2025.09.19 NEW

9月権利確定・連続増配期間が長い銘柄ランキング(2025年9月12日時点)

9月権利確定・連続増配期間が長い銘柄ランキング(2025年9月12日時点)のイメージ

配当金は株主価値(株価)を判断する重要な指標であり、株式投資の魅力の一つです。今回は「連続増配企業」に注目し、9月末を配当基準日とする銘柄の中から、連続増配期間の長い銘柄をランキング形式で紹介します。

連続増配とは

連続増配とは、企業が複数年にわたり配当金を連続して増やしていることを指します。多くの企業は、獲得した利益を株主に還元する目的で、配当金を支払っています。日本企業では通常、事業年度の中間期(中間決算期)と期末(本決算)に年2回配当金を支払います。その年度の配当金が前年度を上回れば「増配」、下回れば「減配」、支払いがなければ「無配」となります。

連続増配銘柄の特徴

配当金は、企業が当該事業年度にあげた利益、もしくは過去から積み上げてきた利益剰余金から支払われます。連続して配当金を増やし続けている企業の多くは創業からの歴史が長く、ブランド力や技術力などの強みを有しています。こうした企業は、安定した利益を創出する独自の経営スタイルや販売手法を確立しており、大きな景気変動やさまざまな外部ショックにも対応してきた実績があります。そのため、一時的な減益に陥ることがあっても、長期的には継続的な増配が可能な事業基盤を持ち、市場から高い評価を受けています。

9月末が配当基準日の連続増配銘柄ランキング

それでは、具体的にどのような連続増配銘柄があるのでしょうか。3月期決算企業の中間配当基準日である9月末を配当基準日とする銘柄について、連続増配期間の長い銘柄のトップ10(12社)をランキング形式で紹介します。なお、ランキングは以下の基準に基づいてスクリーニングしています。

〈スクリーニング条件〉①銘柄母集団:TOPIX500採用銘柄 ②3月期決算企業 ③前期まで連続増配および今期増配予想 ④配当が前期比で横ばいとなった銘柄は除外
銘柄コード 銘柄名 株価終値 予想1株当たり年間配当金 予想配当利回り 今期決算期 連続増配年数
9月12日 予想を含む
(円) (円) (%) (年)
8593 三菱HCキャピタル 1,240.0 45 3.63 2026.3期 27
4732 ユー・エス・エス 1,814.0 50.4 2.78 2026.3期 26
5947 リンナイ 3,690 100 2.71 2026.3期 24
9433 KDDI 2,495.5 80 3.21 2026.3期 24
9989 サンドラッグ 4,572 131 2.87 2026.3期 24
4527 ロート製薬 2,567.0 42 1.64 2026.3期 22
6370 栗田工業 5,170 112 2.17 2026.3期 22
9843 ニトリホールディングス 14,215 154 1.08 2026.3期 22
8424 芙蓉総合リース 4,483 158 3.52 2026.3期 21
5393 ニチアス 5,879 152 2.59 2026.3期 17
4206 アイカ工業 3,836 136 3.55 2026.3期 17

(注1)表示されている銘柄のうち、連続増配期間中に株式分割を行っている銘柄は、株式分割後の調整済みの数値。
(注2)各種データは2025年9月12日時点。1株当たり年間配当金の予想は東洋経済新報社で、予想値がレンジの場合は下限値。連続増配年数でトップ10(12社)を掲載。
(注3)復配や配当開始は回数に含まず、決算期変更を実施した企業も対象に含んでいる。配当が前期比で横ばいとなった銘柄は除外。上場以前の配当実施額、資本移動については、完全に網羅されていない可能性がある。また、将来の増配を保証するものではない。
(注4)ニトリホールディングスは、2025年9月末に1対5の株式分割予定。予想1株当たり年間配当金は、株式分割前の調整済み数値。
(注5)諸般の事情により特定の銘柄をリストから削除している場合がある。
(出所)東洋経済新報社より、野村證券投資情報部作成

スクリーニング上位銘柄はどんな企業?

上記の条件でスクリーニングした企業のうち、上位5銘柄を紹介します。

1位(27期連続):三菱HCキャピタル(8593)

三菱HCキャピタルは、法人向けファイナンスリースや航空機、コンテナなどを対象としたアセットファイナンスを主力事業とし、国内外で展開する金融サービス会社です。

2位(26期連続):ユー・エス・エス(4732)

ユー・エス・エスは、中古自動車取扱事業者を会員とする中古自動車オークションの国内最大手企業です。

3位(24期連続):リンナイ(5947)

リンナイは、ガス給湯器やガスコンロなどを主力とするガス機器のトップメーカーです。

3位(24期連続):KDDI(9433)

KDDIは、2000年に旧DDI、旧KDD、旧IDOの3社が合併して誕生しました。総務省統計によると、2025年3月末時点の移動体通信契約数の市場シェアは約31%となっています。

3位(24期連続):サンドラッグ(9989)

サンドラッグは、「ドラッグストア事業」と「ディスカウントストア事業」を展開しています。ローコスト経営に強みがあり、業界内でも高い収益性を維持しています。

野村證券投資情報部 デジタル・コンテンツ課(2025年9月12日時点)

※この記事は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。また、将来の投資成果を示唆または保証するものでもございません。銘柄の選択、投資の最終決定はご自身のご判断で行ってください。

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