第2回ファイナンシャル・ウェルネス(お金の健康度)アンケート―上場会社従業員1万人の声―
第2回
ファイナンシャル・ウェルネス
(お金の健康度)アンケート
(2022年実施)
―上場会社従業員1万人の声― Financial Wellness survey
NISA利用者の特徴

本アンケートでは、多くの回答者が、老後の資産形成について、勤務先の福利厚生制度だけでは賄えないとの不安を訴え、福利厚生制度以外での資産形成に積極的に取り組んでいる様子が見られました。本レポートでは、職場の外で行われている資産形成の実態について把握するべく、2024年に制度が大幅に拡充されることで話題を集めるNISAにフォーカスし、NISAの現在の利用状況や、NISA利用者の特徴について検証致します。NISA利用者は、一般NISA、つみたてNISA、ジュニアNISAのいずれか、あるいは複数を利用している回答者を指します。

NISA利用者と非利用者の割合

全体ではNISA利用者が48%に上りました。

年代別

年代別で見ると、20代や30代では利用者の方が多い一方、40代からは非利用者数が上回り、特に50代では利用者の割合が40%を割り込みました。

個人の年収別

年収別で見ると、年収に比例してNISA利用率が高まる傾向がありますが、極端な差は見られませんでした。

お金・経済面について

NISA利用者では、現在順調との回答が、NISA非利用者を大きく上回りました。一方で、NISA利用者のうち、現在「低調」と回答した主な理由では、所得が少ないに次いで資産運用の成果が出ていないとの回答が多いという結果でした。資産運用に挑戦しているからこそ、気づきが生じている可能性もあります。

また、将来への安心感についても、NISA利用者の方が高い結果となりました。

福利厚生制度の利用状況:企業型DC利用者の資産配分について

NISA利用者のうち、企業型DCにおいても、投資信託を通して積極的な運用を行っていることが示されました。

資産形成の相談相手と情報源

NISA利用者は、家族や友人知人への相談の他、SNSを始めとするネット等での情報収集を行っている割合が、NISA非利用者に比べやや高い傾向が見られました。他方、NISA非利用者のうち37%は相談をしないとの結果でした。

福利厚生制度以外の資産形成について

NISA利用者は、預貯金の他、投資信託や株式、保険等も積極的に利用している結果が見られました。他方、NISA非利用者は、預貯金以外が少なく、また勤務先以外で資産形成を行っていないとの回答が25%に上りました。

金融リテラシーについて

NISA利用者は、全問正解率が22%と全体に比べてやや高く、全問不正解者もわずか4%に留まり、金融リテラシーとNISAの利用には相関関係が見られました。