マーケットアウトルック - 南アフリカランド -

投資の視点は2018年6月18日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2018/7/9 現在

投資の視点

南アフリカランド相場は、2017年12月の与党・アフリカ民族会議(ANC)議長選に向け、ズマ大統領の後継者として改革派のラマポーザ副大統領が勝利する可能性が高まり、上昇しました。12月18日にラマポーザ氏が当選してANC議長に就任する運びになると、ランド相場は急騰しました。
2018年入り後には、ズマ大統領の早期退陣観測からランドは強含みで推移し、2月14日に同大統領の辞任を受けて一段高となりました。ラマポーザ新政権は、新年度予算案で増税を含む財政再建策を打ち出し、内閣改造では市場からの信認の厚いネネ元財務相を復帰させるなど改革期待を高めました。3月23日には大手格付け会社が同国の格付を投資適格(※)に維持し、資金流出懸念は後退しました。政権移行に伴うセンチメントの改善などから南アフリカランドの対米ドル相場は2月下旬に約3年振りの高値をつけました。
しかし、4月以降は米国の金利上昇やプラチナ価格の軟調さを背景にランドは下落基調となりました。2018年1-3月期の実質GDP成長率が前期比年率-2.2%と、1年振りのマイナス成長となったこともランド安を加速させました。さらに、労働組合の賃上げ要求ストライキが相次いだことや国営電力公社が計画停電を実施したことも、経済立て直しには時間を要するとの見方につながり、ランド相場を下押ししました。
2018年7月9日15時現在、南アフリカランドは対米ドルで13ランド台前半、対円では8.2円台前半で推移しています。南アフリカ準備銀行(中央銀行)は、ランド安によりインフレ懸念が強まれば利上げの可能性を示唆するなど、金融引き締め姿勢を強めています。向こう1年間の南アフリカランドの対円相場レンジを1ランド=8.1~10.5円と予想します(※無登録格付)。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2018年7月6日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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