マーケットアウトルック - 南アフリカランド -

投資の視点は2019年6月17日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2019/07/01 現在

投資の視点

南アフリカランド相場は、2019年入り後に米国の利上げ休止観測が強まると、新興国からの資金流出懸念が後退し、1月末にかけて回復しました。しかしその後、経営難にある国営電力会社の計画停電が再開され、景気の先行き不透明感が強まる中、ランドは軟化しました。
3月20日に米国で2019年内の利上げ見送り方針が示されると、ランドは強含みに転じました。3月下旬には、大手格付機関による南アフリカ国債の格付見直しを控えて市場の警戒感が強まりましたが、4月2日に格付が投資適格(※)に維持されると、ランド相場は底堅さを増しました。しかしその後、南アフリカの主要産物である金の価格下落や国営電力会社の財務に対する懸念の再燃から、ランドには下押し圧力がかかりました。さらに、米中貿易摩擦に伴う市場のリスク回避傾向などからランドは弱含みとなりました。
5月8日の総選挙では与党・アフリカ民族会議(ANC)が57.5%の得票率により下院の過半数を獲得しました。政権の続投決定を受けて、構造改革の進展期待が高まり、ランドは上昇しました。しかし、米中通商摩擦の激化による世界景気下振れ懸念が強まると、ランドには下押し圧力がかかりました。5月23日の金融政策委員会では、政策金利が3会合連続で6.75%に据え置かれ、声明文では電力不足などの影響による景気弱含みが指摘されました。2019年1-3月期の実質GDP成長率が前期比年率-3.2%と過去10年で最大の落ち込みとなったことも、ランド安を促しました。その後、米国の利下げ観測が高まる中、金価格が上昇したことなどを背景に、ランドは足元にかけて持ち直しています。2019年6月28日15時現在、南アフリカランドは対米ドルで14ランド台前半、対円では7.6円近傍で推移しています。向こう1年間の南アフリカランドの対円相場レンジを1ランド=7.1~8.1円と予想します(従来予想は同7.5~9.2円)。(※)無登録の格付業者が付与した格付。

投資の視点

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2019年6月27日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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