マーケットアウトルック - メキシコペソ -

投資の視点は2019年10月21日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2019/10/28 現在

投資の視点

メキシコペソ相場は、トランプ米大統領が5月30日、不法移民対策が不十分としてメキシコからの全輸入品に制裁関税を課すと発表したことを受け、対円で一時4%超下落しました。その後、両国政府が移民対策で合意し、6月7日に制裁関税の無期限延期が決まるとペソは反発しました。メキシコの不法移民対策の成果から、米国による制裁関税は当面回避されるとの見方はペソ相場を下支えしました。
8月に入ると米中通商摩擦への懸念がペソ相場を下押ししました。15日の金融政策会合では市場の一部が政策金利据え置きを見込む中、5年振りに0.25%ポイントの利下げが決定され、ペソは下落しました。23日公表の4-6月期実質GDP成長率が前年同期比-0.8%とマイナス成長に転じると、ペソは対円で約2年9ヵ月振りの安値をつけました。
9月初旬には、米中通商協議の進展期待や原油価格の持ち直しを背景に、ペソは反転上昇しました。9月8日公表の2020年度予算案で、財政黒字目標が維持されたことは、ペソを下支えしました。しかし、25日にトランプ米大統領が米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)の議会批准が遅れる可能性を示唆したことを受け、ペソは下落しました。26日の金融政策会合では、0.25%ポイントの追加利下げにより、政策金利は7.75%へ引き下げられました。景気下振れ懸念に伴う市場の追加利下げ観測は、ペソの減価につながりました。
10月1日発表の9月の米ISM製造業景況指数が予想外の落ち込みを示し、民間エコノミスト調査でメキシコの成長率予測が下方修正されると、ペソ安が加速しました。しかし、11日に米中通商協議が部分合意に達したことを受け、ぺソは底堅さを取り戻しました。10月25日15時現在、対米ドルでは1ドル=19ペソ台前半、対円では1ペソ=5.6円台後半で推移しています。向こう1年間のメキシコペソの対円相場レンジを1ペソ=5.2~5.8円とする予想を継続します。

投資の視点

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2019年10月24日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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