マーケットアウトルック - ニュージーランドドル -

投資の視点は2018年7月17日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2018/8/13 現在

投資の視点

ニュージーランド(NZ)ドルの対米ドル相場は、乳製品価格の上昇を背景に、2018年入り後も堅調な推移が続きました。9年振りの政権交代を実現した労働党主導の連立政権が公約を順守しつつ堅実な政策を打ち出したこともNZドル相場の追い風となりました。
しかし、2018年2月初旬に世界的な株安を受けてリスク回避傾向が強まると、NZドル相場は軟化しました。4月下旬以降に米国の金利上昇とともに米ドル高基調が強まると、NZドルは下げ幅を拡大しました。ニュージーランド準備銀行(RBNZ)のオア総裁が5月10日の就任後初の会合において政策金利を1.75%に据え置き、「今後は利上げ・利下げともに可能性がある」との見方を示したことも、市場での低金利政策継続観測を高め、NZドル安につながりました。8月9日にRBNZは政策金利を据え置き、RBNZ総裁が現状の政策金利を2020年まで維持すると発言したことを受けて、NZドルは下落基調を強めています。2018年8月10日15時現在、NZドルは対米ドルで0.65米ドル台後半、対円で73円台前半で推移しています。
2018年4-6月期の消費者物価上昇率は前年同期比+1.5%と、同年1-3月期の同+1.1%から加速したものの、インフレ目標レンジ(同+1~3%)の中間値である同+2%を5四半期連続で下回りました。野村證券では、政策金利は2018年末まで現行の1.75%に据え置かれると予想します。
NZの政策金利は米国のそれを下回る水準にある上、RBNZによる利上げ時期が見通しにくいことから、NZドルには当面下押し圧力がかかりやすいと見られます。一方、ニュージーランドは主力輸出品が農産品であり、鉄鉱石が最大の輸出品である豪州に比べ、米国の関税引き上げや米中通商摩擦のリスクを回避しやすく、NZドルの下値リスクは限定的とみられます。野村證券では、向こう1年間のNZドルの対円相場のレンジを1NZドル=72~78円と予想しています。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2018年8月9日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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