マーケットアウトルック - 日本市場 -

投資の視点は2018年4月16日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2018/4/23 現在

投資の視点

4月17-18日に実施された日米首脳会談は議題を北朝鮮問題に集中させ、トランプ大統領からの通商問題での直接的、強硬的な要求は回避されました。「米国は日本への軍事装備品売却の取り組みを強化する」(同大統領)との発言にある通り、日本の防衛装備品調達拡大で譲歩を示したと推測されます。通商問題については茂木経済再生担当相、ライトハイザーUSTR(米通商代表部)代表による協議に委ねることで合意する一方、「米国は二国間協議に関心があると承知しているが、日本はTPP(環太平洋パートナーシップ協定)が最善と考えている」(安倍首相)との発言に見られる通り、両国の利害の食い違いがあります。トランプ大統領が「日本との間に巨額の貿易赤字が存在している」と表明したことを踏まえると、今後日米二国間のFTA(自由貿易協定)などが要求される可能性には留意が必要でしょう。

株式需給動向より

4月第3週(4月9日-13日)の2市場投資部門別売買状況では、海外投資家は3週連続で買い越しとなりました(845億円)。一方、個人投資家は3週連続で売り越しとなりました(1,562億円)。

日本株の注目点

日本経済は、悪天候や部品・原材料の供給が滞るといった一時的要因で1-3月期にやや弱含みましたが、こうした要因が解消することで4-6月期以降は持ち直すと予想されます。日本株市場は世界景気の勢いが持ち直すこと、海外投資家の売りも止まってきたことで底固めの展開となっています。今後、円高を受けた会社側の業績見通しが慎重になると予想されますが、1ドル=105円前提であれば増益見通しが維持されるとの見方が浸透すれば、買い戻しの動きが強まるでしょう。なお、日本の政局が懸念されていますが、政権交代による政策の大幅な変更のリスクは高くないでしょう。当面は9月の自民党総裁選で安倍首相の三選の当否がポイントですが、仮に自公の枠組みの中で首相が替わっても日銀の政策変更は難しいと思われます。2018年末の日経平均株価を24000円と予想します(従来通り)。

株式のマーケット動向から

2018年1月4日の大発会で日経平均株価は終値ベースで約26年振りに23000円台を回復しました。更に18日には一時24000円台へ上昇するなど堅調な推移が続きました。2月2日発表の米国の2018年1月の時間当たり賃金が予想を上回る伸びとなり、米金利が大幅に上昇する中、同日のNYダウは前日比-2.5%と下落したことを受けて、2月5日の日経平均株価の終値は592円安となりました。その後も、米10年国債利回りが落ち着き所を模索し、ドル円レートも円高気味で推移する中で不安定な動きが続き、14日には一時21000円台を割り込みました。
3月1日にトランプ大統領が鉄鋼とアルミニウム製品に関税を課す方針を発表すると表明したことを受け、5日には一時21000円を割り込みました。その後、北朝鮮の金正恩委員長とトランプ大統領の首脳会談の可能性が浮上したことや、9日発表の米2月雇用統計の予想以上の雇用者増を好感し、12日には21000円台後半へ反発しました。しかし、22日にトランプ政権が対中関税措置を打ち出したことを受けて23日は974円の大幅安となりました。その後、米中通商摩擦が先鋭化するとの見方がやや後退する中、日経平均株価は持ち直し、27日には21000円台を回復しました。
4月13日の米英仏によるシリア攻撃は限定的なものであったため、16日は56円高と総じて落ち着いた反応となり、18日には2月27日以来となる22000円台を回復しました。更に、注目された17-18日に開催された日米首脳会談では、対米貿易黒字に対する米国からの強硬な批判は見られず、「貿易協議を開始する」との合意がなされ、19日は32円高となりました。4月23日の終値は22088円となっています。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2018年4月20日)

債券のマーケット動向から

10年国債利回りは1月9日の超長期国債買いオペの減額を受けて上昇し、1月30日-2月2日には0.09%台を付けました。しかし、日銀が2月2日に指値オペを実施した後は低下基調へ転じています。4月23日現在、0.055%となっています。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2018年4月20日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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