マーケットアウトルック - メキシコペソ -

投資の視点は2018年5月21日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2018/6/11 現在

投資の視点

メキシコペソ相場は、2018年入り後、トランプ米大統領が7月のメキシコ大統領・議会選挙後も北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉を継続する方針を示したことを受けて、米国のNAFTA離脱懸念が後退し、上昇基調となりました。
4月14日にペンス米副大統領が「今後数週間で基本合意は可能」と前向きな発言をするなど、NAFTA再交渉の早期妥結への期待もペソの追い風となりました。
しかし、米国側が交渉期限に掲げていた5月17日までに最終合意は困難との見方が強まると、ペソは下落に転じました。大統領選に向けた左派候補の台頭や、米金利上昇なども、ペソ相場の下落を加速させました。
米国が6月1日、鉄鋼・アルミニウムの輸入制限措置を当初除外としたメキシコにも適用すると発表したことに対して、メキシコが6月5日に米国産の鉄鋼製品や農産品を対象に報復関税を課すとしたことを受けて、市場ではNAFTA再交渉長期化への懸念が強まり、ペソは一段安となりました。
2018年6月11日15時現在、対米ドルでは1ドル=20ペソ台前半、対円では1ペソ=5.4円近傍で推移しています。NAFTA再交渉の妥結時期をめぐる不確実性に加え、左派候補が世論調査で優勢を続ける中で政治的先行き不透明感が増していることは、7月1日の大統領・議会選挙に向けてペソ相場を下押ししやすいと見られます。一方、メキシコ中央銀行の金融引き締め姿勢継続を背景に、NAFTA再交渉とメキシコの大統領・議会選挙といった政治イベントを乗り越えれば、ペソ相場は2018年末に向けて回復に転じると予想されます。野村證券では2018年末のメキシコペソの対円相場を1ペソ=5.5円と予想しています。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2018年6月8日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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