経済・市場に見る100年の軌跡② ダウ指数の長期変遷~130年の推移~

「経済・市場に見る100年の軌跡」シリーズの第1回では、日本のGDPの長期変遷から、日本経済の100年間超の歩みを振り返りました。
第2回となる本コラムでは、米国のダウ指数(Dow Jones Industrial Average)の130年間の歴史と変遷に沿って、ダウ指数とは何か、その構成銘柄の変遷とその背景などに触れていきましょう。
ダウ130年の歴史ー誕生から40,000ドルを超えてー
ダウ指数は、米国を代表する株価指数で、米国の株式市場の動向を示す指標として広く定着しています。日本でも、海外市場の動向を示す指標として、日々のテレビニュースなどで参照されています。 ダウ指数の歴史は長く、約130年前の1896年5月26日に、12銘柄で算出が開始されました。その後、構成銘柄数は拡充され、1928年には現在と同じ30銘柄となりました。 「世界大恐慌」の余波を受けて、1929年にダウ指数は大幅に下落しました。その後、第二次世界大戦を経て、ダウ指数は上昇しました。1960年代半ばから1980年代初頭にかけては、いわゆる「株式の死」と呼ばれる頭打ちの状態が続いた時期がありましたが、1980年代半ばからは再び上昇基調となりました。
その後の上昇は著しく、1999年には10,000ドルを突破し、2017年には20,000ドル、2020年11月には30,000ドル、そして2024年5月には、40,000ドルの大台に到達しました。

時代を映す構成銘柄の変遷
構成銘柄の変遷をみると、指数算出開始当時の12銘柄は、シカゴ・ガスとラクレド・ガスの2社以外は、すべて製造業でした。米国の自動車産業が隆盛になると、1920年代には自動車関連銘柄が複数組み入れられました。 その後も、それぞれの時代を代表する企業群が組み入れられ、1980年代以降はエネルギー企業が複数組み入れられたほか、金融など非製造業企業が増えました。2010年代以降は、情報技術やヘルスケアの銘柄が多く組み入れられています。
現在の構成銘柄をみると、アップルやマイクロソフト、エヌビディア、アマゾン・ドットコムなど、米国を代表する情報技術企業が複数含まれています。
米国企業の成長力が支える上昇トレンド
ダウ指数上昇の背景には、米国企業の利益成長力が挙げられます。米国企業は独自のビジネスモデルや技術力で世界的に競争力を発揮している事例が多く、そのような企業群の中から、米国を代表するような企業を選出して構成銘柄としていることが、指数の上昇力を支える大きな原動力の一つとなっています。
- 第1回:日本のGDPの長期変遷~100年超の軌跡~
- 第2回:ダウ指数の長期変遷~130年の推移~
- 第3回:日本の産業構造の変遷と上場企業(準備中)
- 第4回:米ドル円の長期推移~150年超の推移~(準備中)
- 第5回:日本の政策金利と長期金利~100年の推移~(準備中)
- 第6回:日本と米国の100年におよぶ人口動態(準備中)
- 第7回:主要国・地域の経済規模にみる地位の推移(準備中)
- 第8回:日本における家庭の耐久消費財・サービスの普及率の変遷(準備中)
- 付録:100年間の歴史年表<1920年~/1980年~>(準備中)
編集協力:野村證券株式会社 投資情報部 村山 誠
編集/文責:野村ホールディングス株式会社 ファイナンシャル・ウェルビーイング部
記事公開日:2026年1月16日


