マーケットアウトルック - 南アフリカランド -

投資の視点は2018年8月20日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2018/9/18 現在

投資の視点

南アフリカランド相場は、2017年12月与党・アフリカ民族会議(ANC)議長選に向け、ズマ大統領派の対抗馬として改革派のラマポーザ副大統領勝利への期待感から上昇しました。12月18日にラマポーザ氏が当選してANC議長に就任する運びになると、ランド相場は急騰しました。
2018年2月14日にズマ大統領の辞任を受けてランドは一段高となりました。ラマポーザ新政権は、新年度予算案で増税を含む財政再建策を打ち出し、内閣改造では市場からの信認の厚いネネ元財務相を復帰させるなど改革期待を高めました。3月23日には大手格付け会社が同国の格付を投資適格(※)に維持し、資金流出懸念は後退しました。政権移行に伴うセンチメントの改善などから南アフリカランドの対米ドル相場は2月下旬に約3年振りの高値をつけました。 
しかし4月以降、米国の金利上昇やプラチナ価格の軟調さを背景にランドは下落基調となりました。5月に労働組合の賃上げ要求のストライキが相次ぎ、国営電力公社が計画停電を実施したことも、経済立て直しには時間を要するとの見方につながり、ランド安が進みました。
8月以降には、①トルコリラ急落を受けて経常収支赤字国の通貨への下落圧力が強まったこと、②8月22日にトランプ米大統領が南アフリカの土地収用問題に関する調査を指示したと伝わり、米国による対南アフリカ制裁懸念が生じたこと、③9月4日公表の2018年4-6月期実質GDP成長率が前期比年率-0.7%と、1-3月期の同-2.6%に続き2四半期連続の前期比マイナス成長となり、歳入減少による財政再建の遅れが懸念されたことなどから、南アフリカランドには下落圧力が強まっています。2018年9月14日15時現在、南アフリカランドは対米ドルで14ランド台後半、対円では7.5円台後半で推移しています。向こう1年間の南アフリカランドの対円相場レンジを1ランド=7.6~9.2円と予想します。(※無登録格付)

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2018年9月13日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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