マーケットアウトルック - 南アフリカランド -

投資の視点は2019年2月18日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2019/3/11 現在

投資の視点

南アフリカランド相場は、2018年8月半ばのトルコリラ急落をきっかけに下落圧力を強めました。南アフリカはトルコと同様に国際収支や対外債務の面で脆弱さを抱えることが市場で嫌気されたと見られます。
9月4日に公表された2018年4-6月期実質GDP成長率が前期比年率-0.7%と、2四半期連続マイナス成長となり、歳入減少による財政再建の遅れへの懸念が高まると、ランドは対円で一時約2年振りの水準まで下落しました。その後、市場のリスク回避傾向の後退を背景にランド相場は一時的に持ち直しましたが、10月24日公表の「中期財政計画」で財政悪化見通しが示されたことが嫌気され、ランド相場には再び下落圧力が強まりました。
南アフリカ準備銀行(中央銀行)が11月22日に2年8ヵ月振りの利上げを実施し、12月4日公表の南アフリカの2018年7-9月期の実質GDP成長率が前期比年率+2.2%とプラスに転じて景気後退局面を脱すると、南アフリカランドは堅調さを取り戻しました。しかし、12月下旬にかけて世界景気の先行き不透明感や米中貿易摩擦に対する懸念が再燃すると、ランドは再び軟化しました。
2019年入り後に米国の利上げペース鈍化観測が強まると、新興国からの資金流出懸念が後退し、ランド相場は1月末にかけて回復基調を維持しました。しかしその後、巨額の債務を抱える国営電力会社による計画停電の影響などからランドは下落しました。2019年2月20日の2019年度予算案の公表に際し、ムボウェニ財務相が国営電力会社への財政支援を同社のコスト削減等の条件付きで行う旨を明らかにすると、市場では安心感が広がり、ランドは底堅さを取り戻しました。2019年2月22日15時現在、南アフリカランドは対米ドルで14ランド近傍、対円では7.9円近傍で推移しています。向こう1年間の南アフリカランドの対円相場レンジを1ランド=7.5~9.0円と予想します(従来予想は同7.5~9.5円)。

投資の視点

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2019年2月21日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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