2025.09.10 NEW

野村證券で買われた高配当株人気ランキング(2025年6月~8月)

野村證券で買われた高配当株人気ランキング(2025年6月~8月)のイメージ

集計期間中(2025年6月1日~8月31日)の日本株は、堅調に推移しました。2025年6月は、米国の相互関税や中東情勢に対する懸念から一時的に株価が下落する場面もありましたが、それらの懸念が和らいだことや、米国の半導体株の上昇が日本株の支えとなり、月末にかけて上昇しました。2025年7月は、米国の相互関税や参議院議員選挙など先行きに対する不透明感から、月の前半は狭い値幅での推移となりました。しかし、米国の日本に対する相互関税の税率が事前発表より引き下げられると伝わったことで投資家心理が改善し、日本株は急上昇しました。2025年8月の日本株は、米国の関税に関する不透明感が後退したことや、米国での利下げへの期待が高まったことから、月前半は日本株が上昇基調となりました。株価の上昇ペースが速かったため、月後半は上値が重くなりましたが、高値圏での株価推移が続きました。

今回は集計期間中に、野村證券の個人口座で買い付けられた銘柄の中から、2025年9月2日終値時点で今期予想配当利回りが3%以上の銘柄を抽出しました。約定件数順に上位20銘柄を紹介します。

野村證券の個人口座で買われた予想配当利回り3%以上銘柄の約定件数ランキング(2025年6月~8月)
順位 銘柄コード 銘柄名 株価終値9月2日 予想1株当たり年間配当金 予想配当利回り 今期決算期
(円) (円) (%)
1位 7203 トヨタ自動車 2,869.0 95 3.31 2026.3期
2位 8306 三菱UFJフィナンシャル・グループ 2,272.0 70 3.08 2026.3期
3位 9432 NTT 159.8 5.3 3.32 2026.3期
4位 5401 日本製鉄 3,208 120 3.74 2026.3期
5位 9434 ソフトバンク 232.2 8.6 3.70 2026.3期
6位 7272 ヤマハ発動機 1,097.0 50 4.56 2025.12期
7位 8316 三井住友フィナンシャルグループ 4,082 136 3.33 2026.3期
8位 4503 アステラス製薬 1,659.0 78 4.70 2026.3期
9位 9104 商船三井 4,827 175 3.63 2026.3期
10位 2914 日本たばこ産業 4,685 208 4.44 2025.12期
11位 8058 三菱商事 3,453 110 3.19 2026.3期
12位 1605 INPEX 2,582.0 100 3.87 2025.12期
13位 7751 キヤノン 4,368 160 3.66 2025.12期
14位 1928 積水ハウス 3,385 144 4.25 2026.1期
15位 7267 本田技研工業 1,670.5 70 4.19 2026.3期
16位 4519 中外製薬 6,508 250 3.84 2025.12期
17位 9433 KDDI 2,592.5 80 3.09 2026.3期
18位 2503 キリンホールディングス 2,280.0 74 3.25 2025.12期
19位 4502 武田薬品工業 4,515 200 4.43 2026.3期
20位 9107 川崎汽船 2,333.0 120 5.14 2026.3期

(注1)2025年6月1日~8月31日の期間で、野村證券の個人口座で買い付けられた銘柄の約定件数ランキング。20位までを掲載。今期予想配当利回りが2025年9月2日終値時点で3%以上だった銘柄のみ(小数点第3位を四捨五入)。1株当たり年間配当金の予想は東洋経済新報社で、予想値がレンジの場合は下限値。
(注2)日本製鉄は2025年9月30日を基準日として1:5の株式分割を行う予定である。予想1株当たり年間配当金は株式分割調整後の数値。
(注3)諸般の事情により特定の銘柄をリストから削除している場合がある。
(出所)東洋経済新報社より野村證券投資情報部作成

トップ3は、トヨタ、三菱UFJ、NTT

トップ3は、1位がトヨタ自動車(7203)、2位が三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)3位がNTT(9432)です。1位のトヨタ自動車は、8月7日に2025年4-6月期決算を発表しました。併せて、2026.3期の営業利益予想を従来の3.8兆円から3.2兆円に下方修正しました。2位の三菱UFJが8月4日に発表した2025年4-6月期決算では、通期会社計画に対する親会社株主利益の進捗率が27%と、第1四半期としては順調に推移しています。3位のNTTが8月6日に発表した2025年4-6月期決算では、営業利益が前年同期比7%減の4,052億円となり、野村予想の4,220億円を下回りました。総合ICT事業の利益が低水準にとどまりました。

東証33業種別で見ると、輸送用機器が3銘柄、情報・通信業が3銘柄、医薬品が3銘柄と多くランクインしています。輸送用機器では、トヨタ自動車のほか、6位にヤマハ発動機(7272)、15位に本田技研工業(7267)がランクインしました。2025年4-6月期決算では、関税の影響が想定よりも小さく、米国の追加関税も25%から12.5%へと引き下げられたことが物色の追い風となっています。ただし、各社の収益性を考慮すると、12.5%の関税負担は依然として大きい点に注意が必要です。

情報・通信業では、NTTのほか、5位にソフトバンク(9434)、17位にKDDI(9433)がランクインしました。携帯各社については、2025年4-6月期決算で端末購入プログラムに関する費用が拡大しました。

医薬品では、8位にアステラス製薬(4503)、16位に中外製薬(4519)、19位に武田薬品工業(4502)がランクインしました。医薬品業界では、2025年4-6月期決算でがん治療薬を中心に、多くの企業が好調な決算となりました。

野村證券投資情報部 デジタル・コンテンツ課(2025年9月3日時点)

※この記事は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。また、将来の投資成果を示唆または保証するものでもございません。銘柄の選択、投資の最終決定はご自身のご判断で行ってください。

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