マーケットアウトルック - メキシコペソ -

投資の視点は2017年8月21日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2017/9/11 現在

投資の視点

メキシコペソ相場は、主要な輸出品である原油の価格下落と、原油生産の減少を背景に、2014年後半以降に下落基調となりました。2016年5月以降には、米国の大統領選でトランプ氏が保護主義的な発言を繰り返したことを受け、ペソへの下押し圧力が強まりました。同年11月8日にトランプ氏の米大統領当選が決まると、ペソは対米ドルで20ペソ台へ急落しました。2017年入り後は、米トランプ政権の対メキシコ通商・移民政策に関する不透明感から更に軟化し、1月中旬には1ドル=21ペソ台と史上最安値を付けました。 
しかしその後、(1)メキシコ銀行(中央銀行)が機動的な利上げおよび為替介入を実施したこと、(2)州知事選では主要な州で与党候補が野党候補に勝利し、現政権の安定性が確認されたことなどを受けて、ペソ相場は上昇基調となりました。9月7日夜にメキシコの南西部沖合で発生した地震については、同地域の被害が懸念される一方、首都や北東部の工業地帯における大きな被害は確認されておらず、金融市場への影響は軽微にとどまると見られます。9月11日15時現在、対米ドルでは1米ドル=17ペソ台後半、対円では1ペソ=6.1円台前半で推移しています。
メキシコ銀行(中央銀行)は、当面、政策金利を現行の7.00%に据え置くと見られます。野村證券では、同中銀が利下げに転じるのは2018年7月の大統領選挙後と予想しています。高い金利水準は、ペソ相場を下支えすると見られます。北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉は、早期妥結が目指されていますが、米国が保護主義的政策を打ち出す可能性には留意が必要です。向こう1年間のメキシコペソの対円相場のレンジを1ペソ=6.1~6.8円と予想しています。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2017年9月8日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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