2024.09.24 NEW
第1四半期の経常利益が「高進捗」かつ配当利回り3%以上のTOPIX500銘柄
四半期ごとの利益の「進捗率」は業績の好調さを測るための一つの目安で、投資を検討する際に注目しておきたい指標です。今回は、TOPIX500構成銘柄で、今期第1四半期(1Q)末時点で経常利益が30%以上の進捗率となった銘柄の中から、前年同期より進捗率が10%以上改善しており、今期に会社が経常増益を予想している上に、今期予想配当利回りが3%以上の銘柄を紹介します。
スクリーニング条件:①TOPIX500構成銘柄②3月期決算銘柄③2025.3期1Qの経常利益進捗率が期初会社予想の30%以上④2025.3期1Qの経常利益進捗率が、前年同期の進捗率を10%以上上回る⑤2025.3期通期の経常利益会社予想が前年同期比で増益⑥2025.3期の予想配当利回りが3%以上
銘柄コード | 銘柄名 | 株価終値 (9月2日、円) |
予想1株当たり年間配当金 (円) |
予想配当利回り (%) |
今期経常利益期初予想 (通期、億円) |
前期第1四半期経常利益 (通期、億円) |
今期第1四半期経常利益 (億円) |
前期第1四半期経常利益進捗率 (%) |
今期第1四半期経常利益進捗率 (%) |
前期経常利益 (通期、円) |
今期経常利益会社予想 (通期、億円) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
4502 | 武田薬品工業 | 4349 | 196 | 4.51 | 550 | 1350 | 1366 | 72.99 | 248.37 | 528 | 550 |
4061 | デンカ | 2266.5 | 100 | 4.41 | 120 | 24 | 36 | 8.22 | 30.10 | 55 | 120 |
4503 | アステラス製薬 | 1792.0 | 74 | 4.13 | 430 | 469 | 505 | 16.21 | 117.43 | 250 | 430 |
9107 | 川崎汽船 | 2147.0 | 85 | 3.96 | 1350 | 491 | 748 | 37.78 | 55.44 | 1358 | 2200 |
4205 | 日本ゼオン | 1220.5 | 47 | 3.85 | 275 | 83 | 122 | 31.95 | 44.47 | 269 | 275 |
5021 | コスモエネルギーホールディングス | 7977 | 300 | 3.76 | 1650 | 100 | 531 | 7.97 | 32.20 | 1616 | 1650 |
5991 | 日本発條 | 1695.0 | 63 | 3.72 | 470 | 103 | 192 | 25.71 | 40.86 | 478 | 550 |
4272 | 日本化薬 | 1286.0 | 45 | 3.50 | 130 | 42 | 73 | 29.85 | 55.98 | 126 | 195 |
4182 | 三菱瓦斯化学 | 2759.0 | 90 | 3.26 | 590 | 70 | 180 | 12.11 | 30.43 | 460 | 620 |
5706 | 三井金属鉱業 | 4673 | 150 | 3.21 | 350 | 51 | 262 | 25.43 | 74.83 | 445 | 480 |
1963 | 日揮ホールディングス | 1325.5 | 40 | 3.02 | 340 | 178 | 176 | 39.5 | 51.86 | 4 | 340 |
(注1)今期予想配当利回りは2024年9月2日時点。1株当たり年間配当金の予想は東洋経済新報社で、予想値がレンジの場合は下限値。経常利益予想は会社の2025.3期、期初時点の予想。
(注2)国際会計基準(IFRS)を採用している銘柄については、経常利益ではなく税引前利益を参照している。
(出所)東洋経済新報社より野村證券投資情報部作成
医薬品などの複数銘柄が該当
武田薬品工業(4502)は、遺伝性血管性浮腫の治療薬「タクザイロ」や免疫プログリン製材などの販売が好調で、1Qの売上高とコア営業利益が野村の従来予想を上回りました。
デンカ(4061)は、半導体・電子部品向けの製品や抗原迅速診断キットの販売が前年同期比で増加したことが牽引し、1Qの営業利益が市場予想を上回りました。
アステラス製薬(4503)は、前立腺がん治療薬「イクスタンジ」や過活動ぼうこう治療薬「ミラベグロン」などの販売が好調で、1Qの売上高とコア営業利益が野村の従来予想を上回りました。
川崎汽船(9107)は、大手海運3社で共同出資するコンテナ船事業会社「オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)」の利益が下振れし、1Qの経常利益は野村の従来予想を下回りました。一方、中東情勢の混乱が続き、コンテナ船のスポット(随時契約)運賃は高水準が続いています。
日本ゼオン(4205)は光学フィルムにおいてスマートフォンの特定顧客向けで前倒しの出荷があり、営業利益が野村の従来予想を大きく上回りました。
(野村證券投資情報部 デジタル・コンテンツ課)
※この記事は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。また、将来の投資成果を示唆または保証するものでもございません。銘柄の選択、投資の最終決定はご自身のご判断で行ってください。