マーケットアウトルック - 日本市場 -

投資の視点は2017年3月21日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2017/3/27 現在

投資の視点

日本経済は在庫調整がほぼ終了し、既に生産、出荷の拡大局面へ移行しています。循環的に米国、中国、東南アジア、欧州などの景気が堅調に推移する中で日本の輸出も増加し始め、機械受注などの堅調さから判断して、今後は設備投資の拡大も期待されます。2017年は「未来への投資を実現する経済対策」の発動も見込まれます。日本の企業業績、需給環境とも良好と言えます。海外市場に比べ業績見通しの上方修正の勢いも強く、バリュエーション面でも割高感がないなど、日本株の相対的優位性が際立っていると考えられます。3月27日現在、Russell/Nomura Large Cap(除く金融)の2016年度業績は前年度比3.7%減収、同2.1%経常増益、2017年度は同5.4%増収、同14.6%経常増益を見込んでいます。

経済指標より

2月の名目輸出は前年比+11.3%と市場予想の同+10.1%を上回りました。実質輸出は前月比+7.0%と大幅に増加しました。1-2月平均の2016年10-12月平均比は+2.0%と、10-12月期の前期比+3.1%に続き増加しています。アジア向け実質輸出の1-2月平均の2016年10-12月平均比は中国向けが+8.3%、中国を除くアジア向けが+3.2%と堅調です。スマートフォン用の半導体や、中国の建設機械の需要の盛り上がりが背景にあると考えられます。一方、米国向け実質輸出が1-2月平均の2016年10-12月平均比で-2.8%、EU向けが同-0.4%と弱めでした。ただし、一般機械は米国向けが同+8.2%、EU向けが同+6.7%と増加しており、設備投資が積極化していることが示唆されます。

株式需給動向より

2017年3月第3週(3月13日~17日)の2市場投資部門別売買状況では、海外投資家は5週連続で4,070億円の売り越しとなりました。一方、個人投資家は4週間ぶりに1,329億円の買い越しとなりました。

日本株の注目点

循環的に海外先進国景気が揃って拡大局面にある中、景気敏感株である日本株に優位な環境にあると言えます。国内の金利上昇は引き続き限定的であり、円安傾向が継続すると見込まれる点も業績好転に寄与するでしょう。「働き方改革」を契機とする企業の価格支配力回復や、ROE(株主資本利益率)改善意欲が中長期的な株価上昇ドライバーとして期待できます。2017年末の日経平均株価21000円との予想を継続します。

株式のマーケット動向から

英国国民投票でEU離脱が選択された2016年6月24日に日経平均株価は14952円へ大幅に下落しましたが、主要中央銀行の市場安定化に向けた姿勢が安心感をもたらし、7月12日には16000円台を回復しました。その後、9月の米ISM景況指数など米経済指標の持ち直しを受けて10月11日に17000円台を回復しました。次期米大統領にトランプ氏が決定し、米上院、下院も共和党が過半数を制したことから、同氏の掲げる「減税、公共投資」の実現可能性が高まったと市場は受け止め、11月21日に18000円台へ上昇しました。12月16日には19000円台半ばまで続伸しました。2017年2月10-11日の日米首脳会談でトランプ大統領から日本の通貨・貿易政策を批判するような発言は見られず、日米関係は順調に滑り出したことを好感し、19000円台を回復しました。更に2月28日のトランプ大統領の議会演説は概ね市場から好感され、19500円台へ上昇しました。3月10日には一時年初来高値を更新しました。その後、3月FOMC(米連邦公開市場委員会)において想定利上げペースが維持されたうえに、オバマケアの改正法案も審議が難航していることを受けて、110円台へ円高が進んでおり、日経平均株価は3月27日に19000円台を割り込みました。同日の終値は18985円です。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2017年3月24日)

債券のマーケット動向から

10年国債利回りは2016年2月9日に-0.035%と史上初めてマイナス圏へ低下しました。英国国民投票後は更に低下、7月8日に-0.30%と史上最低を更新しました。9月21日に日銀が「イールドカーブ・コントロール」導入を発表した後もマイナス圏で推移しました。しかし、トランプ氏が次期米大統領に選出されたことを受けて11月15日にプラス圏へ再浮上し、2017年2月3日には一時0.15%へ上昇しました。3月27日現在、0.06%となっています。

グラフ

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2017年3月24日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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