マーケットアウトルック - トルコリラ -

投資の視点は2018年4月16日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2018/4/23 現在

投資の視点

2017年4月16日の国民投票で大統領へ行政権などを移行する憲法改正案が可決され、政治的不透明感が後退したことを好感して、トルコリラ相場は上昇しました。しかし9月半ば以降、イラクのクルド自治政府による同国からの独立要求を受けて周辺地域の緊張が高まったことや、10月8日に米国とトルコが相互にビザ発給を停止したことを受け、リラは下落基調を強めました。11月下旬には、米国の対イラン制裁に違反する形でトルコの国営銀行がイランと金融取引をした疑いから、リラは下落基調を強めました。
その後、トルコ中央銀行による利上げとインフレ減速に加え、2017年末に米国とトルコが相互にビザの発給を完全再開したことでリラ相場は一時持ち直しました。
しかし、2018年1月下旬より、トルコ軍が米国の支援するシリア北部のクルド人勢力に対し越境軍事作戦を展開したことや、シリア情勢の緊迫化などを背景にリラ相場は下落基調を強め、4月11日に史上最安値を更新しました。
エルドアン大統領が4月18日、当初2019年11月に予定されていた大統領・議会同日選挙を2018年6月24日に前倒し実施することを表明すると、景気押し上げのための追加的な財政出動のリスクは後退したと市場は受けとめ、リラ相場は反発しました。2018年4月23日15時現在、リラ相場は対米ドルで4.0リラ台後半、対円で26円台半ばで推移しています。リラ相場の持ち直しには、選挙が前倒し実施されることで政府の景気刺激策が短期間で収束し、インフレ高進と経常収支赤字の拡大が抑制されることに加え、利上げ実施によって実質政策金利のプラス幅が拡大することが条件になると見られます。野村證券では、向こう1年間のトルコリラの対円相場のレンジを1リラ=25.2~28.2円(従来予想は同25.9~28.6円)と予想しています。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2018年4月20日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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