マーケットアウトルック - ニュージーランドドル -

投資の視点は2017年8月21日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2017/9/11 現在

投資の視点

ニュージーランド(NZ)ドルの対米ドル相場は、2017年初めから主要輸出品である乳製品価格等の上昇を背景に0.73米ドルを付けましたが、3月初めにニュージーランド準備銀行(RBNZ)による通貨高牽制などを受けて下落基調に転じました。5月下旬から乳製品価格の持ち直し等を背景に急上昇し、7月26日に0.752米ドルと年初来高値を付けました。その後は、軟調傾向にあります。一方、対円でも同日に6ヵ月ぶりの83円台まで増価しましたが、円高進行を受け軟化しています。2017年9月11日15時現在、NZドルは対米ドルで0.72米ドル台半ば、対円で78円台後半で推移しています。
ニュージーランド経済は底堅く推移しており、2017年1-3月期の実質GDP成長率は前年同期比+2.5%と10-12月期の同+2.7%から鈍化しましたが、アジアを中心とする移民の流入増加と低金利を背景とする民間消費や住宅投資の拡大などが景気を下支えすると見込まれます。
足元の政策金利は1.75%と最低水準にあります。4-6月期の消費者物価上昇率は前年同期比+1.7%と1-3月期の同+2.2%から減速しました。当面、低インフレ基調は続く見通しです。8月10日のRBNZの定例理事会後の声明文では「インフレ率の回復とより均衡ある成長を実現するためには、NZドル安が必要である」との文言が盛り込まれました。
米国との金利差縮小を背景にNZドルが対米ドルで下押しする可能性は否定できません。もっとも、ニュージーランド経済が底堅いことや、先進国の中で高利回り通貨の魅力を有することから、下値リスクは限定的と言えるでしょう。中期的に円安米ドル高圧力が強まると期待されることもNZドルの対円レートを下支えするとみられます。2018年末のNZドルの対円相場は1NZドル=82円と予想します。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2017年9月8日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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