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2022.08.10 NEW

「ながら聴き」で時間を有効活用! 注目が集まる音声コンテンツの魅力を解説

「ながら聴き」で時間を有効活用! 注目が集まる音声コンテンツの魅力を解説のイメージ

通勤途中や家事の合間、運動している最中など、何かをしながらの「ながら聴き」が可能な音声コンテンツ市場が注目を集めている。音声コンテンツとは、インターネットを介してさまざまな情報や制作物を音声で配信するコンテンツサービスの総称だ。インターネットラジオや音楽配信、書籍の朗読が聴けるオーディオブックなど、コンテンツの種類は多様化している。

株式会社日本能率協会総合研究所の調査によると、「オーディオブック」の国内市場規模は、2024年には260億円に到達すると予測されている。2020年の市場規模は100億円に満たなかったが、今後はより一層市場が拡大すると考えられているのだ。

図1:オーディオブック市場規模・予測

図1:オーディオブック市場規模・予測

出典:株式会社日本能率協会総合研究所「オーディオブック市場規模・予測」をもとに編集部作成

オーディオブックをはじめ、各種音声コンテンツには「ながら聴き」によって時間を有効活用できるという共通のメリットがある。忙しい現代人にこそ、適したコンテンツではないだろうか。

今回は、急成長する音声コンテンツの種類と多様な活用方法を見ていきたい。

急成長の音声コンテンツ市場。各サービスの種類を解説

音声コンテンツは音声メディア、音声配信サービスなどと呼ばれることもあり、その種類も以下のとおり多様化している。

図2:音声コンテンツの種類

図2:音声コンテンツの種類

音声コンテンツは、その種類によって情報収集から娯楽、コミュニケーションまで多様な使い方が可能だ。

さらにスマートスピーカーやワイヤレスイヤホンを組み合わせれば、ハンズフリーでより気軽にコンテンツを利用できる。通勤途中に歩きながら、食器を洗いながら、というように、いつでもどこでも「ながら聴き」できるのだ。
なかなか落ち着いた時間が取れないという人でも、目や手の代わりに耳を使うことで新しい楽しみや学び、つながりを創出できる。忙しい現代人から注目を集めているのも納得だ。

「時間の有効活用」だけじゃない! 音声コンテンツの多様なメリット

音声コンテンツは耳を使って「ながら聴き」することにより、時間を有効活用できるという大きなメリットがある。ただし、音声コンテンツの魅力は時間の効率化だけではない。その他に得られる、多様なメリットを見てみよう。

1. 利用時および発信時(制作時)のコストが安く、始めやすい
動画や紙媒体と比べると、音声コンテンツはリスナー・発信者側ともに利用コストが割安だ。多くのコンテンツは無料で配信されており、インターネット環境とスマホさえあれば気軽に利用を始められる。また「話すだけ」でコンテンツを作ることができるため、テキスト(Web記事)や動画コンテンツに比べて発信者側になるハードルも低い。

2. 時間と場所を選ばない
「聴くだけ」なので、手や目をふさがれることがない。イヤホンを使えば、時間や場所を選ばずにいつでもどこでも利用できる。

3. 目を酷使せずに没入できる
テキストや動画コンテンツでは長時間の視聴で目を酷使しがちだが、音声コンテンツなら目が疲れずにすむ。音だけの世界は想像力を膨らませやすく、没入感があるため、リフレッシュ、入眠儀式、娯楽などさまざまな用途で利用できる。

4. インプット量を増やし、場合によっては学習効率を高める効果も期待できる
ながら聴きや倍速機能の活用によって、インプット量を増やせる。使い方や人によっては、学習効率を高める効果も期待できるようだ。ただ、学習効果については使い方の注意点や個人差があるため、次項で詳しく解説しよう。

音声コンテンツの学習効果はいかに?「ながら聴きが学習効率を高める」のは本当か?

先述したように、音声コンテンツは活用次第で学習効率を高める効果も期待できるようだ。ただし、音声を流しておくだけで誰でも一様に学習力が上がるわけではないことを留意しておきたい。

医学博士の福井一成氏によると、耳から取得した音声情報を処理する「右脳」は、左脳の10倍以上の記憶力があるという。ただし、言葉を処理するのは左脳だ。そこで、教科書の内容を音読してICレコーダーに録音し、それを聴いて勉強すれば、右脳と左脳両方の活用により暗記力がアップするという。教科書を音読するだけではなく、それを聴くという行為に結びつけることで効果が期待できるのだ(注1)

(注1)出典:福井一成『東大に2回合格した医者が教える 脳を一番効率よく使う勉強法』<KADOKAWA>

他方で、「聴く」「読む」「見る」といった感覚で情報を処理する能力は、人によって向き・不向きがあるという意見もある。医学博士・小児神経専門医の本田真美氏によると、目で見て覚えることが得意な人もいれば、耳で聴いて覚えることが得意な人もいるという。こうした情報処理能力の適正を認知特性といい、個人の認知特性ごとに適した学習、コミュニケーションは変わってくるため、自分に適した方法を知ることが大切になる(注2)

(注2)出典:本田式認知特性研究所(https://www.cogtem.com/)

音声を聴いて情報処理することが合う人にとっては、音声コンテンツで学習効率が大幅に上がる可能性もある。誰にでも効果があるとはいいがたいが、自身の認知特性を知るために利用してみるのも良いだろう。

すき間時間に自分に合った方法で音声コンテンツを取り入れてみよう

音声コンテンツは、いつでもどこでも気軽に利用できるというメリットがある。

通勤や家事の合間に情報収集として利用する方法から、運動時の気分転換、就寝前にリラックスするための入眠儀式まで、利用用途はさまざまだ。そのときの気分や目的にあわせて、その都度適したサービスを使い分けることができる。

仕事の休憩中や帰宅途中にさっとスマホを取り出し、5分だけ聴くという利用方法も可能だ。忙しい人こそ、日々の暮らしに「ながら聴き」を取り入れてみてはどうだろうか。

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