マーケットアウトルック - 南アフリカランド -

投資の視点は2020年6月15日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2020/07/13 現在

投資の視点

3月5日に南アフリカ国内で初の新型コロナウイルス感染者が確認され、6日から翌週9日にかけて世界的な株安で市場のリスクオフの動きが強まると、南アフリカランドは下落基調を強めました。10日に国営電力会社が計画停電の実施を発表し、15日にラマポーザ大統領が「国家的災害事態」の宣言により不要不急の外出制限を要請すると、ランド安が進みました。南アフリカ準備銀行(SARB)が19日に1.00%ポイントの大幅利下げを決定し、政府が23日に全国的な都市封鎖(ロックダウン)により27日以降の外出禁止令を発表すると、ランドは一段安となりました。27日に大手格付機関が南アフリカ国債の格付を投機的水準(※)に引き下げると、金融機関の同国国債売却に伴う資金流出懸念が増し、ランドは続落しました。国内景気や財政状況の悪化懸念が強まる中、SARBが4月14日に1.00%ポイントの緊急の追加利下げを決定するとランド安が進み、4月23日には対円で一時5.6円と史上最安値を更新しました。
5月1日にロックダウンが解除されると、ランドは上昇に転じました。資源価格が上昇基調を強めたことや、6月1日に鉱山や工場の稼働が再開されたこともランド高を促しました。しかし10日に米国の低金利長期化見通しが示されると、世界経済の底打ち期待が後退し、ランドは軟化しました。24日公表の2020/21年度補正予算案で財政赤字の大幅拡大見通しが示され、30日公表の1-3月期実質GDPが予想以上に落ち込んだこともランドの重石となりました。
7月に入り、世界景気の回復期待が高まると、ランドは持ち直しました。一方、南アフリカで感染拡大が続く中、景気の先行き不透明感がランドの重石となっています。7月10日15時現在、南アフリカランドは対米ドルで16ランド台後半、対円では6.3円近傍で推移しています。向こう1年間の南アフリカランドの対円相場レンジを1ランド=6.07~6.44円と予想します。(注1)※無登録の格付業者が付与した格付。(注2)南アフリカの財政年度は4月~翌年3月。

投資の視点

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2020年7月9日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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