2026.02.25 NEW
日銀審議委員に「リフレ派」起用 日本株にポジティブな局面が続きやすいとみる 野村證券ストラテジストが解説
日本政府は2月25日、日本銀行の次期審議委員候補として中央大学名誉教授の浅田統一郎氏と、青山学院大学教授の佐藤綾野氏を充てる人事案を国会に提示しました。報道を受けて、日経平均株価は大幅に上昇し、前日比1,262.03円高の58,583.12円と最高値を更新しました。日本株への影響について、野村證券のストラテジストが解説します。
「G>R」環境を背景に日本株に強気、銀行株には短期的な逆風
浅田統一郎氏と佐藤綾野氏は、金融緩和や財政拡大に前向きなリフレ派の間で、事前に候補として名前が挙がっていました。ただ、「リフレ派は多くても1名」との事前観測もあったため、2名の選出はやや意外な印象です。高市早苗政権の下で好景気・インフレが長期化するとの期待が続く限り、「G>R(名目経済成長率>名目長期金利)」の環境を通じて、日本株にポジティブな局面が続きやすいでしょう。
2025年出版の高市早苗編著「国力研究」に参画した元日銀副総裁の若田部昌澄氏と元内閣官房参与の本田悦朗氏は、上記2名の候補者と接点が深いだけに、今回の人事との関連で注目度が高まりやすいとみられます。もっとも、実際の政策運営は片山さつき財務相、城内実経済財政相、日銀の植田和男総裁らが市場と対話しながら進めるでしょう。
仮に2月24日付毎日新聞の報道「高市首相が追加利上げに難色示す」が事実であれば、市場の利上げ期待は加速しにくいと考えられます。短期的には銀行株に逆風と受け止められる可能性もあります。
一方、直近の報道機関などによるインタビューでは、著名なリフレ派の多くが「インフレに見合った利上げ」に前向きな姿勢を示しています。このため、利上げのモメンタム(勢い)自体は途切れにくく、イールドカーブ(利回り曲線)のスティープ化(急勾配化)が続きやすいでしょう。これは保険株に追い風となると同時に、銀行株にも中長期ではプラスになり得ると、トップダウン視点で整理できます。
バリュー(割安)株も同様に評価できます。金利が上がる局面ではバリュー株がアウトパフォームしやすい傾向があるため、好景気・インフレが長期化するとの期待が続く限り、バリュー株優位の局面は続きやすいでしょう。ただし、PBR(株価純資産倍率)の底上げが進むなか、バリュー株の中でも銘柄選別の重要性が高まっていると考えられます。
(編集:野村證券投資情報部)
編集元アナリストレポート
Quick Note – 日本株メモ:日銀審議委員人事第一印象 – 「G>R」環境を通じ日本株にポジティブ、銀行に短期逆風(2026年2月25日配信)
(注)各種データや見通しは、編集元アナリストレポートの配信日時点に基づいています。画像はイメージ。