マーケットアウトルック - 南アフリカランド -

投資の視点は2017年6月19日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2017/7/10 現在

投資の視点

南アフリカランド相場は、2016年1月下旬以降に同国の主要産品で、世界生産シェア第1位のプラチナなど資源価格が上昇に転じたことに伴い、上昇基調に転じました。その後、プラチナ価格は2016年夏場をピークに軟調に転じた一方、ランド相場は底堅さを維持しました。
しかし、2017年3月30日にズマ大統領が内閣改造を行い、市場から高い信認を得ていたゴーダン財務相を解任したことを受け、政治的混乱による成長見通しの悪化や、財政拡張懸念から、ランドは急落しました。その後、政治や財政をめぐる懸念材料が市場で織り込まれる過程で、ランドは再び上昇基調を取り戻しました。インフレ率が低下する中にあっても、南アフリカ準備銀行(SARB)が金融引き締め姿勢を維持したことがランドの底堅さにつながったと見られます。
6月19日に南アフリカの護民官(オンブズマン)が、SARBは金融政策の運営にあたり「通貨価値の安定」よりも「経済成長」を優先するよう憲法を改正すべきとの見解を示したことや、7月5日に与党アフリカ民族会議(ANC)がSARBの完全国有化を提唱との報道を受け、ランドは下落しました。もっとも、報道の内容が実現する可能性は低いと見られます。7月10日15時現在、南アフリカランドは対米ドルで13ランド台前半、対円では8.5円台前半で推移しています。
金融政策においては、インフレ期待がなお高い水準にあることから、野村證券では、SARBが2018年末まで政策金利を現行の7.00%に据え置くと予想しています。高金利を背景とした資金流入がランドを下支えする一方、与党内の派閥争いをめぐる政治リスクには留意が必要です。向こう1年間の南アフリカランドの対円相場を1ランド=7.5~8.8円と予想します。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2017年7月7日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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