マーケットアウトルック - メキシコペソ -

投資の視点は2019年1月21日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2019/2/12 現在

投資の視点

メキシコペソ相場は、2018年7月1日の選挙でロペス・オブラドール氏が次期大統領に当選し、上下両院では同氏が率いる左派連合が圧勝すると、次期政権に対する期待から底堅さを取り戻しました。NAFTA(北米自由貿易協定)再交渉では、米国が8月27日にメキシコと、9月30日にカナダと大筋合意しました。新協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」として再編され、NAFTAが崩壊するリスクが後退したことは、ペソ相場の回復につながりました。
しかし、同次期大統領が10月29日に新空港の建設の中止を発表したことや、11月8日に銀行の手数料を引き下げる政令案が発議されたことなどを受け、ペソは急落しました。通貨防衛のため、メキシコ中央銀行は11月15日、12月20日に0.25%ポイントずつの利上げを実施し、政策金利を8.25%へ引き上げました。
12月1日に発足した新政権は、社会保障やインフラ投資の拡大や石油精製施設への投資額増加など積極財政を打ち出していますが、財源確保が困難との見方や産業界との対立が表面化する可能性も指摘されており、政策リスクには留意が必要です。一方、新政権による2019年度予算案において、基礎的財政収支(利払い前の財政収支)は対GDP比+1.0%の黒字が見込まれるなど、財政規律を重視した内容であったことは市場で好感されました。また、米利上げ打ち止め観測が強まり、新興国からの資金流出懸念が後退したこともペソ相場を押し上げました。2019年2月7日の金融政策会合では、金融環境の改善やインフレ減速を受けて政策金利据え置きが決定されました。野村證券では、2019年中は利上げが実施されず、政策金利は据え置かれると予想を変更しました。2019年2月8日15時現在、対米ドルでは1ドル=19ペソ台前半、対円では1ペソ=5.7円台前半で推移しています。向こう1年間のメキシコペソの対円相場レンジを1ペソ=5.2~5.9円と予想します。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2019年2月7日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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