マーケットアウトルック - 南アフリカランド -

投資の視点は2019年3月18日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2019/04/15 現在

投資の視点

南アフリカランド相場は、2018年8月半ばのトルコリラ急落をきっかけに、対外収支面での脆弱性が嫌気され、下落圧力を強めました。9月4日公表の2018年4-6月期実質GDP成長率が前期比年率-0.7%と、2四半期連続マイナス成長となると、ランドは対円で一時約2年振りの水準へ下落しました。10月24日公表の「中期財政計画」で財政悪化見通しが示されると、ランド相場には再び下落圧力が強まりました。南アフリカ準備銀行(中央銀行)が11月22日に2年8ヵ月振りの利上げを実施し、2018年7-9月期の実質GDP成長率が前期比年率+2.2%とプラスに転じて景気後退局面を脱すると、ランドは堅調さを取り戻しました。しかし、12月下旬にかけて世界景気の先行き不透明感や米中貿易摩擦に対する懸念が再燃すると、ランドは再び軟化しました。
2019年入り後に米国の利上げ休止観測が強まると、新興国からの資金流出懸念が後退し、ランド相場は1月末にかけて回復しました。しかしその後、経営難にある国営電力会社をめぐる懸念からランドは下落しました。その後も国営電力会社が計画停電を再開し、景気の先行き不透明感が強まる中、ランドは軟化しました。3月20日に米国で2019年中の利上げ見送り方針が示されると、ランドは強含みに転じました。3月下旬には、大手格付機関による南アフリカ国債の格付見直しを控えて市場の警戒感が強まりましたが、3月末に予定された見直し発表が延期されると市場心理が改善してランド高が進み、4月2日に格付が投資適格(※)に維持されると、ランド相場は底堅さを増しました。今後、市場の関心は5月8日の総選挙に移るとみられます。与党・アフリカ民族会議(ANC)が過半数を獲得すれば、構造改革への期待が高まり、ランドのプラス材料になります。2019年4月12日15時現在、南アフリカランドは対米ドルで14ランド近傍、対円では7.9円台後半で推移しています。向こう1年間の南アフリカランドの対円相場レンジを1ランド=7.6~9.2円と予想します。 (※)無登録の格付業者が付与した格付。

投資の視点

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2019年4月11日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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