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みんなはボーナスを何に使っている!?

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賞与の支給時期や回数は企業によってさまざまで、近年は賞与の一部を月例給与に組み込む動きも見られます。それでも、賞与や臨時収入など、まとまったお金が入るタイミングは、家計の動き方が普段と変わりやすい時期であることに変わりはありません。

ボーナスが入ると、少し気持ちが大きくなる一方で、なぜかお金が減るのが早い、そんな実感を持つ人は少なくないのではないでしょうか。口座残高は増えたはずなのに、年末年始の準備や家電の買い替え、旅行、贈り物、後回しにしていた支払いなどにお金が流れ、気づけば「思ったほど残らなかった」と感じたこともあるのではないでしょうか。

ボーナスのある月は収入も支出も大きく振れやすく、前月と単純に比べるだけでは実態をつかむことは難しいかもしれません。こうした時期の家計を見るときに大切なのは、「何を買ったか」だけではなく、「入ってきたお金がどこへ流れたか」を見ることです。

ボーナス月は家計を見直す好機

まとまった収入が入る時期は、支出も動きやすい時期です。特に年末は、その傾向がはっきり表れます。総務省統計局の「家計調査報告(二人以上の世帯)2026年(令和8年)3月分」によると、12月の消費支出は年平均の1.12倍に達します。例年増えるのは、かまぼこ、みかん、暖房関連など、年末年始の準備や冬支度に結び付く品目です。ここで注目したいのは、12月の支出増が単なるぜいたく消費だけではないという点です。家族や親族と過ごすための食費、寒さに備える生活用品、帰省や集まりのための支出など、暮らしを整えるための実需が大きく膨らみます。

だからこそ、まとまった収入が入る時期は、「いくら増えたか」だけでなく、何に備えるお金なのかを意識することが重要です。年末のボーナスは、家計の優先順位を見直す好機でもあります。

2025年 品目別支出金額の12月平均比ランキングTOP15(1~11月平均比)

順位 品目 平均比 12月支出額(円) 1~11月平均支出額(円)
1 かに 14.1倍 924 65.6
2 もち 12.8倍 1,053 82.2
3 郵便料 6.6倍 1,084 163.1
4 楽器 5.2倍 694 134.4
5 みかん 5.0倍 1,445 286.5
6 毛布 4.9倍 130 26.6
7 ストーブ・温風ヒーター 4.5倍 399 89.4
8 豆類 4.2倍 114 27.3
9 カメラ・ビデオカメラ 4.0倍 274 68.7
10 干ししいたけ 3.8倍 97 25.4
11 ゲーム機 3.7倍 514 139.2
12 かまぼこ 3.7倍 397 108.6
13 女性用コート 3.7倍 791 216.6
14 魚介の漬物 3.4倍 731 211.9
15 さといも 3.3倍 182 54.4

出所:総務省『家計調査 長期時系列表』より野村證券作成

夏のボーナスで動く買い替え需要

一方で、夏のボーナスは冬とは少し違う顔を持っています。夏は旅行やレジャーのイメージが先に立ちますが、統計を見るとそれだけではありません。家計消費状況調査の分析では、家電や家具といった高額な耐久消費財への支出が、年末だけでなく夏場にも伸びやすいことが示されています。つまり夏のボーナスは、「思い切って楽しむお金」であると同時に、「先送りしていた買い替えを済ませるお金」でもあります。壊れかけていたエアコン、古くなった冷蔵庫、買い替えを迷っていた家具など、ふだんの月給では決断しにくい支出が、この時期に動きやすくなるのです。

1世帯当たりの1か月の支出(家具+家電)を示した棒グラフ
出所:総務省統計局『家計調査(家計収支編)調査結果』より野村證券作成

ボーナスの行方

では、ボーナスで増えたお金は最終的にどこへ向かうのでしょうか。総務省の家計調査では、可処分所得から消費支出を差し引いたものを「黒字」と呼びます。その黒字が預貯金や保険の積み増しに回れば「貯蓄純増」、有価証券の買い越しまで含めれば「金融資産純増」として整理されます。

つまりボーナス月は、支出が増える月であると同時に、家計の余力が見えやすくなる月でもあります。増えたお金がそのまま消えていくのか、手元資金として残るのか、それとも資産として積み上がるのか。その分かれ道が、この時期にはっきり表れます。ボーナスは「使うためのお金」である前に、「家計を動かすまとまった資金」なのです。

ボーナスは家計の調整役

実際、ボーナスの規模は家計にとって無視できません。厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、2025年夏季賞与は支給事業所で労働者1人平均42万6337円でした。また、2025年年末賞与は42万4889円となっています。

40万円を超える金額が一度に動くからこそ、その使い方は家計のバランスに直結します。物価上昇が続くなかでは、ボーナスは「全部使う」か「全部残す」かの二択ではありません。季節の支出をこなし、必要な買い替えを進め、それでも残る分を預貯金や将来への備えに振り分けていく。その調整役としての意味が、以前よりも大きくなっているように見えます。

まとめ

社会人にとって、ボーナス月の本質は「少し豊かになる月」ではなく、「家計を整え直す月」なのかもしれません。支給時期や回数は多様化していても、まとまった収入が入るタイミングに家計の優先順位を見直す価値があることは変わりません。特に年末は年末年始と冬支度を支える月、夏には、買い替えや先送りしていた支出を整理する月。そして両方に共通するのは、目先の満足だけで終わらせず、翌月以降の家計を軽くするきっかけになるということです。

ボーナスの価値は、何を買ったかだけで決まりません。支出の波をならし、暮らしに余白をつくれたかどうかで、その意味は大きく変わります。賞与明細の数字を見たとき、「何に使おうか」だけでなく、「このお金をどう流せば、あとが楽になるか」と考えてみる。それだけでも、ボーナス月の景色は少し違って見えてくるはずです。

文責:野村ホールディングス株式会社 ファイナンシャル・ウェルビーイング部

記事公開日:2026年5月28日

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