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クレジットカードのキホン ーー正しく学んで上手に活用!

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皆さんはクレジットカードを何枚持っていますか?また、どれくらい使っていますか?今やクレジットカードは リアル店舗での買い物にとどまらず、ネット通販にも欠かせない決済手段であり、生活に欠かせない存在となっています。 とても便利なクレジットカードですが、一方で使い方を誤れば、個人情報や信用などに傷をつけてしまうケースもあります。本稿ではクレジットカードの正しい知識と使い方について解説していきます。

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クレジットカードの普及率と利便性

現在、クレジットカードは、私たちの生活にどれくらい普及しているのでしょうか?クレジットカードは1人当たり平均約3枚持っていると言われ、最も利用するキャッシュレス決済方法の1つとして67%の人がクレジットカードと回答しています。(※1)またインターネットショッピングにおいては、20歳から60歳以上の全世代において、平均66.9%の人がクレジットカード(またはデビットカード)を利用しています。(※2)さらに業種別でみてみますと百貨店、家電量販、ホテル/航空券はクレジットカードの利用が50%以上となっています。(※3)

このように今日様々なキャッシュレス決済がある中で、最も私たちの身近にあるキャッシュレス決済の手段がクレジットカードと言えるでしょう。

※1 公正取引委員会「クレジットカード取引に関する実態報告書(令和4年4月)」
※2 総務省「令和3年情報通信白書」
※3 経済産業書「消費者実態調査の分析結果(2023年3月)」

クレジットカードは、あなたの生活をより便利で快適なものにしてくれるアイテムの一つですが、誤って使うことで、デメリットも生じます。ここからは、具体的にクレジットカードを持つ・使うメリットとデメリットについて見ていきましょう。

クレジットカードが持つメリットは?

まず、クレジットカードの持つメリットを3つ挙げます。

後払いができる

クレジットカードの最大の魅力は、後払いができる点です。たとえば、給料日前で「ちょっと今月は厳しいな」というときでも、必要な物を購入したり、友達との食事を楽しんだりすることができます。また、支払時期を購入時期とずらして一括で支払うことで、日々の現金の持ち歩きや、小銭のやり取りから解放されます。

多様な特典とサービス

クレジットカードには、旅行保険の自動付帯やポイント還元、空港ラウンジの無料利用など、様々な特典が付いてくるものがあります。これらの特典を上手に活用することで、旅行がより快適になったり、日常の買い物がお得になったりします。例えば、海外旅行中に起きたトラブルに対応する保険サービスや、貯まったポイントを次の旅行の航空券に充てることができます。

また、最近では、獲得したポイントを使って、カード会社が提携している証券会社で金融商品を買うことができるサービスも見られるようになりました。今後は、ポイントを資産形成に活用することもできそうです。

オンラインショッピングの利便性

オンラインショッピングを日常的に使っている方も少なくないのではないでしょうか?クレジットカードはその支払いを簡単かつ安全にします。時間や場所を問わずに物を買うことができ、カード情報を入力するだけで決済が完了します。これにより、貴重な時間を節約し、仕事やプライベートなどの時間に充てることができます。

クレジットカードのデメリットは?

一方、デメリットも3つあります。

使いすぎの危険性

クレジットカードは後払いのシステムですが、これは使いすぎの原因になり得ます。

例えば、デパートのバーゲンセールでお気に入りのブランドの服が大幅に値下げされていたとします。現金がすぐに手元にない時でも、カードがあれば簡単に購入できます。しかし「安いから」といってたくさん買ってしまうと、気づかないうちに想定していた金額を大きく超えてしまい、後から大きな金額を請求されることがあります。すぐに手元の現金が減るわけではないため、金額などを意識して計画的に使うことが重要です。

金利の高さ

カードの支払いは分割して払うことも可能です。しかし、その場合は利息がかかる場合があります。

特に、「リボ(リボルビング)払い」には要注意です。利用した金額を毎月定額で返済する方法ですが、利息が高いため、元の値段よりもかなり多く支払わなければならないケースもあります。また、返済期間が長くなりがちです。さらに、今いくら返済しなければいけないのかが分からなくなるなど、金銭の管理が難しくなる可能性もあります。

支払い忘れの問題

カードでの支払いは、基本的に翌月以降に一括で行われます。この支払いを忘れてしまうと、遅延損害金が発生することがあります。また、支払いの遅れは信用情報にも影響を与え、将来的にローンの審査などで不利になる可能性があります。

前述の通り、クレジットカードは買い物したそのときにお金が減らないので、油断してつい使いすぎてしまい、予算をオーバーしてしまう場合があります。カードを利用する際は支払額などをしっかり把握するようにしましょう。

個人情報の流出も?

