第4回:お客様に接するパートナーと本社の商品開発 両輪で変化に対応する 西川 祐輔・山本 侑

(写真左から)

榎戸 教子 氏

キャスター

西川 祐輔

商品企画部長

山本 侑

ウェルス・マネジメント課長

この記事は、日経ビジネス電子版に2025年6月27日から掲載した広告記事を日経BPの許諾を得て掲載しております。

連載第4回となる今回は、変化を読む力に焦点を当てる。野村は1925年の創立以来、多様なお客様と共にマーケットに向き合ってきた。社会やマーケットの変化をいち早く察し、全社で対応する総合力は他の追随を許さない。本社で金融商品の開発や営業担当者(パートナー)のサポートに当たる商品企画部長の西川祐輔氏と、パートナーの山本侑氏を迎え、キャスターの榎戸教子氏がどのように変化を読み、それに対応しているか具体例も交えて話を聞いた。


榎戸教子氏(以下、榎戸)本日は商品企画部長の西川さんとパートナーの山本さんに、各々がどのような役割を果たしながら変化を先読みし、お客様のニーズに対応していらっしゃるのかをお聞きします。普段お客様と接する際に、どのように変化を読むことをしていらっしゃるのでしょうか?

西川祐輔氏(以下、西川)変化を読むためには、世の中やマーケットの潮流を把握するために必要な情報を理解することと、収集した情報やお客様が置かれている状況をもとに、論理的に仮説を構築することが求められます。

山本 侑 ウェルス・マネジメント課長

山本侑氏(以下、山本)私は、担当するお客様が投資を通じて、どのように人生を豊かにしていきたいかに寄り添うことを一番大事にしています。お客様の将来を共に考えるには、西川が言うように、必要な情報を理解することと仮説構築することが重要です。例えば、インフレの進行はお客様の将来にも深く関わる変化であり、非常に高い関心をお持ちです。マーケットは様々な要因によって変動しますが、私は当社のリサーチ部署からの情報を活用しながら、お客様に合わせていくつもの仮説を構築してお伝えするようにしています。もし、仮説と異なる変化が起きても適切にお客様に状況をご説明し、マーケットの変化に対応しています。

西川野村グループでは、約300名のリサーチ部隊が幅広いマーケットをカバーし、質の高いレポートや資料を発行しています。これらを用いて、パートナーが自身の言葉でお客様に解説できるよう、様々な形で情報提供を行っています。例えば昨年8月にマーケットが大きく変動した時には、リサーチ部署から専門家を招いてマーケットを分析するオンライン勉強会を毎朝開催しました。毎回多数のアクセスがあり、パートナーが自発的に参加しました。

山本勉強会のおかげで、お客様に対しマーケットの変動は一時的なものである可能性が高く、大きく変動した時こそ好機になることをタイミング良くお伝えすることができました。マーケットの変動局面ではお客様は不安に思われることが多く、また最近ではSNSなどの影響もあり、お客様から「何が正解か分からない」という声をよく聞きますが、私たちが筋の通ったご提案をすることで明確な選択肢をお持ちいただけるようになったと思います。

榎戸 教子 氏 キャスター

榎戸本社のサポートによってパートナーが日々得られる情報も幅広いので、パートナーの変化を読む力が磨かれ、お客様から信頼されるようになるのですね。

山本マーケットだけでなく、お客様ご自身の経済状況やご家族の状況によっても取るべき投資行動は変わりますので、お客様を取り巻く状況の変化にも深く関心を持っています。

榎戸そのような状況の変化を読むためには、お客様が目標とされるところやお金に対する考え方も理解しなければいけないのですね。

山本はい。資産を増やしていきたいというお客様もいれば、資産は増やさなくていいから社会貢献に役立てたいというお考えのお客様もいらっしゃいます。金融知識に関しても、投資初心者のお客様から、プロフェッショナル級の知見を持つお客様まで様々です。どんな人生を歩んできたのか、これから何を成し遂げたいのか、お客様の趣味を自分でもやってみるなど、お客様の気持ちを想像できるようにできる限りのことをします。

榎戸マーケットやお客様の気持ちの変化などを敏感に察知することが重要であるということがよく分かりました。では、西川さんにお伺いします。商品企画部では、変化を読むという御社の強みをどのように商品・サービス設計に活かしているのでしょうか。

西川 祐輔 商品企画部長

西川お客様の変化を一番近くで感じているパートナーと連携し、新たなニーズをもとに商品ラインアップを検討します。パートナーから、お客様の資産に関する様々な変化を読む中で、こんな商品やサービスは作れないか、といった意見が上がることもあります。それに対して、本社はマーケット環境や諸規制の変化を常に見据えながら、お客様のニーズに応える新しい商品・サービスを生み出しています。

榎戸新しい商品というと、具体的にはどのような商品が実現しましたか?

西川例えば、「プライベートアセット」と呼ばれる金融商品です。2023年より、日本証券業協会による特定投資家向け銘柄制度の取扱協会員として私募投信や非上場株式の取り扱いを始めました。上場株式や債券等の伝統的資産だけでなく、プライベートエクイティやプライベートデット、不動産、インフラ等といったプライベートアセットを組み込むことで、お客様はより高度なポートフォリオの構築が可能になります。

しかし、アセットごとに様々な側面があるため、すべてのお客様にとって優れた商品というわけではありません。大切なことはその特徴を理解し、適切なお客様にご案内するというパートナーの役割です。パートナー向けに勉強会などを行い、新しい金融商品に対する知識をアップデートすることで、お客様に適切な商品を提供できるようにしています。

榎戸このような商品はやはり野村でしか提供できないのでしょうか。

西川こうした金融商品をいち早く提供できるのは、組織力と顧客基盤があってこそ実現できます。ウェルス・マネジメント部門は、ホールセール部門であるインベストメント・バンキングやグローバル・マーケッツ、インベストメント・マネジメント部門、バンキング部門、グループ会社と連携をしています。こうした組織力や国内の顧客基盤はグローバルで期待されており、海外の運用会社から非常に多くのご提案をいただいています。その中で、今、お客様にとって最善と思うプライベートアセットを厳選し、自信を持ってご案内することができています。

榎戸お客様、マーケット環境や諸規制などの変化を読み、顧客基盤や野村グループ全体での連携を活かして新しい商品を開発し、お客様へのサービスの質を向上させているのですね。