マーケットアウトルック - 南アフリカランド -

投資の視点は2018年12月17日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2019/1/15 現在

投資の視点

南アフリカランド相場は、2018年2月14日のズマ前大統領の辞任を受けて、翌15日にラマポーザ大統領が就任すると、政権移行に伴うセンチメントの改善などから上昇基調を強め、対米ドルで2月下旬に約3年振りの高値をつけました。
しかし、5月に労働組合の賃上げ要求のストライキが相次いたことを発端に、経済再建は困難との見方が拡がり、ランド安が進みました。8月半ば以降は、トルコリラ急落を受けて同じ経常収支赤字国の南アフリカのランドにも下落圧力が強まりました。9月4日公表の2018年4-6月期実質GDP成長率が前期比年率-0.7%と、2四半期連続マイナス成長となり、歳入減少による財政再建の遅れへの懸念が高まると、ランドは対円で一時約2年振りの水準まで下落しました。その後、市場のリスク回避傾向の後退を背景にランド相場は一時持ち直しましたが、10月24日公表の「中期財政計画」で財政悪化見通しが示されたことが嫌気され、ランド相場には再び下落圧力が強まりました。
その後、11月22日に2年8ヵ月振りの利上げが実施されたこと、12月4日公表の南アフリカの2018年7-9月期の実質GDP成長率が前期比年率+2.2%とプラスに転じて景気後退局面を脱したことを受け、南アフリカランドは底堅く推移しました。12月下旬にかけては、世界景気の先行き不透明感や米中貿易摩擦に対する懸念が再燃し、ランドは再び軟化しました。しかし2019年入り後に米国の利上げペース鈍化観測などを背景に、ランドは回復基調にあります。2019年1月11日15時現在、南アフリカランドは対米ドルで13ランド台後半、対円では7.8円台前半で推移しています。
2019年2月公表の次年度予算案で財政再建の方向性が示されるかどうかはランド相場を見通す上で注目されます。向こう1年間の南アフリカランドの対円相場レンジを1ランド=7.8~9.6円と予想します。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2019年1月10日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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