2019.04.22 NEW
プロフィール写真の画像加工。半数以上が、「ネットとリアルにギャップあり」
あなたはネット上で知り合った人と、リアルでも会ったことがあるだろうか。
SNSなどのインターネット上で知らない誰かとつながり、コミュニケーションを取ることは、現在ではもはや当たり前のこととなっている。
たとえば近年では、SNSを採用活動に利用する「ソーシャルリクルーティング」を行う企業なども増えており、この流れは加速する一方だ。
とはいえ、インターネットで知り合った人とリアルな場で会うのは、少なからず勇気がいるもの。そもそも一体どのくらいの人が、インターネットでのデジタルな出会いをリアルにつなげているのだろうか。
ネットとリアルの区別は、もはや古い発想?
株式会社マンダムが2018年8月に実施した「出会いとデジタルコミュニケーションに関する調査」によると、ネット上(SNSなど)で知り合った人と直接リアルな場で会ったことがあるという人は、20代男性で56.3%、30代男性44.3%という結果になっている(図1)。
出典:株式会社マンダム「出会いとデジタルコミュニケーションに関する調査」
※全国の男女1,091名を対象にしたインターネット調査。2018年8月に実施。
20代男性ほどではないが、30代男性でも半数に近い人が経験している、SNSなどを通じたリアルな出会い。
インターネットやSNSが発展する以前なら出会うこともなかった人と簡単に出会えるようになった現代において、ネット上でのコミュニケーションをリアルにつなげることは、ビジネスやプライベートを充実させるひとつの重要な手段といえるだろう。
むしろ、ネットと現実を別世界として区別する発想自体が、もはや古いとすらいえるのかもしれない。
プロフィール画像とリアル、半数以上にギャップ
ネットで知り合った人と現実で会う際に気になるのが、ネットで抱いていたイメージと、実際に会ったときに受ける印象のギャップだろう。
お互いに、SNSなどを通じて相手のプロフィールや人物像をわかってはいるつもりでも、実際のところは会ってみるまではわからない。
ビジネスだけの関係ならまだしも、たとえばネットを通じて意気投合した異性にリアルで会った際に、特に容姿などの面でガッカリされるというのは、「そんなつもり」はなくとも避けたいというのが正直なところではないだろうか。
実際に、容姿面でがっかりする女性は多いようだ。「もしあなたが、SNSなどで見た写真と実際に会ったときの容姿にギャップがあったとしたらどう思いますか?」という質問には、20代女性の66.4%、30代女性の63%が「とてもがっかり・いやだと感じる」「多少がっかり・いやだと感じる」と回答している(図2)。
半数以上の女性が、出会った相手の容姿がイメージしていた容姿と異なっていた場合にはがっかりすると感じているのだ。
出典:株式会社マンダム「出会いとデジタルコミュニケーションに関する調査」
※全国の男女1,091名を対象にしたインターネット調査。2018年8月に実施。
そして多くのネットスタートの出会いにおいて、女性は男性に対して、ネットのイメージと現実にギャップを感じているようだ。
同じ調査によると、「ネットで出会った人とリアルで会ったときに、ネットの写真とリアル(=実物)にギャップを感じたことがありますか?」という質問に対し、20代女性の72.7%、30代女性の58.2%が「ある」(「よくある」「たまにある」)と答えているのだ(図3)。
出典:株式会社マンダム「出会いとデジタルコミュニケーションに関する調査」
※全国の男女1,091名を対象にしたインターネット調査。2018年8月に実施。
プロフィール画像の加工はする? しない?
では、なぜそのようなギャップが生じてしまうのだろうか。一番に考えられる理由は、やはりプロフィール写真の「加工」の影響だろう。
いまではスマートフォンのカメラに対応した画像加工アプリが数多く出ており、SNSなどで使う自分のプロフィール写真なども簡単に加工することができる。
実際、同じ調査で「プロフィール写真などネット上に自分の写真を投稿するときに、写真を加工しますか?」という質問に対し、20代男性の55.4%が「常にする」「時々する」と答えている(図4)。
出典:株式会社マンダム「出会いとデジタルコミュニケーションに関する調査」
※全国の男女1,091名を対象にしたインターネット調査。2018年8月に実施。
さすがに30代男性になると、加工する人の割合は28.4%と少なくなるが、それでも4人に1人は加工をしているという結果になっている。
自分を少しでもカッコよく見せたいと思うのは当然のことかもしれない。しかし、“ネット上の自分”が実物を大きく超えてしまうと、リアルな出会いでのギャップにつながってしまう。
同性であれ異性であれ、デジタルなコミュニケーションしか取ったことがない相手とリアルに会うなら、初対面での“がっかり”は避けたいところ。
最近ではSNSのプロフィール写真を撮影してもらえるサービスなども出てきてはいるが、デジタルコミュニケーションからの出会いを大切にするのであれば、“奇跡の一枚”よりもリアルに近い、ナチュラルなプロフィール写真を選ぶのが正解なのだろう。