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知っておきたい債券のキホン(3)外国債券の魅力と注意点

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現状においては、外国債券は、国内債券に比べて高い利回りを期待できるものも多くあります。一方、債券投資に伴う発行体の信用リスク、価格変動リスクや流動性リスクに加えて、為替変動リスク、発行体や投資先の国・地域の情勢に関するカントリーリスク、地政学リスクも伴うため、円に換算した最終的な損益まで考えることが大切です。
債券の基本的な仕組みやリスク等については、こちらの記事をご参照ください。

外国債券とは

外国債券とは、発行体、発行市場、発行通貨のいずれかが外国に関係する債券のことです。海外市場で円建て発行される「ユーロ円債」、海外の発行体が日本の市場で円建てにより発行する「サムライ債」、発行・利払い・償還がすべて外貨建ての「外貨建債券」などがあります。
ここでは、外貨建債券(外債)を中心に説明します。

利付債と割引債

債券は主に「利付債」と「割引債(ゼロクーポン債)」に分けられます。利付債は、償還まで定期的に利子を受け取る債券です。割引債は、利子が支払われない代わりに、一般に額面金額より低い価格で発行され、償還時に額面金額を受け取る債券です。利付債と割引債では、利子相当分を受け取る時期やキャッシュフローが異なります。最終的な収益は、購入価格、利回り、保有期間、税金などによって異なります。

外債の魅力

第一の魅力は、日本の債券と比べて高い利回りを期待できるものも多くあることです。ただし、高い利回りには、発行体の信用力、インフレ率、通貨の変動などが反映されている場合があるため、利回りだけを単純に比較せず検討することが大切です。

【主要国の10年国債利回り】
国名 利回り
日本 2.85%
アメリカ 4.70%
イギリス 5.07%
ドイツ 3.26%
国名 利回り
カナダ 3.75%
オーストラリア 4.47%
ブラジル 14.77%
インド 6.87%

出所:ブルームバーグ「金利・国債」より、野村ホールディングス作成。2026年8月21日 15:00現在

第二の魅力は、複数の通貨に資産を分けて保有することで、特定の通貨に偏るリスクの軽減が期待できることです。日本円以外の通貨を持つことは、円の価値が下落した場合に、他の通貨価値が高まることでリスクを減らす可能性があります。ただし、外貨建て資産を持つことで必ずリスクが下がるわけではないため、資産全体の通貨配分を考える必要があります。

外債のリスク

外債への投資は様々な魅力がある一方で、リスクについても同時に考えておく必要があります。
債券には、発行体の信用リスクに加え、償還前に売却する場合の価格変動リスクがあります。購入時には格付などを参考に発行体の信用力を確認するとともに、償還前の売却価格が購入価格を下回る可能性があることにも注意が必要です。

元利金の支払いを保証するものではなく、将来変更されることもあります

また、発行額や取引量が少ない債券は、流動性リスクが高くなる傾向があり、売値と買値の差が広がるため大幅に値下げしなければ売却できない場合があります。新興国債券についても、銘柄や市場によって流動性が大きく異なるため、確認が必要です。

1)為替変動リスク

外債は、利子や償還金を円に換算した金額が為替レートによって変わります。購入時より円安になれば為替差益が期待できますが、円高になると受取額が減ります。具体例で説明します。

【事例】
アメリカ国債10年債 利率4%  1万ドルを額面で購入し、償還まで保有した場合
  • 購入時:元本1万ドル
  • 10年間の利子総額:毎年の利子400ドル×10年=4千ドル
  • 10年間の受取総額:元本償還額1万ドル+利子10年分(400ドル×10)=1万4千ドル
  • 為替変動リスクの事例イメージ図
    注:画像はイメージです
    購入時の為替レート 購入時の円換算金額 償還時の為替レート 償還時の円換算金額 損益
    150円 150万円 100円 140万円 -10万円
    170円 238万円 +88万円

    注:償還時の1万4千ドルを円換算して試算。手数料、税金は考慮していない

購入時の為替レートが150円だった為替相場が、償還時に100円まで円高になった場合は、円換算すると購入金額150万円を下回ります。一方、償還時の為替レートが170円まで円安になった場合は、購入金額を上回ることになります。このように、円ベースでの損益は為替変動の影響を受けることになります。

2)カントリーリスク

カントリーリスクとは、投資先の国・地域の政治や財政、経済・社会情勢の変化によって、債券価格や利払い、償還に影響が及ぶリスクです。戦争や政変、急激なインフレ、通貨危機などの影響を受けて、通貨の価値や債券価格が下落することがあります。国債でも、財政が悪化すれば債務不履行(デフォルト)に陥る可能性があります。新興国の中には、高い経済成長率や相対的に高い利回りが期待される国がある一方、政治・経済情勢や通貨の変動が大きく、カントリーリスクが高いとされる場合もあります。

外債を購入する際の確認ポイント

では実際に外債を購入する際に注意すべき点をまとめます。

1)債券の発行条件
発行体、通貨、購入価格、利率、利回り、償還までの期間、途中売却の条件などを確認しておくとよいでしょう。繰上償還や、償還金額が株価・為替などに連動する複雑な条件がついているタイプもあるので注意が必要です。
2)為替スプレッド
為替スプレッドとは、通貨を交換するときの売値と買値の差で、実質的な手数料です。購入時に円を外貨へ交換する時や、受け取った利子・償還金を円へ交換する時にも発生する場合がありますので、金融機関のサイトで確認しておきましょう。
3)利子や償還金の受け取り方法
取扱金融機関や商品によっては、利子や償還金の受取通貨を日本円に指定できる場合があります。受け取り方法や適用される為替レート、為替スプレッド等をあらかじめ確認しましょう。ただし、為替水準によって受け取れる利子や、償還金の金額が変わるので注意が必要です。
一方、外貨で利子や償還金を受け取る場合は、円への交換時期を選べますが、外貨で保有している間は為替変動の影響を受けます。また、利子、売却益、償還差益には課税される場合があります。税制については国税庁ホームページなどで最新情報を確認しましょう。

外債は資産形成の選択肢を広げる商品のひとつですが、利回りの高さだけで判断するのは禁物です。資金を使う時期、許容できるリスクを考えて、ご自身に合った資産形成の方法で活用することが大切です。

編集/文責:野村ホールディングス株式会社 ファイナンシャル・ウェルビーイング部

更新公開日:2026年10月9日
初回公開日:2024年4月11日

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