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2019.05.08

リタイア前に最低限押さえておきたいポイントとは?

退職が間近に迫ったときに、「もっと考えておけば良かった」「調べておけば良かった」と後悔することが無いよう、事前準備をしておくことは非常に大切です。今回は、リタイアする前に最低限押さえておきたいポイントについてご紹介します。

※本記事についてのご留意事項はページ下部に記載しております。

まずは「受け取れるお金」について調べておく

老後の生活を支えるお金といえば「退職金」「年金」ですよね。ただ自然と受け取れるものではなく、受け取り方法をご自身でしっかり考えて選ぶ必要があるのをご存知ですか?

●「退職金」編

勤務先により選択肢は異なりますが、基本的には以下の3つから選ぶことになります。

「退職金の受け取り方」の基本は3パターン

「退職金の受け取り方」 基本の3パターンのイメージ 「退職金の受け取り方」 基本の3パターンのイメージ

  • (出所)各種資料より野村證券作成
  • (注)勤務先等の退職金制度によっては、選択できない受け取り方法がある場合もありますのでご注意ください。
  • (※1)雑所得の計算をする際に、公的年金等控除の適用があります。
  • (※2)雑所得の計算をする際に、公的年金等控除の適用があります。

上記を見て分かる通り、受け取り方によって退職金にかかる税金が異なります。一時金を選択すると「退職所得控除額」という大幅な控除があるという点も見逃せないポイントとなります。
ご自身にとってのメリットデメリットをしっかり把握した上で、何を選ぶか事前に検討しておくのが良いでしょう。

●「年金」編

老齢基礎年金の受給開始年齢は原則65歳ですが、受給開始を繰り上げる(早くもらう)、もしくは繰り下げる(遅くもらう)ことが可能です。受給開始を繰り上げた場合は受給額は減額され、繰り下げた場合は増額されるのが特徴です。

繰り上げ受給と繰り下げ受給とは?

「老齢基礎年金」 繰り上げ受給と繰り下げ受給のイメージ 「老齢基礎年金」 繰り上げ受給と繰り下げ受給のイメージ

  • (出所)各種資料より野村證券作成
  • (※2)老齢基礎年金も老齢厚生年金も同率。
  • (※3)老齢基礎年金も老齢厚生年金も同率。

選択にあたっては、「繰り上げ」と「繰り下げ」、それぞれ気を付けておきたいポイントがあるのでご注意を。例えば、「繰り上げ」は取り消しや変更が出来ず、“減額”が一生涯続くことになります。また、「繰り下げ」た場合は“増額”はされるものの、加給年金は受け取れなくなります。
他にも年金受給の繰り上げ、繰り下げにはさまざまなメリット・デメリットがあります。詳細は最寄りの年金事務所または社会保険労務士等の専門家にご相談のうえ、将来のプランをしっかりと考えつつ慎重に検討を進めましょう。

なお、「繰り上げ」は老齢基礎年金と老齢厚生年金を同時に行う必要がありますが、「繰り下げ」の場合は老齢基礎年金と老齢厚生年金のどちらか一方だけでも可能です。調べてみると意外と知らなかったことが見えてきますね。
大切な年金。「繰り上げ」「繰り下げ」を上手に取り入れて、自分にとって最適なタイミングで受け取れるようにしましょう。

あわせて押さえておきたい、「社会保険」のこと

他にも、リタイア後に重要になるお金として挙げられるのは「雇用保険」と「健康保険」です。これらの社会保険も加入者の状況によって選択肢が変わってきます。

●「雇用保険」編

定年退職後、再就職先が決まらない場合は、「失業給付(基本手当)」が支給されます。反対に、継続して働く場合でも、一定の条件にあてはまれば給付金を受け取ることが出来ます。

定年退職後の「雇用保険」

定年退職後の「雇用保険」のイメージ 定年退職後の「雇用保険」のイメージ

  • (出所)各種資料より野村證券作成
  • (※3)受給するには一定の受給要件を満たす必要があります。
  • (※4)受給するには一定の受給要件を満たす必要があります。

定年を迎えても退職せずに引き続き働く人も増えています。また、一時的には退職したものの、しばらくしてから再就職する方もいますよね。しかし、給料は下がってしまうのが一般的です。その場合に知っておきたいのが「高年齢雇用継続給付」です。

【高年齢雇用継続給付】

●高年齢雇用継続基本給付金

60歳以降の給料が、60歳時点に比べて75%未満に低下したときに支給される。賃金が61%以下に低下した場合は、支給対象月の賃金の15%相当額がハローワークを通して支給される(ただし、給付金と低下後の賃金の合計額約36万円までが給付金の支給限度額(注)となる)。
支給を受けられる期間は、60歳~65歳到達月までの5年間。

  • (注)支給限度額は「毎月勤労統計」の平均定期給与額により毎年8月1日に改定されます。

●高年齢再就職給付金

失業給付(基本手当)を受給して再就職した場合に支給される。支給を受けられる期間は、失業給付(基本手当)の支給残日数に応じて最大2年間かつ65歳に到達する月まで。

こういった制度もあわせてチェックしておくといざという時に役立ちそうですね。

●「健康保険」編

定年退職をすると、退職した翌日から健康保険の被保険者の資格を失うことになり、現在使っている健康保険証を返却する必要があります。その後、再就職する場合は、再就職先の健康保険に加入することができますが、再就職しない場合は3つの選択肢から選ぶことになります。

定年退職後の「健康保険」

定年退職後の「健康保険」のイメージ 定年退職後の「健康保険」のイメージ

  • (出所)各種資料より野村證券作成
  • (※4)勤務時間と勤務日数がいずれも正社員の4分の3以上ある場合のみ加入できます。勤務時間または勤務日数のうちいずれかが正社員の4分の3未満の場合は、①~③をご参照ください。
  • (※5)勤務時間と勤務日数がいずれも正社員の4分の3以上ある場合のみ加入できます。勤務時間または勤務日数のうちいずれかが正社員の4分の3未満の場合は、①~③をご参照ください。

再就職しない場合は、さまざまな選択肢があり、それぞれ保険料負担額や加入期間等に違いがあるので事前に詳細を確認しておくのが良いでしょう。

いざリタイアしたときに焦らないためにも、今のうちから様々な準備を進めておくのが賢明といえます。事前にポイントを押さえておくことで、リタイア後の計画も立てやすいですよね。それぞれの詳細、留意事項については各専門家等にご相談のうえ、慎重に検討を進めましょう。
既にリタイアされている場合でも、ご自身の加入している制度について改めて確認してみてはいかがでしょうか。知らなかったことや忘れていたことが見えてくるかもしれませんよ。

心に余裕のある、充実したセカンドライフを目指して、少しずつリタイア前後のライフプランニングの検討を進めていきませんか?

編集後記

筆者A

年金などの受け取れるお金は、何も行動を起こさなくても貰えるものと思ってしまいがちですが、自分でしっかり考えて選択し、手続きをする必要があるということを忘れてはいけませんね!

ファイナンシャル
プランナーK

60歳、65歳を過ぎても、まだまだ現役で頑張る方も沢山いらっしゃいますが、いざという時に慌てないよう、早めに準備をしておくことを心がけておきましょう。他にも、退職時や退職後の「確定申告」の方法など、調べておくべきことはありそうです。
長いセカンドライフを楽しく健やかに過ごすための備え、慎重に進めたいですね!

ファイナンシャル
プランナーK

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