マーケットアウトルック - メキシコペソ -

投資の視点は2019年7月16日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2019/08/13 現在

投資の視点

メキシコペソ相場は、2018年末にかけての連続利上げや、2019年度予算案で基礎的財政収支(利払い前の財政収支)の黒字目標が掲げられたことを好感して上昇しました。2019年入り後には米利上げ休止観測が強まり、ペソ相場を押し上げました。しかし、政府が2月15日、財務状況が悪化した国営石油会社の救済策を示すと、市場では財政規律を歪めるリスクが懸念され、ペソ安につながりました。
3月初旬には、インフレ鎮静化などを背景にペソは強含みました。3月下旬には、世界景気減速懸念やトルコリラ急落の影響でペソは一時下落しましたが、4月入り後には米国の年内金利据え置き観測や原油高から、ペソ相場は再び回復に向かいました。しかし、4月下旬に原油価格が下落に転じると、ペソは下落に転じました。2019年1-3月期実質GDP成長率が前年同期比+1.3%と前期の同+1.7%から減速したこともペソの上値を重くしました。
トランプ米大統領が5月30日に不法移民対策が不十分としてメキシコからの全輸入品に制裁関税を課すと発表すると、ペソは対円で一時4%超下落しました。その後、米国とメキシコの両政府が移民対策で合意し、6月7日に制裁関税の無期限延期が決まるとペソは大幅反発しました。7月9日にはウルスア財務公債相が政権内の経済政策をめぐる対立から辞任し、ペソは一時対米ドルで2%超下落する局面もありました。その後、メキシコによる不法移民対策の成果が示され、米国による制裁関税は当面回避されるとの見方がペソ相場を下支えしました。7月31日公表の4-6月期実質GDP成長率が前年同期比-0.7%とマイナス成長に転じたことや、8月初旬の米中通商摩擦への懸念からペソは下落しましたが、足元ではやや反発しています。8月9日15時現在、対米ドルでは1ドル=19ペソ台前半、対円では1ペソ=5.4円台後半で推移しています。向こう1年間のメキシコペソの対円相場レンジを1ペソ=5.4~5.8円と予想します。

投資の視点

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2019年8月8日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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