また、クレジットカードの個人情報流出は、過去に様々な形で発生しています。例えば、運営業者のシステムがハッキングされ、顧客のカード情報が流出した事例もあります。また、フィッシング詐欺により、利用者が知らず知らずのうちに犯罪者にカード情報を渡してしまうケースも多発しています。では、このような事態からあなたの個人情報を守るためには、どうすればよいのでしょうか。

定期的に明細を確認する

カードの利用明細を定期的にチェックし、使った覚えがない取引があれば、早めに見つけてカード会社に問い合わせることが重要です。また、クレジットカード利用時には、メールで「お知らせ」が届く設定にするなど、タイムリーに状況を把握できるようにすると不正利用を防ぐことができます。

セキュリティの高いウェブサイトを利用する

また、オンラインでの買い物は、セキュリティが確立された信頼できるECサイトで行うべきです。まず、URLが「https」で始まっているかを確認するなどして、安全な取引を心がけましょう。 よくログインするサイトは、ブックマーク機能を活用すると良いでしょう。

カード情報は絶対に人に教えない

カードの情報は他人に教えない、露出させないようにします。特に公共の場所やインターネット上での取り扱いには注意が必要です。

例えば、公共のWi-Fiはセキュリティが脆弱であることが多く、こういった環境でカード情報を入力するのは非常に危険です。個人情報を保護するためには、安全なネットワーク環境でカード情報を入力することをおすすめします。

強固なパスワードの設定する

オンラインのカード情報管理や決済には、大文字や小文字、数字や記号などを含めた強固なパスワードを設定し、定期的に変更しましょう。

これらの対策を講じることで、クレジットカード情報の流出リスクを低減できます。日々の注意と適切な対策が、安全なカード利用の鍵といえそうです。

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クレジットカードの使い方と信用への影響は

先ほど、クレジットカードの支払いの遅れは信用に影響すると述べました。このように、クレジットカードの使い方は、あなたの信用スコアにも影響します。

信用スコアとは、金融機関がローンやクレジットカードの申請を審査する際に参考にする、あなたの信用度を示す基準です。適切なカードの利用は、良い信用スコアを保つ上で重要な役割を果たします。

よい信用を保つためには、カードの支払いの期日をしっかり守ることが大切です。支払いを遅滞なく行うと、信用記録に良い影響を与え、信用スコアが向上します。これは、将来の住宅ローンや車のローンなど、大きな金融取引の際に有利に働くことがあります。

一方で、支払いを遅延させたり、クレジットカードのキャッシング枠をたくさん利用したりすることは、信用スコアを下げる原因となります。信用スコアが低いと、新しいクレジットカードを作るのが難しくなったり、ローンを組む際の利率が不利になったりするなど、金融面でのデメリットが生じます。

クレジットカードの利用は、利用額を自分の支払い能力の範囲内に抑えること、支払いを遅らせないことがとても大切です。当たり前のことと思われるかもしれませんが、こういった基本的な行動が信用スコアを維持、向上させます。日々のカードの使い方が長期的な信用にも影響を与えることを意識して使うよう心がけましょう。

ポイントに税金が?

クレジットカードの利用で得られるポイント還元は、多くのカードユーザーにとって魅力的な特典です。 ポイント還元のメリットは、なんと言っても日々の買い物でポイントが蓄積され、ポイントを使うことで実質的な割引を受けられることです。使い方については、「クレジットカードのメリット」で触れたとおりです。

実は、ポイントを使う際も実は税務上の注意が必要です。「え?ポイントに税金がかかるの?」と思われるかもしれませんが、かかる可能性もあることは覚えておいてください。

貯めたポイントを買い物で使う時は、割引と見なされ課税されることはありません。しかし、先ほどご紹介したように、ポイントで金融商品を購入した場合、ポイント使用相当額は一時所得の総収入額に算入されます。(そして、アフィリエイトやアンケートに回答してもらったポイントなどは、雑所得に該当します。いわゆるポイ活などで多くのポイントを獲得している人は要注意です)

しかし、ポイントで金融商品を買ったからと言って、直ちに課税対象になるわけではありません。一時所得の場合、50万円以上が確定申告の対象です。他の一時所得とあわせて50万円以上になったのではないかと思った時は、必要に応じて税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

ポイント還元を活用しながら、同時に税務上のルールを守ることで、クレジットカードをスマートに使うことができる、と言えそうです。

上手に活用し、快適で安全なカードライフを

クレジットカードは現代生活において欠かせないツールです。便利な後払いシステム、豊富な特典とサービス、オンラインショッピングの利便性など、多くのメリットがあります。しかし、使いすぎの危険性や金利の高さ、支払い忘れの問題など、注意すべき点もあります。また、カード情報の保護とセキュリティ対策も重要で、個人情報の流出を防ぐためには定期的な明細チェックや安全なウェブサイトの利用が必要です。

クレジットカードを上手に活用し、その利点を最大限に活かしつつ、リスクを避けることで、より快適で安全なカードライフを送りましょう。

  • このコラムは、2024年1月時点の情報に基づくものです。

編集協力:寺澤 真奈美 2級ファイナンシャルプランニング技能士/
編集・文責:野村ホールディングス株式会社 ファイナンシャル・ウェルビーイング室

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