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2019.02.07 NEW

ユニークな商品が続々と登場! ニッチなニーズを満たす“ミニ保険”とは?

ユニークな商品が続々と登場! ニッチなニーズを満たす“ミニ保険”とは?のイメージ

これまで“保険”といえば、病気や事故など、自分や家族の人生を左右するような大きなリスクを想定して、それなりの保険料で長期間に渡ってかけるものだった。

しかし近年、そうした従来の保険が持つイメージとは異なる、たとえばスマートフォンの故障や、痴漢冤罪など、日常生活に潜むさまざまなリスクに備えるための保険、ミニ保険(少額短期保険)が大きな注目を集めている。

新規参入が相次いだミニ保険業界

少額短期保険(ミニ保険)とは、保険金が「少額」で契約期間が「短期」に限定されている保険のこと。従来の生命保険会社や損害保険会社とは異なる第三の保険会社である少額短期保険会社が、現代人の細かなニーズに合わせて提供している。インターネットで手軽に契約できることも、ミニ保険の大きな特徴のひとつだ。

一般社団法人日本少額短期保険協会によると、少額短期保険業とは「保険業のうち、一定の事業規模の範囲内において、保険金額が少額、保険期間1年(損保分野については2年)以内の保険で保障性商品の引受のみを行う事業」を指すという。

日本では2006年に改正保険業法が施行され、それまで根拠法がなく共済を運営・管理していた業者や団体(労組や自治体、企業、大学などを除く。いわゆる無認可共済)が保険業法の規制対象になった。そこで無認可共済に代わり、少額短期保険業を行う新規事業者の参入が相次いだのだ。

仕事や趣味での“ヒャッと”をカバー

生命保険会社や損害保険会社が金融庁管轄の免許制なのに対し、少額短期保険会社は財務局による登録制。2018年11月の時点で、免許を受けている生命保険会社は41社、損害保険会社は52社となっているが、少額短期保険会社の登録数はすでにその合計を上回る100社近くとなっている。

少額短期保険は、死亡保険で300万円以下、損害保険でも1,000万円以下などと、受け取れる保険金の上限が低く定められている。しかし、その分だけ保険料もリーズナブル。月額や1回あたりの保険料が数百円で加入できるものも多いうえ、日常生活に潜むさまざまなリスクに対応したバラエティ豊かな保険商品が揃っている。

たとえば、冒頭で紹介したスマートフォンやタブレットなどの盗難や故障リスクに対応した「モバイル保険」や、痴漢冤罪など思わぬトラブルに遭った際に生じる、弁護士への相談費や依頼費を保証してくれる「弁護士費用保険」などは、80年代生まれのビジネスパーソンにとっても“転ばぬ先の杖”となってくれそう。

また、ライブやイベントに本人や家族の病気などで行けなくなったりした場合にチケット代を保障してくれるチケットガード保険や、旅行先で一定期間雨がふり続けた場合に旅行代金の一部が還元されるお天気保険、犬や猫だけでなく鳥や爬虫類などの小動物も対象としたペット保険など、ニッチなニーズを満たすミニ保険も続々と登場しているのだ。

“あったらいいな”が商品になる!?

少額短期保険には、従来の生命保険や損害保険とは異なり、保険料控除の対象にならない、また保険会社が倒産した際に保険金を保証するセーフティネットがないなど、いくつかのデメリットもある。とはいえ、短い期間の保障が欲しい人や、自分のライフスタイルに合った細かな保障が欲しい人なら、加入を検討してみる価値は十分あるだろう。

ちなみに2015年からは、一般社団法人日本少額短期保険協会が自由応募スタイルの「おもしろミニ保険大賞コンテスト」を実施。毎年の3月2日「少額短期保険(ミニ保険)の日」に選考結果が発表され、飼い主の死後に残された愛犬のその後を保障するペット保険など、すでにいくつかのアイデア(応募作品)が実際の保険商品となっている。

消費者と保険会社の距離が近く、思いもよらないアイデアが形になりやすいのもミニ保険のユニークなところ。まだ掘り起こされていないニッチなニーズに着目した、あっと驚くようなミニ保険が今後も登場するかもしれない。

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