マーケットアウトルック - 南アフリカランド -

投資の視点は2018年10月15日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2018/11/12 現在

投資の視点

南アフリカランド相場は、2017年12月与党・アフリカ民族会議(ANC)議長選に向け、ズマ大統領の対抗馬である改革派のラマポーザ副大統領勝利への期待感から上昇しました。12月18日にラマポーザ氏が当選してANC議長に就任する運びになると、ランド相場は急騰しました。
2018年2月14日にズマ大統領の辞任を受けてランドは一段高となりました。ラマポーザ新政権は、新年度予算案で増税を含む財政再建策を打ち出すなど改革期待を高めました。政権移行に伴うセンチメントの改善などから南アフリカランドの対米ドル相場は2月下旬に約3年振りの高値をつけました。 
しかし、5月に労働組合の賃上げ要求のストライキが相次いたことを発端に、経済再建は困難との見方が拡がり、ランド安が進みました。8月半ば以降は、トルコリラ急落を受けて同じ経常収支赤字国の南アフリカのランドにも下落圧力が強まりました。9月4日公表の2018年4-6月期実質GDP成長率が前期比年率-0.7%と、2四半期連続マイナス成長となり、歳入減少による財政再建の遅れへの懸念が高まると、ランドは対円で一時約2年振りの水準まで下落しました。
10月9日に汚職疑惑が浮上したネネ財務相に代わり、元中央銀行総裁のムボウェニ氏が後任に指名され、財政再建への期待が一時高まりましたが、24日公表の「中期財政計画」で財政悪化見通しが示されたことが市場での失望感につながり、ランド相場を下押ししました。
足元では、国際金融市場が落ち着きを取り戻したことで、ランド相場は持ち直しつつあります。年明け2月の次年度予算案で財政再建の方向性が示されるかどうかがランド相場の試金石になると見られます。2018年11月9日15時現在、南アフリカランドは対米ドルで14ランド台前半、対円では8.0円台前半で推移しています。向こう1年間の南アフリカランドの対円相場レンジを1ランド=7.4~9.4円と予想します。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2018年11月8日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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