マーケットアウトルック - トルコリラ -

投資の視点は2017年5月15日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2017/5/22 現在

投資の視点

トルコリラ相場は、国民投票の結果を受けて上昇に転じ、2017年5月22日15時現在、対米ドルで3.5リラ台後半、対円で31円台前半で推移しています。
4月16日の国民投票において大統領の権限強化に向けた憲法改正案が承認され、政治的な先行き不透明感が後退したことを受け、通貨リラは足元にかけて反発しました。改憲案の成立に伴い、エルドアン大統領は5月21日、与党・公正発展党(AKP)の臨時党大会で党首に就任しました。今後は、実権型大統領制へ法的に移行することを視野に入れた政府の内外政策が注目されます。
国内景気は持ち直し基調にあります。実質GDP成長率は、2016年7月半ばのクーデター未遂事件の影響で2016年7-9月期に前年比でマイナスに転じたものの、10-12月期には同+3.5%とプラスを回復しました。2017年入り後も、政府による景気刺激策やリラ安を背景とした輸出増加が成長を後押ししていると見られます。
インフレ率にはピークアウトの兆しが見られます。2017年4月の消費者物価(CPI)上昇率は、食料品の値上がりを主因に前年比+11.9%へ上昇しました。一方、コアCPIは4月に同+9.4%と前月(同+9.5%)から低下しました。
トルコ中央銀行は4月26日の金融政策委員会において、事実上の上限金利となる「後期流動性貸出金利(緊急貸出金利)」を0.50%ポイント引き上げ12.25%としました。声明文では、インフレ見通しが大幅に改善するまで、金融引き締めスタンスを維持する旨が示されています。
トルコ中銀による金融引き締め継続により、リラ相場は下支えしやすいと見られ、底堅い推移が見込まれます。向こう1年間におけるトルコリラの対円レート見通しを1リラ=29.2~32.6円と予想します(従来は同29.1~31.1円)。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2017年5月19日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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