マーケットアウトルック - 米国市場 -

投資の視点は2020年6月15日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2020/07/13 現在

投資の視点

6月のISM製造業景気指数は5月の43.1から52.6へ上昇し、市場予想の49.8を上回りました。新規受注指数は56.4へ前月比+24.6ポイントの大幅上昇となり、生産指数も57.3へ同+24.1ポイントの上昇となりました。6月に製造業の活動が顕著に回復し、需要が改善していることが窺えます。新規輸出受注指数は5月の39.5から47.6へ回復しました。拡大・縮小の分かれ目となる50を依然として下回っているものの、海外からの受注の縮小ペースが鈍化していることが示唆されます。一方、6月の非農業部門雇用者数は前月比+480万人と大幅な増加を記録しました。5月後半から6月前半にかけて雇用者数が予想以上に増加したことを意味します。しかし、米国南部、及び西部で新型コロナウイルスの感染拡大が再加速し、最近ではレストランやバーが再び閉鎖されており、7月の娯楽・接客関連の雇用は悪化するリスクがあります。結果として、6月の雇用統計は上振れを示しましたが、先行きはなお不透明です。

金融政策

6月9~10日に開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録が公表されました。議論は長期的なトピックスに集中した模様です。政策金利のフォワードガイダンス(先行きの政策指針)の強化が議論され、FOMC参加者の過半数はゼロ金利政策の継続期間を経済環境とリンクさせる形のフォワードガイダンスが望ましいとの見解を示しています。9月のFOMCで、失業率が一定水準以下に低下し、インフレ率が上下対称(上振れも下振れも同等に扱う)の+2%の目標達成をやや上回るまでは政策金利を据え置くとのガイダンスが示される可能性があります。ただし、景気の先行きが見通せない現状、そうした表明が先送りされる可能性もあります。なお、FOMCの声明文では、「経済が足元の危機を乗り切り、最大雇用と物価安定の達成という目標の実現軌道に乗るまでは」政策金利を据え置く見通しだとしており、イールドカーブ(利回り曲線)の短期部分からは、市場が金融政策の変更時期を早くても2023年終盤とみていることが示唆されます。

金融政策

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2020年7月9日)

米国株の注目点と今後の見通し

S&P500指数構成企業の業績予想は1-3月期推定実績は前年同期比-15.4%、4-6月期は同-44.6%、7-9月期は同-25.3%と減益が予想されています(7月9日時点のリフィニティブ調べ)。4-6月期が減益率の大底となり、7-9月期も減益は続くものの、減益率が縮小するという見通しは維持されています。米国では南部、西部を中心に新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、引き続き業績の下振れの可能性は否定できません。しかし、ソフトウェアやクラウドなど、景気循環要因ではなく、新商品・サービスが世界に普及することで業容を拡大する企業の業績は今後も堅調に推移するものと予想されます。S&P500指数の今後1年間の予想レンジを2100~3300ポイントとします。

株式市場動向

NYダウは、3月24日に2兆ドルにのぼる景気対策の合意が近いとの期待から2112ドル高と史上最大の上げ幅となり、20000ドル台を回復しました。その後、マクロ経済統計が大幅に悪化する中でも、新規感染者数がピークアウトし、経済活動再開を好感してNYダウは堅調に推移し、5月18日には24000ドル台を回復、その後は、米新型コロナウイルスワクチン候補が臨床試験で有力な兆候を示すなどのニュースフローが増えたことも後押しとなり、6月5日には27000ドルを回復しました。なお、8日にはナスダック総合指数が史上最高値を更新しました。11日には米国での感染再拡大を懸念して1861ドルの大幅安となりましたが、16日には5月の小売売上高が大幅に回復したことを受け、26000ドルを回復しました。その後は25000~26000ドル台前半で一進一退の展開となっています。7月9日の終値は25706ドルです。

株式市場動向

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2020年7月9日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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