マーケットアウトルック - 日本市場 -

投資の視点は2019年5月20日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2019/06/17 現在

投資の視点

4月の鉱工業生産は前月比+0.6%と市場予想の同+0.2%を上回りました。5-6月の製造工業生産予測はそれぞれ前月比+5.6%、-4.2%となり、過去3ヶ月の平均修正率で修正した上で、4月実績も合わせて計算すると、4-6月期の鉱工業生産は前期比+1.4%となります。1-3月期の同-2.5%に対し、4-6月期における製造業活動の安定化を示唆する結果と言えるでしょう。4-6月期の前期比の生産を業種別にみると、大分類10業種中、6業種がプラスとなります。特に輸送機械工業(+5.6%)の寄与が大きくなっています。電子部品・デバイス工業は-5.8%と、ITセクターの調整が終了していないことを示唆していますが、1-3月期の同-9.6%から減少率は縮小する形です。

金融政策

日銀は「第134回事業年度(平成30年度)決算等について」を発表しました。「保有有価証券の時価情報」によれば、2019年3月末時点のETF(上場投資信託)の保有簿価は25.0兆円、保有時価は28.9兆円、評価益は3.9兆円でした。なお、5月28日時点において、上場企業の時価総額は615兆円ですが、日銀の市場全体に対する実質的な保有比率は4.7%と推計されます。

日本株の注目点と今後の見通し

2018年度はRussell/Nomura Large Cap(除く金融)ベースで前年度比6.5%増収、同3.1%経常増益となりました。2012年度から7期連続で経常増益となり、2002~2007年度の連続6期を上回って過去最長となりました。しかし、売上高経常利益率は8.0%と前年度比0.2%ポイント低下と7期ぶりに悪化したほか、ROE(株主資本利益率)も10.3%と2017年度の11.1%から低下しました。なお、2019年度は前年度比2.6%増収、同4.4%経常増益を見込み、8期連続で経常増益となることが予想されます。世界経済は今年後半以降に安定さを取り戻すものと思われます。2019年年末に日経平均株価は22500円へ上昇すると予想します。

株式市場動向

米政府機関の再開や米中通商交渉の進展期待を背景に2019年2月13日には21000円台を回復しました。その後は概ね21000円台で推移しました。3月の中国の輸出や銀行融資の大幅な増加を受け、4月15日には22000円台を回復しました。しかし、5月5日にトランプ大統領が2000億ドル分の中国製品輸入に対する制裁関税を10日に10%から25%に引き上げ、残りの3000億ドル強にも25%の関税を課す方針を示して以降、下落基調となりました。7日に22000円割れとなったのち、29日にはトランプ大統領が対メキシコ関税引き上げを表明したため、30日には21000円割れとなりました。6月7日に同大統領が対メキシコ関税引き上げ延期を表明し、10日は249円高と反発し、21000円台を回復しました。6月14日の終値は21116円となってます。

株式市場動向

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2019年6月13日)

株式需給動向

6月第1週(6月3日-7日)の2市場投資部門別売買状況では、海外投資家は5週連続で売り越しとなりました(1,143憶円)。一方、個人投資家は3週間ぶりに売り越しとなりました(972億円)。

債券市場動向

日本の10年国債利回りは2018年7月31日に日銀の政策調整を受けて0.045%へ低下しましたが、米国金利の上昇につられて反転しました。10月以降は米金利低下を受けて再び低下し、2019年6月14日現在、-0.13%となっています。

債券市場動向

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2019年6月13日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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