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2020.01.23 NEW

「偶然」を使いこなせ! ビジネスを成功に導く「連想力」の磨き方

「偶然」を使いこなせ! ビジネスを成功に導く「連想力」の磨き方のイメージ

ひとつの事象から先の先を予想し、有望株やビジネスチャンスを見出す―。

株式投資の世界で重視される「連想力」は、あらゆるビジネスパーソンが備えておきたいビジネススキルだ。

「連想力」を鍛えるためにはどうすればよいのか。前編に続き、野村證券株式会社 投資情報部長、西澤隆さんに聞いた。

よい連想は「偶然」と「他人の目」を通じて生まれる

AからBへ、BからCへ、CからDへ。連想を続けることで、「風が吹けば桶屋が儲かる」的に有望株やビジネスチャンスを見つけ出す。そうした「連想力」を身に着けるためには、どうすればよいのか?

西澤さんはある程度の知識量が大前提であるとしたうえで、普段の自分では得られない知識と出会うために「日常生活のあらゆる場面にアンテナを張りめぐらせるべき」だという。

「たとえば映画館や本屋へ足を運ぶ、展示会をチェックする、異業種の友人に会って情報交換する、などです。特別なことでもむずかしいことでもないし、職種や業種によっては日常的にやっているという方もいるでしょう。とにかく、偶然の出会いが得られる環境を作りだすことが大切です

新たな知識は、自分の興味範囲の外でこそ得られることが多い。だからさまざまな場所にアンテナを張り、最新の情報を取り入れる。そうして得た知識がきっかけとなり「連想ゲーム」はスタートするのだ。

しかし一方で、知識を得るだけでは不十分であると西澤さんは続ける。せっかく知識や情報を得ても、受け取る側の感度が高くなければ右から左へと流れてしまうだけだからだ。

「たとえば、『これはおもしろい』『これってどうなんだろう?』という“ひっかかり”を得られなければ、連想ゲームははじまりません。

私の部署では社員同士で新聞の読み合わせをするようにしています。同じ新聞を読んでいても、当然社員によって気になるポイントは異なってくる。そうやって他人の目を通じて世の中を見ることで、自分の中に『ひっかかり』のポイントが増えていき、連想の幅が広がっていくんです」

いまここに「無い」ものから着想を得る

西澤さんによると、そうやって「ひっかかり」を見つけることができるようになった人であれば、身の回りの些細なことからも連想のヒントを見出すことができるという。

「たとえば会社の備品について考えてみましょう。ここ数年でどの会社でもペーパーレスが進み、以前ほど文房具を使わなくなりました。もっと言うと、30年前は多くの会社で鉛筆を使っていたけれど、いまは影も形もない。

じゃあ、当時大量に鉛筆を生産していた鉛筆メーカーは、いまなにをやっているのだろうと調べてみる。すると、たいていは新規事業をやっている。そうしたところから、他の人には思いつかない連想がスタートするのです」

「連想力」を身に着けることができていれば、目に見えるものだけでなく、そこに「無い」ものからも着想を得ることができる。大切なのは、何にでも興味を持つことだ。

見慣れているはずの自分の机の上を、興味をもって眺めてみる。そこで「ひっかかり」を得たら、ちょっとだけ調べてみる。

そうして軽い気持ちで調べはじめたことが、最終的には「桶屋」、つまり「ビジネスチャンス」に化けるケースが少なくないのだ。

「裏付け」と「タイミング」は歴史に学べ!

「連想力」を鍛え、有望株やビジネスチャンスを見つけだす。

そして最後に重要になるのが「裏付け」と「タイミング」だ。

自分のたどり着いた先が、ただの思い付きか、本当に価値ある連想か。価値ある連想だとしたら、どのタイミングでそれを活かすべきなのか。西澤さんは歴史を学ぶことの重要性を指摘する。

「日本経済はどんな道をたどってきたのか、風が吹いたときに、『桶屋』がいつ、どのように動いたのか。たとえば前回の東京五輪、1964年には五輪を観たいという需要からカラーテレビが売れ、それを契機にクーラーや自動車が、いわゆる『3C』が一般に広く普及しました。では、2020年の東京五輪では何が普及するのか。

歴史は繰り返す、とまでは言いませんが、過去に似たような事例があったかどうかを調べることには大きな意味があります。少なくとも、これもまた新たな着想を得るヒントになるはずです。ぜひ、練習だと思って色々と調べてみてください」

今後日本で予定されているさまざまなビッグイベントから日常生活まで、そして歴史。連想ゲームのネタはあらゆるところに潜んでいる。

それらをただ眺めて傍観者になるか、ゲームに参加して投資やビジネスに活かすか。すべてはあなた次第だ。

【お話をお伺いした方】
西澤 隆(にしざわ たかし)
1964年、埼玉県生まれ。2004年野村證券金融経済研究所経済解析課長、2010年野村アグリプランニング&アドバイザリー株式会社 取締役社長などを経て、現在は野村證券投資情報部長。著書に『人口減少時代の資産形成』、『日本経済 地方からの再生』(ともに東洋経済新報社)などがある。
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