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2018.10.04 NEW

不朽の名作、カーネギーの「人を動かす」 その本質と唯一の方法とは

不朽の名作、カーネギーの「人を動かす」 その本質と唯一の方法とはのイメージ

生涯にわたって読み込んでいくべき一冊として、末永く付き合いたい名著「人を動かす」を紹介する。

D・カーネギーの著書『人を動かす』は、80年以上も前から現在に至るまで、世界中の人々に読み継がれている歴史的ベストセラーだ。日本でも累計発行部数500万部を突破していることもあり、読まれたことがある人も多いかもしれない。

あらためてEL BORDEで取り上げる必要もないほど著名な本ではあるものの、EL BORDE読者で読んだことがない方がいれば、ぜひ一読をおすすめしたい。また、すでに読まれたことのある方であっても、これを機に再読してみてはいかがだろうか。

本書が伝えてくれること

「人を動かす」のタイトルの通り、本書は他者をいかに動かすかということの本質を、さまざまな物語を通して教えてくれる。人はどのように他人と関わるべきか、「人を動かす三原則」「人に好かれる六原則」「人を説得する十二原則」「人を変える九原則」などさまざまな“原則”を、具体的なエピソードとともに紹介している。

この“原則”を明らかにしたことこそカーネギーの功績であり、また本書が読み継がれる理由であろう。それらについてはぜひ本書を確認してもらうとして、その原則に通底する「人を動かす」考え方について、少しだけ紹介しておきたい。

「人を動かす」唯一の方法とは

プロジェクトチームの誰かが間違った行いをしたとき、あるいはチームの方針通りに動いてくれなかったとき、あなたはどうするか? 時には相手を非難してその行為や考えをあらためさせようとするケースもあるのではないだろうか。

だが、カーネギーは、「人の気持ちを傷つけることで人間を変えることは絶対にできず、まったく無益である」と断じる。「他人のあら探しは、何の役にも立たない。相手は、すぐさま防御体制を敷いて、何とか自分を正当化しようとするだろう」と。そして、感情的になって非難することなど「どんな馬鹿者にもできる」とも。
たしかに、仮に言い負かすことができたとしても、それによって相手があなたの意見に納得して、考えを変えてくれるとは限らないし、ましてや好意を寄せてくれることもないだろう。

では、間違った行動をとっている人や、自分の意図と異なる行動をとる人を、自分の思いどおりに動かそうとするとき、カーネギーならどうするのか。
その主張はいたってシンプルだ。それは、「自ら動きたくなる気持ちを起こさせること」だという。そして、そのために「相手の欲しがっているものを与える」ことが唯一の方法であるとも。

「ある欲求」に注目することで、人を動かす

「相手の欲しがっているものなんて人それぞれでは?」と思う人もいるかもしれない。カーネギーはその疑問に対し、「相手を論理の動物だと思ってはならない。相手は感情の動物」である、とその理由を解説していく。
人間が行動を起こすなかで、最も強い衝動のひとつとされる「自分が重要人物でありたい」という欲求、すなわち“自己の重要感”に着目し、それを満たしてあげることが大切なのだと説く。

この欲求は、食欲や睡眠欲と同様にとても強い欲求でありながら、自分で解消できるものではない。他者とのコミュニケーションが必要となるため、自分だけで満たされることがない。だから、あなたが相手の「自己の重要感」を満たしてあげることが効果的なのだと続ける。

そして、相手の“自己の重要感”を満たしてあげるために有効な手段となるのが、「褒めること」だとカーネギーは言う。ただ、闇雲に「すごいね」と褒めるのではない。どんな小さな部分でもいいので、決して批判せずに心から、そして具体的に称賛するのが大切だという。

カーネギーは「本書から“常に相手の立場に身を置き、相手の立場から物事を考える”という、たったひとつのことを学び取っていただければ、成功への第一歩がすでに踏み出されたことになる」と述べている。

カーネギーのメッセージを人生に活かす

いつも怒ってばかりいる上司、どうしても好きになれない友人、言うことを聞かない子ども…。付き合うことがどんなに難しい相手でも、いや、難しい相手だからこそ、よりよい関係性を築くチャンスが眠っているともいえる。

カーネギーは、本書を通して、こうしたポジティブな姿勢を貫く。その姿勢には、人間に対する底しれぬ愛情の深さを感じる。まるで、人を動かすため必要なのは、テクニックではなく、人を愛することなのだと言うように。

もちろん、本書を読み終えたからといって、あらゆる人間関係の悩みがすぐに解消できるわけではない。また、すべてのテクニックを一度に頭に入れて、一度に実践できる人間などそうはいないだろう。
ゆえに、事あるごとに読み返し、1つずつ学び、実践してみるのがこの本の読み解き方となるだろう。すでに読んだ人も、これから読んでみようという人も、「生涯にわたって読み込んでいくべき一冊」として末永く付き合ってみてはどうか。

人を動かすのイメージ

■書籍情報

書籍名:人を動かす

著者 :デール・カーネギー(Dale Carnegie)
1888年、米国ミズーリ州の農家に生まれ、大学卒業後、雑誌記者、俳優、セールスパーソンなど雑多な職業を経て、弁論術や成人教育の講師となり、人間関係の先覚者として名をなす。不朽の名著『人を動かす』『道は開ける』など多数の著作がある。

訳者 :山口 博(やまぐち ひろし)

※本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです。

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