マーケットアウトルック - 米国市場 -

投資の視点は2019年11月18日に野村マンスリー投資会議で確認された内容に基づいています。

2019/11/25 現在

投資の視点

米中は第1段階の合意に向けて交渉を続けていますが、具体的な合意内容に未だ隔たりがあります。中国は合意の条件としてこれまでの米国による関税引き上げの全廃を要求しています。一方、米国は関税撤廃は段階的に進めるとの立場を表明しています。10月11日に行われた閣僚級会合では中国による農産物購入拡大が約束された以上の明確な合意は伝えられていません。また、合意署名のための米中首脳会談の日程や場所が決まっていないことは交渉が依然継続中であることを示唆しています。12月15日の第4弾関税引き上げは先送りされたうえで、来年1月21-24日のダボス会議に合わせた米中首脳会談実施の可能性も考えられます。中長期的な米中通商交渉の行方については引き続き慎重な見方を継続するべきと考えます。一方、米経済指標は持ち直しの兆しが見られます。10月の小売売上高コア小売売上(自動車、ガソリン、建築資材、外食を除く)が前月比+0.3%と堅調に増加しました。10月の鉱工業生産は前月比-0.8%と、9月の同-0.3%に続き 低迷が続きましたが、月の大半を通じて実施された大手自動車メーカーのストが影響し、自動車生産が落ち込んだことが主因です。自動車を除く生産の伸びは過去数ヶ月間で着実に持ち直しており、6ヶ月前比でみると+0.3%と、2019年1月以来の増加を記録しています。

金融政策

パウエルFRB(米連邦準備理事会)議長は10月のFOMC(米連邦公開市場委員会)の記者会年で「FOMCが利上げを検討するのは、インフレ率が顕著に上昇し、かつそれが持続していることが条件になる」ことを強調しましたので、利上げのハードルはかなり高いものと判断されます。米中の第1段階の合意が成立しても、第2段階以降の内容が不透明であり、加えて、長期的にはインフレ期待が低下していること、企業債務が拡大していることなどから、FRBは今後もある程度の利下げの可能性を市場に織り込ませ続けるとみられます。野村證券は今後、政策金利は据え置かれるものと予想します。

金融政策

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2019年11月21日)

米国株の注目点と今後の見通し

11月21日現在、S&P500構成企業の2019年度7-9月期のEPS(一株当たり利益)は前年比-0.7%、10-12月期は同-0.4%と2期連続での減益が予想されていますが、2020年通年では同+9.8%と増益が予想されています(リフィニティブ調べ)。足元で、NYダウ、S&P500指数、ナスダック総合指数が相次いで史上最高値を更新していますが、2020年以降も米国経済が堅調に推移してゆくとの見立てを反映していると考えられます。S&P500指数の向こう1年間のレンジを2750~3200ポイントと予想します(従来通り)。

株式市場動向

10月前半の米中閣僚級会合開催合意など通商摩擦が緩和する兆しの中で、NYダウは9月11日に27000ドル台を回復しました。その後も、米国の堅調な経済指標や米中通商摩擦の緩和期待も後押しとなり、NYダウは13日まで8連騰となりました。しかし、8~9月の米ISM製造業景気指数が50を下回り、米国政府が米国の投資資金による中国への投資を制限する措置を検討と報じられたことから、26000ドル台へ反落しました。その後、トランプ大統領が農産品や為替など特定分野で中国と部分合意に達し、10月15日に予定していた中国製品への制裁関税の引き上げを先送りすると表明し、同日に27000ドルを回復しました。更に、米中合意期待の高まりや、米10月雇用統計など堅調な経済指標を背景に上昇基調を続け、11月15日には史上初めて28000ドル台へ上昇しました。その後は、米通商摩擦の進展期待が一進一退となる中、28000ドル台を挟んだ展開となっています。21日の終値は27766ドルです。

株式市場動向

(出所)ブルームバーグより野村證券投資情報部作成(直近値は2019年11月21日)


  • 内容は、「野村マンスリー投資会議」で確認されたグローバルな各資産に関する見方や投資視点などに基づいて作成しております。
  • 「野村マンスリー投資会議」は、グローバル・リサーチによる主要国・地域の景気、金利、為替、株価見通しを前提に、投資戦略を検討する月例の会議です。

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