第5回
ファイナンシャル・ウェルネス
(お金の健康度)アンケート
(2025年実施)
―上場企業従業員1万人の声―
Financial Wellness survey
人生100年時代を迎える中、個人の自助努力による資産形成や経済的自立が益々重要となります。ファイナンシャル・ウェルネス※は、「人々が足元の金銭的な義務を果たすことができ、将来の金銭的な状況について安心感があり、生活を楽しむための選択ができる状態」を意味する用語です。
ファイナンシャル・ウェルネスの向上は個々人が取り組む課題ですが、その際、勤務先の福利厚生制度等を通じた支援の存在も重要です。
2021年より毎年実施されている本アンケートでは、上場企業従業員1万人のファイナンシャル・ウェルネスの全体像を把握するべく、勤務先で提供される福利厚生制度やそのサポート体制、個人で行っている資産形成の状況についてご紹介します。
- ※米国の消費者金融保護局(CFPB)の定義を参照しました。
エンゲージメント・生産性
・勤務先に対する誇りは68%、仕事への活力は65%、仕事への熱意は64%、仕事への没頭は61%が「そう思う」「まあそう思う」と回答
・64%の回答者は同僚に比べ生産性が高いと回答
人生の満足度
・66%が人生に満足していると回答。満足している理由のトップは人間関係(30%)、次いで健康(22%)、所得・収入(19%)
・人生に不満があると回答した人の理由のトップは所得・収入(33%)
自身の現在および将来のお金や経済面についての印象
・現在については、58%が「順調」「まあまあ順調」と回答した一方、将来への安心感は35%に留まった
・現在「少し低調」「低調」の理由は「所得が少ない」、将来「少し不安」「不安」の理由は「年金が十分に見込めない」がそれぞれ他の回答を大きく引き離す結果
私事(お金・健康)による就業時間のロス
・お金のことが原因で仕事に集中できないという回答は36%に上り、健康問題を原因とする就業時間のロスと大差ない結果
自社福利厚生制度の認知・利用・満足度
・認知度と利用度が高い制度は持株会、企業型DCで、満足度も高い傾向
企業型DCの運用
・企業型DCの配分について「わからない」の回答が38%と最多
株式報酬の供与経験
・回答者の22%が株式報酬の供与を経験。そのうちの85%は、説明会あるいは情報提供があったことを認識
・株式報酬供与経験者のうち、株式報酬によって「仕事へのモチベーションが上がった(41%)」「会社へのロイヤリティが高まった(29%)」と回答
福利厚生制度・サポート体制への満足度
・福利厚生制度のラインナップやサポート体制への満足度はそれぞれ61%、58%に上った
・満足していない理由のトップは、「わかりにくい・把握しづらい(37%)」、次いで「補助金・奨励金が少ない・ない(29%)」だった
勤務先以外での資産形成:金額、金融商品
・資産形成を行っている人のうち、50%が投資信託、47%が株式を保有
・投資のきっかけとしては、SNS等のインターネット情報(24%)、金融機関や専門家のアドバイス(22%)等が挙げられた
・回答者の64%が勤務先以外での預貯金・投資を行っている
NISAの活用状況
・NISA利用者のうち29%がつみたて投資枠と成長投資枠の両方を利用している
資産形成:目的、スタンス
・資産形成の目的では、70%が老後の資金と回答
・運用スタンスでは33%が「インフレに負けないような運用を目指したい」と回答
・元手のお金については46%が毎月決まった額を積み立てていると回答
資産形成についての相談相手・情報源
・資産形成の相談については、家族または勤務先以外の知人・友人、勤務先の同僚や上司、SNS以外のネット検索や書籍等、といった回答が多かった(「相談等はしない」を除く)
金融リテラシー(正解率)
・インフレの設問は7割が正解した一方、リスク・リターンの設問の正解者は4割程度に留まった