iDeCoをこれから始める方に ーー加入者の資産配分は?
いざiDeCo(個人型確定拠出年金)を始めようとすると迷ったり、始めてからでも「これでいいのかな?」と悩んだりしてしまうのが運用商品の選択。今回は、iDeCoの加入者らの資産配分の状況についてご紹介します。
元本確保型商品と投資信託*
早速ですが、下の図はiDeCoの2015年3月末から2023年3月末の資産配分(元本確保型と投資信託*に分類)の推移を示したものです。灰色部分が元本確保型商品、赤色部分が投資信託の割合です。
ご覧のとおり、2015年3月末時点では元本確保型商品の資産が過半数を占めていたのに対し、直近の2023年3月末では配分比率がほぼ反転、投資信託が過半数になりました。
*上記における投資信託の中には一部金銭信託も含まれます。
出所:運営管理機関連絡協議会「確定拠出年金統計資料(2023年3月末)」
投資信託の中での配分状況
では、投資信託ではどの資産が選好されているのでしょうか?
下記の2つのチャートは、2015年3月末および2023年3月末時点でのiDeCoの投資信託資産におけるカテゴリー別の資産配分状況です。
この8年で外国株式ファンドの残高比率が大きく伸び、2023年3月末には4割以上を占めています。
出所:運営管理機関連絡協議会「確定拠出年金統計資料(2023年3月末)」
年代別で見てみると
では、もう少し詳しく見てみましょう。
次はiDeCoの投資信託資産における外国株式とそれ以外のカテゴリの年代別保有状況です。
20~30代では、外国株式のカテゴリに含まれる投資信託が60%弱を占めていることがわかります。
出所:運営管理機関連絡協議会「確定拠出年金統計資料(2023年3月末)」
外国株式ファンド内でのアクティブ運用vsインデックス運用
さらに、外国株式のカテゴリのファンドのうち、株式指数に連動するインデックス型運用のファンドの資産残高割合を年代別で示したのが下のグラフです。
外国株式のファンド全体では、88%がインデックス型運用の投資信託です。特に20~30代では90%以上の資産がインデックス型運用となっています。
出所:運営管理機関連絡協議会「確定拠出年金統計資料(2023年3月末)」
本稿のポイントは以下の3点です。
- 投資信託の残高割合が増加傾向にあり、現在も過半数を占めている。
- その中でも外国株式ファンドが選好される傾向がある。
- 特に20-30代はこの傾向が顕著で、インデックス型運用が大勢を占めている。
皆さんもこれを機にiDeCoの資産配分を改めて考えてみませんか?
文責:野村證券株式会社 ファイナンシャル・ウェルビーイング室 籔内大助
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