マーケットアウトルック - メキシコペソ -

投資の視点は2018年9月18日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2018/10/15 現在

投資の視点

メキシコペソ相場は、2018年4月上旬に北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の早期妥結に対する期待が高まったことを受け、強含みで推移しました。しかし、米国が交渉期限とした5月17日までの最終合意が果たせず、メキシコの大統領選を控えた先行き不透明感や米金利上昇などの悪材料が重なり、ペソは下落に転じました。
米国が6月1日、メキシコに対して鉄鋼・アルミニウムの輸入制限措置を適用すると発表したことを受け、メキシコは6月5日に米国産の鉄鋼製品や農産品を対象に報復関税を課しました。両国間の緊張の高まりを受けて、市場ではNAFTA再交渉の長期化観測が強まり、ペソ相場は6月半ばに対ドル・対円で2017年1月以来の安値へ下落しました。
その後、大統領選の世論調査から左派のロペス・オブラドール候補の優勢が確実視され、政治の先行き不透明感が後退すると、ペソは反発しました。メキシコ中銀が6月21日に3会合振りに0.25%ポイントの利上げに踏み切り、政策金利を7.75%へ引き上げたこともペソ高を加速させました。
7月1日の選挙では、ロペス・オブラドール候補が次期大統領に当選し、左派連合が圧勝する結果となりました。市場では、次期政権が現実的な政策運営を行うとの楽観的な見方から、ペソが上値を追う展開となりました。さらに、NAFTA再交渉の早期妥結観測も追い風となりました。
NAFTA再交渉をめぐっては、米国が8月27日にメキシコと、9月30日にカナダと大筋合意しました。NAFTAが米国の離脱により崩壊するというシナリオが消えたことは、ペソ相場の堅調さにつながっています。
ペソ相場は2018年10月12日15時現在、対米ドルでは1ドル=18ペソ台後半、対円では1ペソ=5.9円台前半で推移しています。向こう1年間のメキシコペソの対円相場レンジを1ペソ=5.6~6.2円と予想します。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2018年10月11日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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