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現金にまつわるトリビア

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日本では昨年7月3日に新しい紙幣が発行されました。
紙幣のデザインが変わるのは2004年以来、20年ぶりのことだったそうです。今回はそんな「現金」にまつわるトリビアについてお話しします。

その1 日本で流通しているお札の量

日本銀行のホームページには下記のように記載されています。

「2024年(令和6年)の大晦日、家庭や企業、金融機関などで年越しした銀行券(お札)は、合計で124.1兆円(枚数では187.0億枚)でした。これを積み重ねると、約1,870km(富士山の約495倍の高さ)に達します。また、横に並べた場合には、約291万km(地球の約73周分、月までの距離の約8倍に相当)となります。」
とのことです。日本のお札だけで「地球73周分」もあると思うとすごい量ですね。

その2 日本の硬貨の流通高

次は硬貨に目を向けてみましょう。最近、おサイフからお金を出す機会って少なくなったと思いませんか?筆者は現金でしかお金を支払えない場合を除けば、ほとんどがカードやスマートフォンで決済しているので、ATMでお金を引き出すことは月に1回あるかどうか、という感じです。
足元(2024年12月)の硬貨の流通高を見てみましょう。

硬貨の流通高(2024年12月)

硬貨

500円

100円

50円

10円

5円

1円

流通枚数
(単位:億枚)

45 107 42 187 101 364
出所:日本銀行「通貨流通高時系列データ」

流通高トップは2位に2倍弱の差をつけての「1円」、2位が「10円」、3位が「100円」となっています。50円は500円よりも流通していないのですね。

次にお示しするのは2000年1月から2024年12月までの流通高推移です。時系列で見てみると、興味深い傾向が出ています。

各硬貨の流通高推移

「各硬貨の流通高推移(2000年~)」2000年1月から2024年12月までの各硬貨の流通高推移を時系列で見てみると、500円硬貨と100円硬貨の流通量は2020年1月に比べて増加。50円、10円、5円、1円は減少し500円硬貨では2020年12月をピークに流通量が低下しており、他の硬貨も似た時期から減少量が加速している。
出所:日本銀行「通貨流通高時系列データ」

上記の通り、足元の500円硬貨と100円硬貨の流通量は2020年1月に比べて増加していますが、50円・10円・5円・1円は減少しています。
また、500円硬貨では2020年12月をピークに流通量が低下してきており、他の硬貨も似た時期から減少量が加速しています。

その3 決済場所と決済手段

「支払い場所と決済手段」コンビニエンスストア、百貨店、自動販売機における決済手段を聞いたアンケート結果。それぞれのトップ3は、コンビニでは、QR・バーコード決済、現金、クレジットカード」の順で支払われている。百貨店では、クレジットカード、現金、QR・バーコード決済」の順で支払われている。自動販売機では、現金、QR・バーコード決済、非接触型決済の順で支払われている。いずれの場所でも現金の利用は一定程度あるが、おおくの場合で決済する場所により支払い方法を変えている様子がうかがえる。
出所:財務省「通貨に関する実態調査(令和5年度)」

上図グラフは、「コンビニ」、「百貨店」、「自動販売機」における決済手段を聞いたアンケート結果です。それぞれのトップ3は以下の通りです。

  • コンビニ:「QR・バーコード決済」、「現金」、「クレジットカード」の順
  • 百貨店:「クレジットカード」、「現金」、「QR・バーコード決済」の順
  • 自動販売機:「現金」、「QR・バーコード決済」、「非接触型決済」の順

いずれの場所でも現金の利用は一定程度あるようですが、みなさん決済場所で支払い方法を変えている様子が窺えます。

文責:野村證券株式会社 ファイナンシャル・ウェルビーイング部 籔内大助

本文は、2025年5月末時点で信頼できると判断したデータを基に野村證券株式会社が作成したものであり、正確かつ完全であることを保証するものではありません。また、将来変更される可能性があります。この資料のいかなる部分も一切の権利は野村證券株式会社に属しており、電子的または機械的な方法を問わず、いかなる目的であれ、無断で複製または転送等はできません。

更新公開日:2025年6月11日
初回公開日:2024年2月14日

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