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2026.03.30 NEW

日本株急落で野村予想の6月末レンジ下限に接近 景気・業績の下振れを相当織り込む水準に 野村證券ストラテジストが解説

日本株急落で野村予想の6月末レンジ下限に接近 景気・業績の下振れを相当織り込む水準に 野村證券ストラテジストが解説のイメージ

2026年3月30日の日経平均株価は、一時、前日比2,800円超下落しました(同日9時30分時点)。野村證券が示す2026年6月末の日経平均株価レンジの下限は50,250円で、この水準に接近しています。野村證券のストラテジストは、同水準近辺では下げ渋りやすいとみています。以下で詳しく解説します。

リスクオフを示す指標が増えている

2026年3月27日の米主要株価は、米国・イランの停戦交渉にイラン高官が否定的との報道や、利下げに慎重なFRB(米連邦準備理事会)高官の発言を受け、高ベータ株や一般消費財株が主導して続落しました。VIX指数(恐怖指数)は31台に上昇し、2025年4月後半以来の高水準となりました。ハイイールド社債(低格付け社債)のスプレッド(米国債利回りなどに対する上乗せ金利)も2025年5月上旬以来の高さとなるなど、リスクオフを示す指標が増えています。

S&P500は終値で6,368と、1月後半の高値から8.7%安となり、調整局面(高値から10%安)も意識されました。1950年以降にS&P500が調整局面入りした場合は、35回中10回で半年以内に米景気が後退し、この場合は3四半期にわたりS&P500とTOPIX(東証株価指数)が軟調でした。一方、米景気後退を回避した25回では、1年後にかけてS&P500とTOPIXが平均で10%強上昇し、上昇軌道に戻りやすいです。

個人・年金の押し目買いと自社株買いで下げ渋りやすい水準

鍵を握るのは、支持率低下に直面する米国・イラン両政府が、停戦を通じて景気リスクを抑制できるかどうかです。今週も停戦交渉への一喜一憂が続きそうです。原油先物のバックワーデーション(逆ざや)、ベッティング(賭け)サイトの停戦期待を参考にすると、遅かれ早かれ緊張は一服するとみるのが合理的です。主要中央銀行がタカ派(利下げに消極的)姿勢を見直し、ハト派(利下げに前向き)に転じるかどうかも材料視されそうです。3月27日は米利上げ期待が若干後退しましたが、利下げ再開は織り込まれていません。野村予想通り、米景気が拡大する中でも利下げとなれば、安心感を与えるでしょう。

野村證券の2026年6月末の日本株レンジ下限は、TOPIXが3,350、日経平均株価が50,250円ですが、これは12ヶ月先PER(株価収益率)でTOPIXが15.0倍、日経平均株価が18.5倍と、景気・業績の下振れを相当織り込んだ水準です。この水準近辺では、個人・年金の押し目買いや自社株買いが増え、下げ渋りやすいでしょう。

(編集:野村證券投資情報部)

編集元アナリストレポート

Quick Note – 日本株朝メモ:イラン情勢懸念・中銀タカ派警戒を抱えて新年度入りへ – 米株調整局面のパターン、6月末日本株レンジ下限(2026年3月30日配信)

(注)各種データや見通しは、編集元アナリストレポートの配信日時点に基づいています。画像はイメージ。

※本記事は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。また、将来の投資成果を示唆または保証するものでもございません。銘柄の選択、投資の最終決定はご自身のご判断で行ってください。

 
     
 
     

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