マーケットアウトルック - トルコリラ -

投資の視点は2017年3月21日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2017/3/27 現在

投資の視点

トルコリラ相場は、トルコ中央銀行(以下、トルコ中銀)の金融引き締めスタンスが好感され、底堅さを取り戻しています。2017年3月27日15時現在、対米ドルで3.59リラ前半、対円で30円台後半で推移しています。
トルコ中銀は2017年3月16日の会合で事実上の上限金利となっている緊急貸出金利を0.75%ポイント引き上げる一方、その他の主要政策金利(翌日物貸出金利、1週間物レポレート、翌日物借入金利)の据え置きを決定しました。声明文では、短期的にインフレ率が大幅に加速する可能性が指摘され、必要となれば追加金融引き締めを実施する旨が示されました。実際、2017年2月の消費者物価(CPI)上昇率は、原油高とリラ安に伴う輸入物価の上昇を受けて前年比+10.1%へ加速し、インフレ目標(同+5%±2%)の上限を大幅に上回っています。
トルコリラの先行きを見る上では、4月16日に実施予定の国民投票の結果が注目されます。国民投票では、現在は象徴的な地位にある大統領に行政権限を集中させる憲法改正案の賛否が問われることになります。国民投票で憲法改正案が賛成多数となった場合、政権与党の内外政策が落ち着きを取り戻すとの期待感から、リラ相場は安定に向かいやすいと見られます。他方、改正案が否決された場合には、解散総選挙の前倒し実施が想定されます。その場合、市場には失望感が広がる可能性にも注意が必要です。世論調査によれば、憲法改正の成立の可能性は五分五分と見られています。いずれの場合においても、政治的な不透明感が払しょくされるには未だ時間を要すると見られます。仮にエルドアン大統領が強権姿勢を強めた場合、通貨リラのリスクにつながりやすいでしょう。向こう1年間のトルコリラの対円相場は、1リラ=29.2~32.0円と相対的に小幅安にとどまると予想します。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2017年3月24日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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