マーケットアウトルック - ニュージーランドドル -

投資の視点は2019年4月15日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2019/05/13 現在

投資の視点

ニュージーランド(NZ)ドルは、2018年末から2019年初めにかけて世界的な景気後退懸念から市場のリスク回避姿勢が強まると、下落基調を強めました。円高の進行も相まって、NZドルは対円で一時約6年振りの水準へ下落しました。しかしその後、米利上げ休止観測を背景に金融市場が落ち着きを取り戻すと、NZドルは2月初旬にかけて回復しました。
2019年2月7日公表の雇用統計において、2018年10-12月期の失業率が4.3%と市場予想以上に悪化し、市場では利下げ観測が強まりました。2月22日にニュージーランド準備銀行(RBNZ)副総裁が利下げを示唆する発言をしたことも利下げ観測に拍車をかけ、NZドルは3月初旬にかけて弱含みとなりました。その後は、乳製品価格が回復したことや、3月21日公表の2018年10-12月期の実質GDP成長率が前期比+0.6%と前期の同+0.3%から加速したことから、NZドルは上昇に転じました。
しかし、3月27日の金融政策会合の声明文で「景気見通しの下振れリスクが増したため、次の政策変更は利下げの可能性が高い」との見方が示されると、市場では再び利下げ観測が強まり、NZドルは下落基調となりました。同じオセアニアの豪州の金利先安観もNZドルを下押ししたと見られます。続く5月8日の会合では、2年半振りに利下げが決定され、政策金利は0.25%ポイント引き下げられて過去最低水準の1.50%となりました。利下げを受けて、NZドルは対円で2019年初以来の安値圏へ下落しました。翌9日には、オアRBNZ総裁が追加利下げについて慎重な姿勢を示したことでNZドルは一時下げ止まりました。しかし、米中貿易摩擦によるニュージーランド経済への悪影響が懸念される中、上値の重い展開が続くと見られます。2019年5月10日15時現在、NZドルは対米ドルで0.65米ドル台後半、対円で72円台前半で推移しています。向こう1年間のNZドルの対円相場レンジを1NZドル=70.0~77.0円と予想します。

投資の視点

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2019年5月9日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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