2025.05.09 NEW
バフェット氏、日本の商社株を長期保有へ 株式投資ポートフォリオからの示唆 野村證券ストラテジストが解説
※画像はイメージ
現預金残高のシフト先として欧州や日本の株式も注目されやすい
5月3日に開催されたバークシャー・ハザウェイの株主総会において、ウォーレン・バフェット氏は2025年末をもってCEO(最高経営責任者)を退任する意向を発表しました。しかし、CEOを退任した後も、同社株式の売却は行わないと述べています。
株主総会において、バフェット氏は日本の大手商社5社に対する投資について「今後50年は売却を考えないだろう」と発言しました。また、後継のCEOであるグレッグ・アベル氏は、「我々は日本の商社と関係を築いている。一緒に大きなことを成し遂げたい」と述べています。
一方で、トランプ政権の関税政策に関して、バフェット氏は「通商を武器として使ってはならない」と述べ、さらに「我々の勝ちだ、と一部の国が言うような世界を構築するのは良い考えとは思わない」と懸念を示しました。また、「(ドルの下落を)強く懸念する」とも語っています。
バークシャー・ハザウェイの株式投資ポートフォリオの大半が米国株で構成されていることから、2025年3月末時点で3,477億ドルに達するとされる現預金残高の運用先に関しても、欧州や日本の株式が注目される可能性があります。
(注)各銘柄の投資残高は直近時点の報告ベース。
(出所)ブルームバーグより野村證券市場戦略リサーチ部作成
同社の投資先には、割安性や安定性、中から高程度のROE(自己資本利益率)、大型株という共通点があります。日本市場においては、商社以外にも建設・住宅、石油、金融、運輸、通信といった分野が該当する点が注目されています。
(編集:野村證券投資情報部 デジタル・コンテンツ課)
編集元アナリストレポート
日本株ウィークリー – 米中融和期待が上昇も、紆余曲折に注意(2025年5月8日配信)
(注)各種データや見通しは、編集元アナリストレポートの配信日時点に基づいています。
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