2026.04.08 NEW

バリュー株、2025年来高値水準に接近 日銀の利上げ期待が追い風 野村證券ストラテジストが解説

バリュー株、2025年来高値水準に接近 日銀の利上げ期待が追い風 野村證券ストラテジストが解説のイメージ

バリューファクターが2025年来高値水準に接近

日本株市場は、中東情勢の不透明感からボラティリティー(変動率)の高い相場展開が続いていますが、2026年3月前半にいったん低迷したバリュー(割安)ファクターは、3月後半以降に上昇し、2025年来高値に接近する水準となっています。

2025年後半には、バリュー系ファクターの中でも、予想EPR(株式益回り)のプラス寄与がより大きくなっていました。一方、2026年初以降は、BPR(純資産株価倍率)の優位性が目立つようになっています。背景には、日本銀行による今後の利上げ期待の高まりがあると考えられます。次回の利上げ時期が近いとみられるうえ、その後も利上げ基調が続くとの見方が強まっています。加えて、AIによる代替懸念が指摘される業種では、BPRが割高な銘柄を中心にパフォーマンスが再び軟調となっていることも、こうした傾向に影響しているとみられます。

BPRと予想EPRのファクターリターン(2025年以降)

バリュー株、2025年来高値水準に接近 日銀の利上げ期待が追い風 野村證券ストラテジストが解説のイメージ

(注)TOPIX500ユニバース。2025年以降。
(出所)QUICK、ブルームバーグ、IFISより野村證券市場戦略リサーチ部作成

BPRと株価モメンタム(勢い)で2段階にソートしたポートフォリオの超過リターンの推移を見ると、2026年3月後半以降に相対的にパフォーマンスが良好なのは、バリューかつ高株価モメンタムの銘柄です。一方、グロース(成長)銘柄は、低株価モメンタム側、高株価モメンタム側ともにやや軟調な展開となっています。

バリューと過去12ヶ月株価モメンタムの2段階ソートポートフォリオにおける累和超過リターン(高株価モメンタム側:2025年以降)

バリュー株、2025年来高値水準に接近 日銀の利上げ期待が追い風 野村證券ストラテジストが解説のイメージ

(注)TOPIX500ユニバース。BPRに基づいて3分位に分けた時の最割安分位と最割高分位について、それぞれ過去12ヵ月株価モメンタムに基づいて3分位に分けた時の高株価モメンタム側の超過リターン。2025年以降。
(出所)QUICK、ブルームバーグ、IFISより野村證券市場戦略リサーチ部作成

引き続き株価変動が大きいのはグロース株で、投資家の様子見姿勢も相まって、2026年3月下旬ごろまでは短期的なポジション修正が相場を主導した可能性が高いとみています。今後は、アナリストの業績予想の方向感を示す「リビジョン・インデックス(以下、RI)」の低下が想定されるため、低ベータ(感応度)銘柄に加え、高リビジョン銘柄など、業績拡大が期待できる銘柄の選別が有効になると考えています。

同時に、2026年4月の日銀の利上げ期待が高まっているため、相場変動がやや大きくなる可能性もあります。ただ、現時点では2026年7月までに1回、年末までにさらに1回程度の利上げが期待されていることから、中長期的にバリュー優位の展開は変わらないとみています。米国株では、プライベートクレジット市場の動向が話題になることが多いですが、金融株の構成比が大きい米国のバリューファクターも、年初来ではプラスを維持しています。

日米BPRのファクターリターン(2026年以降)

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(注)米国株はMSCI North Americaユニバース、日本株はTOPIX500ユニバース。
(出所)QUICK、ブルームバーグより野村證券市場戦略リサーチ部作成

仮にプライベートクレジット市場に変調が生じた場合、日本のバリューファクターも一時的に米国市場の影響を受ける場面はあるでしょう。しかし、日銀要因は強固であり、利上げ基調が継続するとの見通しが変わらない限り、ロング(買い)は有効と考えています。以下に、バリューかつ高株価モメンタムの銘柄を示します。

バリューかつ高株価モメンタム銘柄
コード 銘柄名
3105 日清紡ホールディングス
3407 旭化成
3436 SUMCO
3941 レンゴー
4061 デンカ
4676 フジ・メディア・ホールディングス
5076 インフロニア・ホールディングス
5101 横浜ゴム
5214 日本電気硝子
5471 大同特殊鋼
5711 三菱マテリアル
5830 いよぎんホールディングス
5832 ちゅうぎんフィナンシャルグループ
5844 京都フィナンシャルグループ
5901 東洋製罐グループホールディングス
6302 住友重機械工業
6457 グローリー
6471 日本精工
6473 ジェイテクト
7167 めぶきフィナンシャルグループ
7180 九州フィナンシャルグループ
7181 かんぽ生命保険
7182 ゆうちょ銀行
7189 西日本フィナンシャルホールディングス
7282 豊田合成
8341 七十七銀行
8354 ふくおかフィナンシャルグループ
8359 八十二長野銀行
8377 ほくほくフィナンシャルグループ
9501 東京電力ホールディングス
9502 中部電力
9503 関西電力
9507 四国電力
9513 電源開発

(注)TOPIX500。BPR割安度上位30%かつ過去12ヶ月株価モメンタム上位30%銘柄。4月6日時点。
(出所)QUICK、Bloomberg、IFISより野村證券市場戦略リサーチ部作成

(編集:野村證券投資情報部)

編集元アナリストレポート

日本株クオンツメモ – バリューは昨年来高値水準に接近(2026年4月7日配信)

(注)各種データや見通しは、編集元アナリストレポートの配信日時点に基づいています。画像はイメージ。

※本記事は、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。また、将来の投資成果を示唆または保証するものでもございません。銘柄の選択、投資の最終決定はご自身のご判断で行ってください。

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