企業型DCをこれから始める方に ーー 加入者の資産配分は?
いざ、企業型確定拠出年金(DC)を始めようとすると迷ったり、始めてからでも「これでいいのかな?」と悩んだりしてしまうのが運用商品の選択。今回は企業型DC加入者らの資産配分の状況についてご紹介します。
記事改訂:2024年12月
元本確保型商品と投資信託1
下のグラフは企業型DCにおける2002年3月末から2024年3月末の資産配分(元本確保型と投資信託1に分類)の推移を示したもので灰色部分が元本確保型商品、赤色部分が投資信託の割合を示しています。
ご覧のとおり、徐々に投資信託の割合が上昇しており、直近の2024年3月末では投資信託の割合が67%を占めています。
年代別での元本確保型商品と投資信託の割合
2024年3月末における企業型DCでの元本確保型商品と投資信託の割合を年代別に示したものが下のグラフです。
投資信託の割合は30代がピークとなっています。ただ、年代ごとに大きな差は見えず、一定程度投資信託の残高があることが見て取れます。
ちなみにiDeCoの場合は、下のグラフのような状況になっており、投資信託の残高割合が年代と概ね反比例しているのがわかります。
投資信託の中での配分状況
では、投資信託ではどの資産が選好されているのでしょうか?下記の2つのチャートは、2004年3月末と2024年3月末時点での企業型DCの投資信託資産におけるカテゴリ別資産配分状況です。
傾向として
- 外国株式ファンドの割合が2004年から2024年を比較すると大きく増加している
- バランスファンド、外国株式ファンド以外のカテゴリのファンドの割合は減少している
といえます。
各カテゴリでのインデックス型運用とアクティブ型運用の残高割合
最後に企業型DC内での投資信託の運用方法での残高割合を見ていきます。
2024年3月末時点のデータでは、どの資産カテゴリでも株式指数と連動するインデックス型運用が過半数となっています。
その中においては国内株式の資産カテゴリでは、相対的に株式指数などを上回るパフォーマンスを目指すアクティブ型運用の割合が大きいと言えます。
これは、DCで提示された運用商品ラインナップの中で、国内株式のカテゴリの商品にはアクティブ型運用の投資信託が複数提示されているケースが多いことが要因と推測されます。
文責:野村證券株式会社 ファイナンシャル・ウェルビーイング室 籔内大助
記事改訂日:2024年12月23日
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