マーケットアウトルック - トルコ市場・トルコリラ -

※長年ご愛読いただきましたマーケットアウトルックは、2021年3月をもちまして終了させていただきます。何卒ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。

投資の視点は2021年3月8日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2021/03/15 現在

投資の視点

アーバル中央銀行総裁の下で2会合連続の大幅利上げ後も金融引き締め姿勢が維持され、外貨準備積み増し方針が示されたことは、中央銀行の信認回復につながり、リラ相場を下支えしています。一方、金融引き締めの影響などから成長が鈍化する場合、エルドアン大統領が再度利下げ要請を強める可能性には注意が必要です。また、経常収支赤字、インフレ高止まり、対外債務の返済懸念に加えて、欧米による追加制裁リスクは引き続き懸念材料です。

金融政策

トルコ中央銀行は2021年2月18日の金融政策会合において、主要政策金利である1週間物レポレートを17.00%に据え置きました。声明文では、恒久的なインフレ低下と物価安定が確実にもたらされるまで、断固として金融引き締めスタンスを維持する旨が示され、必要となれば追加利上げの可能性も改めて示唆されました。エルドアン大統領の度重なる利下げ要請に対して、同中銀が独立性を維持できるかはリラ相場にとって試金石になると見られます。

金融政策

(出所)リフィニティブより野村證券投資情報部作成(直近値は2021年3月11日)

トルコリラの注目点と今後の見通し

トルコの主要輸出先である欧州の景気回復が遅れる中、トルコでは輸出や観光収入の減少に加え、エネルギー価格上昇に伴う輸入増加を通じた経常収支の赤字が続く見通しです。トルコへの証券投資を通じた資金は回帰しつつありますが、投資資金が継続的に流入するには、金融政策への信認維持に加え、金融引き締めの効果によってインフレがピークアウトし、実質政策金利(政策金利ー消費者物価上昇率)のプラス幅が拡大することが条件になると見られます。

トルコリラの市場動向

トルコリラは、2020年12月11日にEU(欧州連合)首脳会議で対トルコ追加制裁が合意され、14日に米国が対トルコ制裁を発動したことを受け、リラは上値を重くしました。24日の金融政策会合で市場予想を上回る2%ポイントの利上げが決定され、金融引き締め継続の方針が示されると、リラは上昇しました。
2021年1月に入り、インフレ加速に伴う追加利上げ観測の高まりなどを背景に、リラは上昇基調となりました。しかし、1月15日にエルドアン大統領の利下げを求める発言が伝わると、軟化しました。21日の同会合では、政策金利が3会合ぶりに据え置かれた一方、金融引き締め維持が示されたことで、リラは底堅さを維持しました。
2月1日発表の1月の製造業購買担当者景気指数が改善したこと、3日発表の1月の消費者物価(CPI)上昇率の加速を受けて金融引き締め継続観測が高まったことから、リラは一段高となりました。アーバル中銀総裁が5日、「年内はかなり先まで利下げを検討することは難しく、必要となれば追加利上げの可能性もある」と述べたことが伝わると、上値を切り上げました。18日の同会合で政策金利が据え置かれ、金融引き締めスタンスが示されたことに加え、外貨準備が積み増しに転じたことや、国内預金をリラ建てからドル建てへ移す「ドル化」の動きが一服したことも下支えとなりました。しかし、エルドアン大統領が22日に「アルバイラク前財務相の下で外貨準備を原資とした為替介入がコロナ禍にある経済を下支えした」として同相の政策を評価したことに続き、24日の議会演説で利下げについて言及したことが伝わると、現行の金融政策転換への懸念から、リラは下げ足を速めました。
3月1日発表の2020年10-12月期実質GDPで成長加速が示されると、リラは反発しました。3日発表のCPI上昇率が加速し、実質政策金利の低下が懸念されたことに加え、米国の長期金利上昇も相場を下押ししました。足元では、18日の次期会合における追加利上げ期待が上昇を後押ししています。3月12日15時現在、対米ドル7.5リラ台前半、対円で14円台前半で推移しています。向こう1年間のトルコリラの対円相場レンジを1リラ=14.0~15.3円と予想します(従来予想は同12.8~15.1円)。

トルコリラの市場動向

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2021年3月11日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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