持しています。野村證券では、NAFTA再交渉が当局が示す2018年1-3月期に妥結される場合には利下げが視野に入る一方、交渉延長の場合には金利据え置きか利上げによりペソ安抑制が図られると見ています。向こう1年間のメキシコペソの対円相場のレンジを1ペソ=5.9~6.7円と予想しています。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2017年11月10日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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