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【日経平均株価】週刊チャート展望
<12/9号>2024年 年間概況 “史上最高値更新と夏の大波乱“
2024年の日経平均株価は、円安と米ナスダック総合指数上昇を受けて上昇基調となり、2月22日には、約34年ぶりの史上最高値更新となりました。脱デフレや、企業改革の進展、新NISA制度のスタートという大きなうねりの中での歴史的瞬間の到来となりました。
もう一つの大きな転換点として、日銀が3月19日にマイナス金利政策を含む大規模緩和の解除を決定したことが挙げられます。その後、長期金利が上昇し日本株の重荷となりましたが、米国株上昇等を背景に、7月11日に日経平均は42,224円(終値ベース)の高値を記録しました。
しかし、その後の金融市場は大きな波乱に見舞われました。7月31日に日銀が追加利上げを行い、円高が加速しました。さらに米国株が景気減速の懸念から下落し、8月5日には日経平均が前営業日比4,451円安という歴史的急落を記録しました。ただ、翌日には大幅反発となる等、極めて振れ幅の大きい動きとなりました。その後、徐々に相場は落ち着きを取り戻し、10月中旬に4万円目前まで上昇しました。
10月27日の衆議院選挙では自民党が議席を大幅に減らし、少数与党となりました。11月の米大統領選で共和党トランプ氏が勝利し、減税や規制緩和の期待で米国株は上昇基調となりましたが、日本株は関税強化の懸念で再び上値を抑えられ、11月末を迎えました。
テーマ面では、「生成AI」の利用が広がり、半導体関連の設備投資に引き続き期待が寄せられる中、10月には石破首相が誕生し、「防災」や「防衛」への注目が集まりました。2024年、物言う株主(アクティビスト)の活動が活発化する中、企業は株主や投資家目線での経営にさらに注力することが求められており、今後、日本株や日本経済が次の段階へと進化できるかが注目されます。
※2024年12月5日時点
もう一つの大きな転換点として、日銀が3月19日にマイナス金利政策を含む大規模緩和の解除を決定したことが挙げられます。その後、長期金利が上昇し日本株の重荷となりましたが、米国株上昇等を背景に、7月11日に日経平均は42,224円(終値ベース)の高値を記録しました。
しかし、その後の金融市場は大きな波乱に見舞われました。7月31日に日銀が追加利上げを行い、円高が加速しました。さらに米国株が景気減速の懸念から下落し、8月5日には日経平均が前営業日比4,451円安という歴史的急落を記録しました。ただ、翌日には大幅反発となる等、極めて振れ幅の大きい動きとなりました。その後、徐々に相場は落ち着きを取り戻し、10月中旬に4万円目前まで上昇しました。
10月27日の衆議院選挙では自民党が議席を大幅に減らし、少数与党となりました。11月の米大統領選で共和党トランプ氏が勝利し、減税や規制緩和の期待で米国株は上昇基調となりましたが、日本株は関税強化の懸念で再び上値を抑えられ、11月末を迎えました。
テーマ面では、「生成AI」の利用が広がり、半導体関連の設備投資に引き続き期待が寄せられる中、10月には石破首相が誕生し、「防災」や「防衛」への注目が集まりました。2024年、物言う株主(アクティビスト)の活動が活発化する中、企業は株主や投資家目線での経営にさらに注力することが求められており、今後、日本株や日本経済が次の段階へと進化できるかが注目されます。
※2024年12月5日時点
39,000円台回復、保ち合いレンジ上限突破なるか
今週(12月2日〜)の日経平均株価は、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用見直し方針に関する報道や、半導体関連株の上昇を受け、堅調に推移しました。
チャート面からこれまでの動きを振り返ってみましょう。日経平均株価は、11月28日に一時37,801円まで下落したものの、10月24日安値(37,712円)は割らずに反発に転じています。12月3日にかけての株価上昇で38,200~700円のレンジに収れんする25日・75日・200日移動平均線を明確に上抜け、5日には一時39,632円まで値を戻しました。この先11月7日高値(39,884円)や、10月15日高値(40,257円)等によって形成される9月下旬以降の保ち合い水準のレンジ上限を超えるか注目されます。上限突破となれば、7月11日につけた史上最高値(ザラバベース:42,426円)を視野に入れる動きとなると考えられます。
一方で、目先の上値が重く、再度25日線(12月5日:38,737円)や200日線(同:38,672円)を下回る水準に押し戻される場合は、11月28日安値(37,801円)が下値のメドと考えられます。
他方、8月安値(31,156円)以降の上昇過程で底入れのパターンであるダブルボトムが完成しています。また、8月安値から、これまでに約4ヶ月が経過し、9月下旬以降の保ち合いについても既に約2ヶ月半が経過しており、日柄調整が十分となっています。この先、保ち合いを上抜けし、本格的な上昇相場再開となることが期待されます。
※2024年12月5日時点
チャート面からこれまでの動きを振り返ってみましょう。日経平均株価は、11月28日に一時37,801円まで下落したものの、10月24日安値(37,712円)は割らずに反発に転じています。12月3日にかけての株価上昇で38,200~700円のレンジに収れんする25日・75日・200日移動平均線を明確に上抜け、5日には一時39,632円まで値を戻しました。この先11月7日高値(39,884円)や、10月15日高値(40,257円)等によって形成される9月下旬以降の保ち合い水準のレンジ上限を超えるか注目されます。上限突破となれば、7月11日につけた史上最高値(ザラバベース:42,426円)を視野に入れる動きとなると考えられます。
一方で、目先の上値が重く、再度25日線(12月5日:38,737円)や200日線(同:38,672円)を下回る水準に押し戻される場合は、11月28日安値(37,801円)が下値のメドと考えられます。
他方、8月安値(31,156円)以降の上昇過程で底入れのパターンであるダブルボトムが完成しています。また、8月安値から、これまでに約4ヶ月が経過し、9月下旬以降の保ち合いについても既に約2ヶ月半が経過しており、日柄調整が十分となっています。この先、保ち合いを上抜けし、本格的な上昇相場再開となることが期待されます。
※2024年12月5日時点
特別レポート:
< 9月下旬以降の保ち合い下限で反発、上限に迫る >
(注1)直近値は2024年12月5日時点。(注2)日柄は両端を含む。(注3)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成
< 収れんする13・26・52週移動平均線を明確に上抜け >
(注1)直近値は2024年12月5日時点。(注2)日柄は両端を含む。(注3)トレンドラインには主観が入っておりますのでご留意ください。
(出所)日本経済新聞社より野村證券投資情報部作成
本資料は投資判断の参考となる情報の提供のため、テクニカル分析の一般的な考え方を紹介しているものであり、投資勧誘を目的として作成したものではございません。
テクニカル分析は過去の株価の動きを表現したものであり、将来の動きを保証するものではありません。また、記載されている内容は、一般的に認識されている見方について記したものですが、チャートの見方には解釈の違いもあります。銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身のご判断で行ってください。なお、使用するデータ及び表現等の欠落・誤謬につきましては当社はその責を負いかねますのでご了承ください。また、本資料は提供させていただいたお客様限りでご使用いただきますようお願い申し上げます。
【ご参考銘柄】日経平均株価関連のETF
銘柄コード | 銘柄名 |
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iFreeETF 日経225(年1回決算型) | |
NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信 | |
iシェアーズ・コア 日経225 ETF | |
上場インデックスファンド225 | |
MAXIS 日経225上場投信 |
※日経平均株価を連動対象とするETFのうち、過去1ヵ月の「1日当たり売買代金」の平均値について、上位5銘柄を掲載しています(2024年12月4日時点)。掲載は銘柄コード順です。