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2019.08.01 NEWエッジな視点

人材不足の今がチャンス! AI社会における文系ビジネスパーソンの選択肢

人材不足の今がチャンス! AI社会における文系ビジネスパーソンの選択肢のイメージ

AI人材への需要が高まっている

2019年3月、政府は圧倒的なAI人材不足を受け、有識者提案の「AI戦略 2019」を発表。大学・高専に専門認定コースを設置することなどにより、各専門分野でAIを活用できる人材を年間25万人育成するという目標が設定された。

また、小学校から大学にかけて身につけるべきAI基礎知識が具体目標として明確に設定されるなど、目標実現に向けた道筋も示されつつある。

こうした「AI戦略」の公表によって、日本でもようやく本格化しそうなAI人材の育成。しかし、現役で現在働いているビジネスパーソンは来るべき「AI時代」において、こうした若い人材に置いて行かれるしかないのだろうか? 専門家に話を聞いた。

「AI人材」を構成する3つのレイヤー

そもそも、「AI人材」とはどのような人材を指すのか?

「政府や我々が定義するAI人材は、AIのアルゴリズムを理解し研究開発を行う研究人材と、実際にAIを社会実装する人材、日常社会においてAIを活用する一般社会人といった3つの層からなるピラミッドで構成されています(図)」

そう話すのは、NEC(日本電気株式会社)のシニアデータアナリストであり、AI人材育成センター長も務める孝忠大輔(こうちゅう だいすけ)氏だ。

孝忠氏によると、いま現在の日本においてその不足が大きな問題になっているのは、ピラミッドの真ん中に該当する「AIを社会実装する人材」だという。

図:AI人材のピラミッド

図:AI人材のピラミッド

※NEC(日本電気株式会社)NECアカデミー for AIパンフレットより編集部作成

「AIを社会実装する人材」とは、実際のAIプロジェクトの現場において、プランニングやプロジェクトマネジメント、データ分析、システム導入などを行える人材のことを指す。

「AIの急激な普及に対し、こうした現場作業に対応できる人材が圧倒的に足りていません。それゆえ、各メーカーをはじめネット企業や金融機関といった多くの企業の間で、絶対数が少ない即戦力人材の取り合いになってしまっています。結果、対象人材のオファー金額が高騰している状況です。

また、AIは日々、新しい技術が生まれる分野であるため、大学などで数年間をかけて最先端のAIを学んだ学生の知識や技術が、新しい技術をキャッチアップしていない企業を上回る可能性も高い。そのため、大学などでAIを学んだ学生の青田買いが始まっているという現状もあります」

日本のAI人材育成が遅れた理由

一方、ピラミッド最上部の研究人材については、政府が「AI戦略」のなかで年間100名の育成を目標に掲げている。

「もちろんそうしたトップ人材も5年後、10年後の日本を見据えると大変に重要です。GAFAに日本企業が太刀打ちできない理由のひとつには、そうした研究人材の育成不足がある。しかし、この層は博士課程などに進む限られた人たちであり、1年や2年で育成できるものではありません。日本が追いつくのには時間がかかるでしょう」

孝忠氏によると、欧米などと比較して日本のAI人材育成が遅れてしまったことには、統計を学ぶ文化の有無が影響しているという。

「AI人材育成が遅れた理由のひとつに、日本の大学にそもそもデータサイエンスを学ぶ統計学部がなかったことが挙げられます。たとえば欧米などでは、多くの大学や大学院が統計学部を設け、年間で数千人という卒業生を輩出しています。

対して日本では、統計というと数学科や情報学科の一部でしかないのが実態で、3年前にようやくはじめてのデータサイエンス学部が滋賀大学に創設されたばかり。文系中心の日本は大きな差をつけられてしまったのです」

文系もしっかり学べばAI人材になることができる

こうした背景をうけ、ここ数年は中途採用や新卒採用に加え、AI人材の社内育成を進める企業が増えている。

孝忠氏の所属するNECでも、2013年から社内におけるAI人材育成への取り組みがスタート。現在までに、独自開発されたAI研修プログラムを1,900名以上のNECグループ社員が受講しているという。

また、社内環境の整備も進んでいる。AIについての最新動向に関するディスカッションや情報共有を行う5,000名規模のコミュニティや、AIを自由に使える砂場(サンドボックス)などを社内に設け、部門を問わずすべての社員がAIスキルを磨ける環境を整備しているのだ。

しかし当然ながら、そうした研修制度や環境が整備されている企業はまだまだ少ないというのが実情だ。

「AI人材育成に苦労している企業は少なくありません。そこで、NECでは今年の4月から『NECアカデミー for AI』というスクールを開講しました。これは、我々が6年間に渡って構築した人材育成のノウハウを社会に還元させる取り組みです」

『NECアカデミー for AI』には、実務経験を通してAI人材としての独り立ちを目指す「入学コース」と、AI人材に必要な知識を選んで習得できる「オープンコース」の2コースが用意されている。

「入学コースでは、卒業してすぐに現場で通用するAI人材となっていただくべく、1年間をかけて、AIの基礎から専門知識、さらには我々が道場と呼ぶ実践の場での実務経験などを積んでいただく昼間通学制のプログラムを用意しています」

入学コースの対象となるのは、企業のデジタルフォーメーションを担う部署のコアメンバーや、データサイエンティストを目指す人たち。また、企業の資格取得制度や、大学のインターンシップ制度などとの連携も進められているという。

「AIと聞くと難しく思えるかもしれませんが、文系の人でも集中して学べば、AIを社会実装する人材になることができます。スタートは誰でも同じなので、学ぶ意欲さえあればすぐに即戦力になることが可能ですし、どんどん新しくなるテクノロジーの情報をいち早くキャッチアップできれば、その分野のトップを走ることも可能です。つまり、AIは多くのビジネスパーソンの方にとってチャンスがある分野でもあるのです」

需要が供給を上回っている現在、AI業界は自分の市場価値を高めるチャンスに溢れている。「自分にはどうせ無理だ」と考えていた文系ビジネスパーソンこそ、このタイミングでAI人材を目指してみるべきなのかもしれない。

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